“謝罪” は好感度を上げるチャンス!? 相手の心をひらかせる「上手な謝り方」

みなさんは正しい謝罪ができている自信はありますか?

何かしらの不祥事が起こるたびに、芸能人や政治家が謝罪会見を開いていますが、「反省の色が見られない」、「誠意が感じられない」などと余計に反感を買う結果になってしまうこともしばしば。では、誠意の感じられる謝罪とはどのようなものでしょうか。

今回は正しい謝り方についてご紹介します。

なぜ謝罪が重要なのか

学校でも、職場でも、個人的な人間関係においても、何かミスをしてしまったときには関係を修復するために謝罪が求められますよね。もちろん、謝罪することが好きな人はいないと思いますし、自分が悪いとは思えない場合にはなおさら苦痛ですよね。

適切な謝罪には、怒りや憎しみの軽減、悲しみや驚きの緩和、改善への期待などと言った効果があります。このような感情の変化は、「許す」という感情を生みやすくなります。つまり、謝罪は戦略的なコミュニケーションなのです。ただし、戦略的でありながら非戦略的だと思わせることが重要になります。

好まれる謝罪・嫌われる謝罪

日本で好まれる謝罪表現は「責任を認め」、「相手を労り」、「同じ過ちを犯さない誓い」の組み合わせだと言われています。「自責の念の表出」、「保障の申し出」なども良い謝罪とされる要素です。

謝罪をするにあたると思わず「能力がないと思われるのではないか」などと言った不利益を意識してしまいがちですが、謝罪という行為は相手の感情に踏み込む行為。正しい謝罪を通して相手に誠意を見せることができれば、反対に好感度を上げることができます。

例えば、筆者は友人と映画の約束をしていた際に友人が遅刻し、すでに入金を済ませていた映画に間に合わなくなった経験があります。その際に、筆者が怒っていたわけでもないのに何度も謝り労わってくれ、即座に異なる時間帯の映画を予約してくれた様子を見て、とても真摯な人なのだな、と好感度が上がった経験がありました。つまり、謝罪はチャンスになり得るのです。

反対に、よりいっそう好感度を下げてしまう謝罪の要素としては「行動や発言の正当化」、「被害者への非難」、「弁解」、「事態の最小化を図る」、「謝罪までに時間がかかる」などが挙げられます。どれも自分に非がないと思っている場合はついやってしまいがちですが、そのつもりはなくても状況や原因の説明から話し始めてしまうと「弁解」に聞こえてしまいますし、「誤解を与えてしまい……」などの言葉を使ってしまうと「正当化」や「被害者への非難」に聞こえてしまうので要注意です。

例えば、秘書への暴言を報道された豊田真由子議員が行った謝罪会見は結果的に多くの批判を受けることになってしまいました。その原因は、謝罪のタイミングの遅さや「顔が腫れあがるほど殴ったことはない」などの弁解や矮小化などの典型的な「嫌われる謝罪」をしてしまったからではないでしょうか。

不適切な謝罪の例は、「ビジネスでやってはいけない謝罪の仕方4選。許したくなる謝り方は?」でも紹介しているので、一度ご確認ください。

adobestock_44670557

上手な謝り方

被害者の感情は、責任を認めて謝ってほしい、問題を解決して誠意を見せてほしい、事態の大変さを認識してほしい、反省してほしいの順に推移していくのだそう。その推移に合わせた謝罪方法が下記です。

1.お詫びの言葉を述べる 2.対処について話す 3.相手の感情を思いやる言葉を述べる 4.もう一度お詫びの言葉を述べる

例えば、入金を済ませた映画に遅刻してしまった際の謝罪としては「遅刻してしまって本当にごめんなさい。次の時間の映画を予約したから、もしよかったらそれまで◯◯で時間をつぶしませんか? 1人で待たせちゃって大変だったよね。本当にごめんなさい」といったような形が理想的な謝り方です。前述した友人はまさにこの通りの謝り方をしてくれたので、むしろ好感度が上がりました。筆者もこのような謝り方ができるようになりたいものです。

さらに、謝罪の際には表情や身振り、声色などの非言語コミュニケーションも重要でしょう。表面的な謝罪だと受け取られてしまうと逆効果です。表情や態度に反省の気持ちを表すよう心がけましょう。また、表情は声色にも反映されやすいもの。電話で謝罪する場合にも表情に注意することが重要です。

*** 悪くないと思っていても謝罪しなければならない場面は多々ありますよね。人間関係に一歩踏み込むチャンスだと考え、相手の気持ちをねぎらいながら上手な謝罪を心がけたいですね。

(参考) All About|思わず許す!上手な謝り方と謝罪の言葉 All About|誠意を見せる!ビジネスでの謝罪のコツ ダ・ヴィンチニュース|日本で好まれる謝罪表現の3つのポイントとは ―心理学者が教える「戦略的な謝罪」の極意 ダ・ヴィンチニュース|余計に怒らせる「悪い謝罪」、怒りを鎮める「良い謝罪」の違い 東洋経済オンライン|豊田真由子議員の「謝罪会見」は問題だらけだ リクナビNEXTジャーナル|謝罪は成長のチャンス!ただし絶対避けたいNGフレーズ集も…

会社案内・運営事業

  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
    >>株式会社スタディーハッカー公式サイト

  • ENGLISH COMPANY

    就活や仕事で英語が必要な方に「わずか90日」という短期間で大幅な英語力アップを提供するサービス。プロのパーソナルトレーナーがマンツーマンで徹底サポートすることで「TOEIC900点突破」「TOEIC400点アップ」などの成果が続出。
    >>ENGLISH COMPANY公式サイト

  • STRAIL

    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
    >>STRAIL公式サイト