“伝わるプレゼン” の鍵となる4つの数字。「13」「4」「3」「6」って何のこと?

プレゼンテーションの内容は、わかりやすくまとめるのが重要です。スライドを文字で埋め尽くしてしまっては、言いたいことが伝わりません。

では、具体的にどのような基準でまとめればいいか、みなさんはご存じですか? 自分ではまとめているつもりでも長くなってしまう、あるいはまとめようとしすぎて情報量が少なくなってしまう、そんなことはありませんか。

実は、効果的なプレゼンテーションにするためのまとめ方には、鍵となる「数字」があるのです。その「数字」について、今回はお伝えしましょう。

「13字」で書く

プレゼンテーションの内容をまとめるうえで、まず押さえるべきポイントは、伝えるための文字数です。

みなさんは「Yahoo!ニュース」をご覧になったことがあると思います。カテゴリごとに8つのトピックスが表示されていますよね。そのそれぞれの見出しは、他の媒体と比べてかなり短くまとめられています。このYahoo!ニュース トピックスの見出しは、たったの13字(半角文字含め13.5字)。これはユーザーの興味を引くための秘訣なのです。

京都大学大学院下田宏教授の研究によると、人間が目を動かさずに一度に知覚できる文字数は9~13字。まさにYahoo!ニュース トピックスの見出しは、ユーザーが一度でぱっと把握できる字数で書かれているわけです。同じことはテレビのテロップにも言えます。テレビのテロップは、視聴者が一瞬で把握できるようおよそ15字以内と決められているのだそう。

プレゼンテーションにおいても、すぐに切り替わるスライドの中で、いかに聴衆に内容を理解させ、印象づけるかが重要となります。

伝えたいことは13字で書く(←これも13字です)

「読む」より「見る」文章こそ、すぐに確実に内容が伝わります。また、短くまとめようと努力することで、余計な修飾語が省かれ、伝えたいことの核心だけが残ります。伝えたいことを無駄なく的確に伝えるためにも、13字に収めることは有効だと言えるでしょう。

「4チャンク」にまとめる

次に紹介するのは、内容のまとめ方です。

皆さんはマジカルナンバーという言葉をご存じでしょうか。マジカルナンバーとは、人が瞬間的に記憶できる個数のこと。アメリカの認知心理学者であるジョージ・ミラー氏が1956年に発表したものです。ミラー氏は人が知覚する情報のまとまりをチャンクと名付けました。例えば「た・こ・や・き」は4チャンク、「たこ・焼き」は2チャンク、「たこ焼き」は1チャンクです。ミラー氏は、マジカルナンバーは7±2チャンクであるとしたのです。

しかし実際は、7個のものを一瞬で覚えるのはよほど優れた記憶力がない限り容易ではありませんよね。ミラー氏も、マジカルナンバー7を断定したわけではありません。そこで、ミズーリ大学の心理学教授であるネルソン・コーワン氏が2001年、マジカルナンバーは正しくは4±1チャンクである、と発表しました。現在ではマジカルナンバー4が定説となっています。

私たちの身の回りでも、4チャンク以内に収まっているものを見ることができます。例えば、電話番号は「XX-XXXX-XXXX」などのかたちで示されていますね。ハイフンでの分け方も、分けられたひとかたまりの中身も4チャンク以内になっています。また、略語は「インフレ」「エンタメ」「スマホ」など、4字前後のものがほとんどです。

プレゼンテーションではよく内容をいくつかの項目に分けて説明しますが、項目が多すぎると理解してもらえません。確実に理解してもらうためには、全体の内容を4項目前後、つまり4±1チャンクにまとめましょう各項目の中身も3~5個に抑えるとわかりやすくなります。

「3つ」で印象づける

マジカルナンバーは4と言われますが、これはあくまでも上限の話。より印象に残りやすくするためには、3つにまとめるのが最適です。

アップル社の創設者であるスティーブ・ジョブズ氏は、プレゼンテーションの際にいつも「3」を利用しました。初代iPhone発表の時は、「iPhoneは、Mac、iPodに続く3つ目の革新的機器」と位置づけた上で、「iPod・革新的携帯電話・画期的ネット通信機器」の3つの機能を盛り込んだ新製品として発表したのです。また、iPad発表の時は、画面が3分割されたスライドの左側にiPhone、右側にMacを表示し、中央にiPadを出現させました。

ジョブズ氏だけでなく、カエサルの「来た・見た・勝った」から、フランスの標語「自由・平等・博愛」、吉野家のコンセプト「うまい・やすい・はやい」まで、3つの言葉を並べた表現は私たちの周りにいくらでも見られます。童話にも、「3匹のこぶた」「3匹のくま」などがありますね。3つを並べる表現は人の心を掴むのです。

プレゼンテーションでも、内容を印象的に伝えたいならば、言葉を3つ並べるのが効果的です。このことは、大勢の前でのプレゼンテーションだけでなく上司や取引先に何かを説明する際にも有効。「顧客対応プロセスの改善のために重視したことは、○○、□□、△△の3点です」などと、伝えたいことは3つに絞るとよいでしょう。

「6つ以上」で納得させる

プレゼンテーションでは、分かりやすくまとめることはもちろん大事ですが、聴衆を説得することも必要ですよね。そこで最後に、プレゼンテーションの内容に説得力を持たせる方法を紹介しましょう。ここまでご説明してきた方法を逆手に取ってみるのです。

例えば新商品のメリットを挙げる時、マジカルナンバーが4だからと言って4つのメリットを挙げるだけでは、聴衆にとっては少々物足りないかもしれません。「それって本当にメリットが多いと言えるの?」と思われてしまう可能性があります。では、聴衆に「メリットが多い!」と思わせるにはどうすればいいでしょう。

方法は簡単です。一度に把握できるマジカルナンバーを超えればいいのです。マジカルナンバーは4±1つまり3~5ですから、これを超えるのは6以上。新商品がメリット尽くしだと伝えたいならば、メリットを6つ以上挙げればよいのです。6つ以上のメリットを前にすると、見る側は一度ではいくつあるか把握できず、ぼんやりと「多い」という印象を抱きます。理解のしやすさよりも数の多さを示すことを重視したい場合には、「6以上」という数字を意識してみてください。

*** 「数字」に着目して、効果的なプレゼンテーションにする方法をお伝えしました。「わかりやすいプレゼンテーション」という抽象的なイメージが、数字によって少しでも具体的になったでしょうか。これからプレゼンテーションをする時の助けになれば幸いです。

(参考) 幻冬舎plus|書き言葉は13字、話し言葉は15秒で newsHACK|Yahoo!ニュース トピックス「13文字見出し」の極意 難関「コートジボワール」はどう表現? ビジネスのためのWeb活用術。|マジカルナンバーは7ではなくて4!マーケティングで使う短期記憶の数字 Wikipedia|ジョージ・ミラー マイナビニュース|スティーブ・ジョブス氏から学ぶ、数字の「3」の法則 ログミー|【保存版】スティーブ・ジョブズ氏による「初代iPhone」のプレゼンが今見ても鳥肌モノ ASCII.jp|ジョブズが語ったiPad 発表会を総力レポート!(前編)

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