自分の話は「2割」でOK。口下手ならば “雑談されやすい人” を目指せ!

みなさんは、職場の人と円滑なコミュニケーションを取れていますか?

必要最低限の事務連絡しか交わしていないという方もいるのではないでしょうか。また、自分から雑談を持ちかけようにも何を話したらいいかわからないから、雑談は苦手だという人もいるでしょう。しかしその程度の会話量では、業務上支障がないように思えても、信頼関係を築くのには不十分かもしれませんよ。

今回は、仕事における雑談の大切さと、雑談下手な人でもうまく雑談ができるようになる方法をご紹介します。

なぜ雑談が大事なのか

「勤務中の雑談」というと、仕事をさぼっているような悪いイメージがあるかもしれませんが、雑談は言わば「ビジネスの潤滑油」。ビジネスと関係のない話を交わすことによって、相手の人となりが見えてきます。すると、会社という同じチームで働くメンバー同士に必要な信頼関係が芽生えやすくなるのです。

マサチューセッツ工科大学教授のアレックス・ペントランド氏によると、雑談には生産性を向上させる効果があるのだそう。例えば、1人のメンバーの前向きな気持ちが雑談によって周囲に伝わると、チーム全体が前向きになる傾向があります(これを情動伝染と呼びます)。業績の良いメンバーのふるまいを周囲のメンバーが真似するミラーリングも、雑談によって期待される現象。雑談には、チーム内の緊張が和らいだり、メンバーがポジティブな雰囲気になったり、良い行いが伝播していったりすることによって、生産性の向上につながるというメリットがあるのです。

また、脳科学者の茂木健一郎氏も、ビジネスにおいては、仲が良い人だけでなくあらゆる相手と雑談することが大切だと述べています。同じ意見を持つ人同士にとどまらず異なる意見を持つ人ともコミュニケーションを取ると、意見の多様性が生まれより創造的になることができます。

このように、チームのメンバーがコミュニケーションをしっかりと図れるようになると、チームの結束が固くなったりメンバーそれぞれの行動が改善したりして、必然的に生産性も上がるというわけなのです。

雑談は、すぐに役に立ったり効果が出やすかったりするものではありません。少し時間をおいて効果が発揮されることもあります。例えば、あなたが突然海外取引をすることになった際、隣のチームの人に前職で商社の海外部に勤めていた人がいることを知っていれば、相談に乗ってもらうことができますよね。そしてそれは色々な人と雑談をしていなければ知り得なかった情報かもしれません。このように、ちょっとした雑談で得た情報が後々ビジネスを円滑に進める際に役に立つことがあるのです。

雑談の持つ効果

他にも、雑談には次のような効果があると言われています。

・誰に対しても自由に意見が言えるようになる 航空会社大手の全日空(ANA)は、「誰に対しても自由にものが言える風土」を作るために、雑談をコミュニケーションの一つとして推奨し、職場に雑談の場を意図的に作っています。

航空機の航行においては、ささいなミスが重大な事故につながる可能性があります。スタッフがミスを発見した時、相手が誰であろうと気軽に指摘できる雰囲気が無いと、安全な航行を脅かしかねません。ANAはこの風土によって、目上の人に対しても臆せずにミスを指摘でき、ヒューマンエラーが起きにくい環境を作っているのです。また、自由に発言のできる空気が作られるため、ユニークなアイディアも生まれやすくなるのだそう。

・暗黙知を共有できる 同じ会社に長く勤めていたり、同じ業務で経験を重ねていったりすると、自分の中に暗黙知が増えていきますよね。暗黙知とは例えば、経験を通して培った勘や、誰かと話した時に得た知識のような、明文化されていない知識のこと。こうしたベテランの社員しか持ちえないような暗黙知は、雑談によって、経験の浅い社員にもスムーズに浸透させることができます。雑談によって暗黙知の共有がスムーズに行われれば、業務の円滑化につながることは言うまでもありませんね。

”雑談力”を上げるために

いくら雑談がよいのは分かっても、立場の違う人や普段あまりかかわりのない人とおしゃべりをするのは得意でない、という人もいることでしょう。では、どうしたら“雑談力”を上げられるのでしょうか。雑談上手になるためのポイントをまとめました。

雑談をしやすい雰囲気を醸す 自分から話しかけるのが苦手な人は、誰かから話しかけられるような雰囲気を作ってみてはいかがでしょう。職場で毎日行う習慣行動の中に、余裕時間を組み込んでみてください。例えば「トイレに行った帰りにはフロアを一周する」など、1日数分の余裕時間を、習慣行動とセットにするのです。「今、時間に余裕がありますよ」と示すことによって話しかけやすい空気を作ることができます。

あまりたくさんの時間を充てられない場合はほんの数分で構いません。余裕時間も含めて習慣化することによって、丁度良い気分転換にもなるのではないでしょうか。

しゃべりが上手い人を目指さない 話すのが苦手な人は、無理に上手に話そうとする必要はありません。大抵の人は、面白い話を聞いた時よりも、自分が気持ちよく話せた時の方が気分が上がるもの。自分は話下手だと自覚しているなら、面白い話で盛り上げようとはせずに、相手の話を聞くことに尽力してみてください。ポイントは「相手の話が8割、自分の話が2割」です。

「教えてもらう」姿勢でいることを心がけ、相手にとって答えやすい質問を投げかけてたくさん話してもらいましょう。「この人は話しやすいな」と思ってもらうことができれば、口下手な人でも雑談の機会が増えるはずです。

ただ、政治や宗教といったセンシティブな話題や、容姿や学歴などのこちらが褒めたつもりでもコンプレックスを刺激している可能性のある話題には触れない方が良いですね。

「リピート+感情ワード」でリアクションする つい無表情になったり、リアクションが薄いと言われたりしがちな人におすすめなのがこちらです。相手の発した言葉の一部をリピートして、そこに感情を示す言葉を添えてください

例えば、「今朝は電車が30分も遅延したんだ。駅も電車も大混雑で大変だったよ」と言われたら、「30分も遅延したんですか! それは災難でしたね」と返します。リピートに感情ワードをプラスするだけで、うまくリアクションすることができますよ。

キーワードに対して質問し、話を深堀する 自分から色々な雑学などを話そうとはせず、相手の話した内容に「いつ」「どこで」「誰と」「何を」「どうして」「どのように」の質問を絡める形で深堀していくことで、相手に気持ちよく話してもらいましょう。

例えば、「お酒が好き」と聞いたら「どんなお酒を飲むんですか?」「いつもどういうところで飲んでますか?」のように繋げていくことで会話が弾みやすくなります。自分から雑談を持ちかけるのが苦手な人でも、相手の話に対する質問なら、簡単にできそうですよね。

*** 雑談が苦手な人でも雑談上手になるポイントは、「聞き上手を目指すこと」。 雑談をムダだと思わずに、職場の人と円滑なコミュニケーションをとりたいですね。

(参考) 東洋経済オンライン|職場の「雑談しやすい人」になる簡単なコツ ダイヤモンド・オンライン|雑談の多い職場ほど生産性が高い? 新刊JP|ANAが「雑談」を奨励しているワケ NIKKEI STYLE|口べたでもOK 「雑談力」高める3つのステップ プレジデントオンライン|なぜ「気の合わない人」との雑談が大切か リーダーズ|ANAに続け!新たなビジネススキル「雑談」を組織に取り入れる方法 「印象・評価がガラッと変わる! すごい雑談力」, 日経ビジネスアソシエ, 2016年10月号, pp.29-48.

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