初対面の人と話すのって緊張しますよね。そのあと一度も関わり合いにならない人なら、「どうでもいい」と割り切れるかもしれませんが、今後ずっと仕事をしていくのであれば、良好な関係を築きたいですよね。 そんな時役に立つのが雑談です。 何気ない会話を盛り上げることができれば、その後の仕事や交渉などもうまくいくかもしれません。 今回は雑談の盛り上げ方について考えてみたいと思います。
「緊張の緩和」で笑いをとる
話が盛り上がる指標となるのが「笑い」です。 ですが、「笑い」をとるのってとても難しいですよね。 うまくいったときはいいですが、失敗したときの周囲の白けた状況は「二度と笑わせようとなどするか」と思うに足りるものがあります。
笑いについては多くの人々が考察し、それぞれが異なった考え方を導き出しています。その中でも有名な法則が「緊張の緩和」で、「緊緩の法則」ともいうそうです。 もともとは19世紀の哲学者カントの言葉ですが、有名なのは落語家の桂枝雀氏のほうかと思います。言葉の意味はそのままで、人は緊張から解放されたときに笑うということです。 例えば、落ちまでは決して笑ったりせず、真顔で話し続けたりするといったことがあります。
最初から笑った状態で話しても、締まりがなくて面白くありません。普通の話を真剣な顔で語ることで落ちのときに緊張が緩和して笑いが生まれるんです。 話を組み立てる際には意識してみてはいかがでしょう。
他人の不幸は蜜の味?
自分の失敗談を話の最初に持ってくることもウケを狙うには効果的です。 「他人の不幸は蜜の味」という言葉があるように、私たちは他人の不幸を喜ぶことがあります。実はこのことは脳科学的にも証明されているんです。 実験結果によると、より妬ましい対象が不幸に会ったほうがより強く快感を覚えるそう。なので、失敗談を話すときは少しプラスの要素を話してから失敗談を話すといいかもしれません。 また、失敗談を話すことは心理学的にも効果があることがわかっています。 自己開示の法則といって、失敗談という自分の弱みをさらすことによって相手の好感度や信頼度が上がるんです。 失敗談は話し過ぎるといい加減な印象を与えたりしますが、少しだけ話す分には笑いをとって距離を近づけることができますよ。
相手の話をよく聞き、観察する
話の振り方について考えてきましたが、雑談は相手がいて初めて成り立つものです。 なので自分が話すだけでなく、相手の話を聞くことも重要です。 コミュニケーションにおける聴くことの重要性について以前記事があった通り、うまく聴くことができれば、片方はほとんど話さなくてもうまくコミュニケーションがとれます。 その割合は、だいたい喋る:3と聴く:7ぐらいがちょうどいいらしいです。 喋るのが苦手だという方は、相手の話を聞き、そこから話を広げていってみてはいかがでしょうか。
私たちは雑談をうまくすることによって相手をよく理解できたり、信頼関係を結ぶことができます。ここに書いた技術などを使い上手に雑談をし、初対面の人とでも楽しく仕事をしてみてはいかがでしょうか。
参考サイト 『digital ひえたろう』 編集長の日記★雑記★備忘録|桂枝雀『緊張の緩和』論ノォト| One's success in Peace!|自己開示の法則を利用してステキな関係を築く 独立行政法人 放射線医学総合研究所|妬みや他人の不幸を喜ぶ感情に関する脳内のメカニズムが明らかに logmi|池上彰氏「会話のコツは7:3。あとアメリカの悪口(笑)」 パックンとの対談で語った、情報発信の極意