みなさん、徒歩で30分かかる通勤時間を車やバイクを使わずに5分に縮めろ、といわれたらどうしますか? ……何かいい案は思いついたでしょうか? この問題を出題された株式会社イノベーションの代表取締役の富田直人氏は、会社を自宅近所に移転してもらうか、起業して自宅で働けばいいといった答えを提示しています。 ……普通こんな解答はばかばかしくて、すぐに選択肢の中から切りますよね。ですが、このできるかできないかという自分の中の基準すらも取り去ってしまう考え方が、大きな困難を乗り越えるのに大切なんです。 そこで今回は困難に立ち向かう力、ゼロベース思考について紹介したいと思います。
ゼロベース思考とは
ゼロベース思考とは常識や既成概念といった枠組みを取り払ったゼロの状態から問題解決を図ることです。そのため、「絶対に解決不可能だ」と思うような状況でこそ真価を発揮します。 チョークを販売している日本理化学工業社長、大山泰弘氏は知的障害者の方々を雇用する際、社員たちの大きな反対にあったそうです。この時の社長の言葉にゼロベース思考を見ることができます。
「今あるやり方に彼らをあてはめようとするから彼らにはできないのだ。そうではなく、彼らができるやり方をみんなで考えてくれ」
引用元(経革広場|夢実現のナビゲーター便り 逆転の発想 やればできる できないことをできるようにする) 障害者の方々を雇用するという企業にとって難しいことを解決するために、常識の枠外で考えたのです。 ゼロベース思考のもと、チョークの原材料の重さを量れない障害者のために、色分けすることを思い付き、解決することができたそう。 既成概念を取り払って考えると、全く新しい解決法を生み出すことができるということです。
ゼロベース思考をするには?
ゼロベース思考がいくら困難を突破するのに役に立つ方法だとしても、既成概念にとらわれない発想というのは難しいですよね。そこで、簡単にゼロベースで考えやすくなる一言があるそうなんで紹介します。
「今の●●でなければ、どんな●●がいいか?」
引用元(オクゴエ!|ゼロベース思考を簡単に実行する方法) この質問の●●の部分にはゼロから考えたいものの言葉が入ります。盛田氏の例だと「見積もり」でしょうか。 質問から思いついたことはできるかどうかにかかわらず、すべて書き出したほうがいいです。思考を止めないことでアイデアは出やすくなるので、いいアイデアが出やすくなります。
今まで誰もしてこなかったことを思考するゼロベース思考にはとてもエネルギーが必要になります。また、出てきた解決法も前例がないものなので行うことは大変です。ですが、それだけ大変なだけ、大きな困難を解決することができる方法です。 どうしようもない困難にぶつかったときなどは、やってみてはいかがでしょうか。
参考サイト INNOVATION|ゼロベース思考 経革広場|夢実現のナビゲーター便り 逆転の発想 やればできる できないことをできるようにする オクゴエ!|ゼロベース思考を簡単に実行する方法]