「今日もダラダラして、勉強が計画通りに進まなかった」
「スマートフォンでメールをついついチェックしてしまい、仕事が終わらない」
時間を無駄にしてはいけないと頭ではわかっていても、日々実行するのはなかなか容易ではありませんよね。
効率的な時間の使い方をするためには、ただ意識するだけでは足りません。もっと具体的な工夫が必要です。そこで今回は、限られた時間を無駄にしないためにできる5つの習慣をご紹介します。
【習慣1】「タイム・サッカー」を把握する
“Time and Life Mastery” の著者でありタイムマネジメントコーチをつとめるカール・プーリン氏は、時間を最大限に有効活用するためのファーストステップとして「タイム・サッカー(Time Sucker)=時間を無駄にしてしまっている原因」を特定することが重要だと伝えています。
たとえば、「1日のうち何回、SNSを確認していたか」「1日のうち何時間、テレビの前に座っていたか」など、何が原因で時間が無駄になっているのかを具体的な数字で明らかにしてみましょう。
「1日3時間勉強する予定でも、実際はスマートフォンを触っている時間が合計1時間を超えていた」というような状況に気づけるかもしれません。このように、原因を特定すれば、「勉強中はスマートフォンをいっさい手にしない」など対策をとりやすくなるはず。これまで無駄にしていた時間が減って、生産性を上げられるでしょう。
【習慣2】「エンドタイム」を設定する
「ちょっとだけ」と休憩をとり始めてから、いつのまにか長時間が経過していて「しまった!」と後悔した経験はありませんか? タイムマネジメントを研究するパーソナル・デベロップメントコーチのマキシム・ドゥザ氏は、時間を無駄にしないために「エンドタイム」の設定を推奨しています。
エンドタイムとは「休憩の終了時間」です。ドゥザ氏によれば、問題なのは「休憩の回数」よりも「休憩の長さ」であるとのこと。たしかに私たちは、5分と決めていた休憩でも10分、15分とつい引き伸ばしてしまいがちですよね。
エンドタイムを設定することで、休憩を無駄に長引かせてしまうことなく、スムーズに気持ちの切り替えができます。休憩をきちんと「終わらせる」ことが重要なのです。ダラダラ休憩することがないよう、アラームをかけるなどして切り替えのポイントを設けるようにしましょう。
【習慣3】「2分ルール」でモチベーションを上げる
生産性向上コンサルタントのデビッド・アレン氏によって提唱された「2分ルール」とは、「2分以内に終わるタスクであるならば、いますぐに取りかかる」というもの。
マルチリンガルとして言語学習コミュニティを運営している作家のベニー・ルイス氏は、「2分ルール」を実践することで「いつのまにか行動している」という状況を生み出し、時間の無駄を防ぐことができると伝えています。
またルイス氏によれば、もし2分以上かかりそうなタスクであったとしても、とりあえず最初の2分間を使って作業に取り組んでみるとよいそう。目の前のタスクに対するハードルを下げることによってモチベーションが向上し、次の行動へつながりやすくなるのだとか。結果として勉強や仕事に集中できるため、「作業を始めるまでに時間がかかってしまう」状況を減らせるはずです。「単語帳を見る」「業務連絡を確認する」など、まず2分、頑張れることを探して取り組んでみてください。
【習慣4】「タイムブロッキング」で時間割をつくる
無駄な時間を減らすのに効果的なタイムマネジメント法として、「タイムブロッキング」もおすすめです。タイムブロッキングとは、30分や1時間など時間をいくつかのブロックに分け、そのブロックごとにスケジュールを決めていくやり方。たとえば「12時から13時までは英語の勉強をして、次の13時から14時までは会議の資料をチェックしよう」といったように、具体的なスケジュールを立てます。
Calendar, Incの創設者であるジョン・ランプトン氏によれば、タイムブロッキングを実践すると、ほかのことに気をとられず目の前のタスクだけに集中でき、作業効率が向上するとのこと。また、Calendar, Incのカスタマーサクセスマネージャーであるホーウィ・ジョーンズ氏は、タイムブロッキングでは「To Doリスト」よりもスケジュールを具体的に立てられることから、時間の無駄遣いを避けることができると伝えています。
起床後や就寝前などに、タイムブロッキングを実践してみましょう。やるべきことを細かく決めておくと、時間の無駄がなくなるはずです。
【習慣5】「Do Notリスト」で無駄な行動を減らす
米国公認会計士であり弁護士の佐藤孝幸氏は、無駄なことに時間を使わないよう普段から「Do Notリスト」を作成していたそう。Do Notリストは、過去の経験をもとに「やらないこと」「やるべきでないこと」を書き出していくリストのことであり、「To Doリスト」とは反対のものです。
たとえば、「仕事でわからない部分をずっと悩んでいたら、1時間も過ぎてしまっていた。先輩に聞けばすぐ解決できたのに」という後悔があったとします。そんなときは、Do Notリストに「業務中にわからないことが出てきたら、いつまでも悩み続けない」と書き加えてみましょう。同じ失敗を繰り返さずにすむはずです。
また、習慣化コンサルタントの古川武士氏も、Do Notリストを作成して自分を戒めるようにすることで、時間浪費の習慣を断ち切ることができると伝えています。もし無駄な時間の過ごし方をしてしまったと気づいたら、Do Notリストにそのつど書き込み、毎晩振り返るなどするとよいでしょう。
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勉強や仕事を効率よく進めるには、タイムマネジメントが必要不可欠。工夫して時間をコントロールしていきましょう。
【ライタープロフィール】
YOTA
大学では法律学を専攻。塾講師として、中学~大学受験の6科目以上の指導経験をもつ。成功者の勉強法、効率的な学び方、モチベーション維持への関心が強い。広い執筆・リサーチ経験で得た豊富な知識を生かし、効率を追求しながら法律家を目指して日々勉強中。
(参考)
Lifehack|How to Stop Wasting Time and Be More Productive
Productive club|How to Stop Wasting Time Using 10 Simple Tips
FLUENT iN 3 MONTHS|5 Simple Research Proven Hacks to Stop Wasting Time and Start Learning Fast
Entrepreneur ASIA PACIFIC|Time Blocking Tips Top Experts and Scientists Use to Increase Productivity
Calendar|Is Time Blocking Effective?
PRESIDENT Online|ムダな時間を使わない! 仕事の効率を上げる思考法3
StudyHacker|言い訳の前にまず動く! 「2分ルール × 5秒ルール」で迷わず行動できる人になれる。