「英語がペラペラになる人」5つの特徴。あなたはいくつ当てはまる?

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「あの人、英語がペラペラなんだって」
「同僚の○○さんがこの前、中国語で商談してたよ」
そう聞いて「すごいなあ! 自分には無理だ......」と思うことはありませんか?

日本では、複数の言語が使えることが、何か特別のことのように思われているふしがあります。でもじつは、外国語の習得は、条件さえそろえば誰でもできるのです。

どんな条件がそろえば、外国語をマスターできるのでしょう? 「第二言語習得研究」の知見をもとに、外国語学習に成功する人の条件を探ってみました。

外国語の習得は、条件さえそろえば “誰でも” できる

「スラスラ英語が話せる=かっこいい」
「何ヶ国語も使いこなせる=頭がいい」

単一言語社会である日本では、2つ以上の言語を操ることのできる人は特別な存在だと思われているようです。しかし世界では、多言語話者のほうがモノリンガルよりも数が多いことを知っていましたか? 

海外に目を向ければ、バイリンガルマルチリンガル社会はたくさんあります。たとえば、スイス。公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つで、母語のほかに英語ともうひとつの国語を話せる人が多いのだそう。つまり、3つの言語を操るマルチリンガルということですね。

さらに、アマゾン地域のツゥカーノ語話者の部族では、ほぼすべての人が第二、第三言語を話すのだとか。なぜなら、「同じ言語を話す人とは結婚してはいけない」という社会の決まりがあるから。そのような状況下では、結婚したい人はみな第二言語を習得せざるを得ません。

ケース・ウェスタン・リザーブ大学の白井恭弘教授は「外国語の習得は、条件さえそろえば誰でもできる」と語っています。複数の言語をマスターするのは、私たちが思っているほど難しいことではないのです。

では、外国語学習を成功に導く条件とはなんでしょう? 答えをくれるのは、人間が母語以外の言語を習得するメカニズムを解明する学問「第二言語習得研究」。

白井教授は、研究の知見をもとに、外国語学習に成功する人の特徴を5つ挙げています。あなたはいくつか当てはまるでしょうか? 英語学習への活用ポイントとともに、ひとつずつご紹介します。

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1. 年齢

その言語が日常的に話されているところで学ぶ場合、外国語学習は「若ければ若いほどいい」と言われています。「臨界期仮説」(ある一定の時期を過ぎるとネイティブのような言語能力を身につけるのは難しい、とする仮説)については専門家のなかでも意見が分かれていますが、やはり外国語習得の成功に年齢の影響があることは否めません。特に発音の面においては、早く学習を始めたほうが有利だといえるでしょう。

ただし、日本で英語などの外国語を学ぶ場合は、一概に「若いほどいい」とは限りません。外国語教育を専門とする馬場今日子・新多了教授は、インプット量が不足している「日本のような外国語環境では、早く英語学習を始めても必ずしも有利にならない」と述べています。「大人になってしまったからもう遅い」と諦める必要はまったくないのです。

英語学習への活用ポイント

年齢によって最適な学習法が異なることを知っていましたか? 人間は10歳以降、明示的な知識を理解し、運用するのに必要な「認知能力」を身につけるようになると言われています。そのため、10歳以降に英語を学ぶときは、体系的な英語の文法規則を教えたうえで良質なインプットを多く与えたほうが、短い時間で効率よく学ぶことができるのです。

年齢要因で語学習得を断念してしまうのはもったいない! マイナスにとらえるのではなく、学習法を最適化するために、自身の年齢と向き合っていきましょう。

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2. 言語間距離

あなたが学びたいと思っている言語はなんですか? それは日本語に似ているでしょうか? 学習者の母語と学習対象言語が近いか、遠いか。その距離を「言語間距離」と呼びます。母語と外国語の言語間距離が近ければ近いほど外国語習得はやさしくなり、遠ければ遠いほど難しくなります。

たとえば、韓国語と日本語は文法がよく似ているので、比較的少ない学習時間である程度使えるようになるでしょう。また、日本語には漢語が多数入っていますね。そのため、語彙の習得という面では、日本人の中国語学習(中国人の日本語学習)は有利に進められると予測できます。一方、英語と日本語の言語体系は大きく異なるので、そのぶん習得は不利になります

例として、カーネギーメロン大学の甲田慶子教授の研究をご紹介しましょう。被験者は、日本語を学んでいる、韓国語・中国語・英語のネイティブスピーカー。3つの母語グループに分けて、日本語の習得状況を調べました。すると初期の段階ですでに、英語話者は韓国語・中国語話者に差をつけられていたのだとか。しかもこの差は、学習が進み、中級・上級とレベルが上がるにしたがってさらに広がるとのこと。このように言語間距離は、外国語の習得難度に大きな影響を与えるといっていいでしょう。 

英語学習への活用ポイント

日本人にとって英語が難しく感じられる一因は、言語間距離というハンディキャップ。日本語を母語とする私たちは、むやみに英語ができないことを恥じる必要はありません。「英語は苦手だから恥ずかしい」と逃げ腰になるのではなく、日本語と英語の言語間距離が遠いことを受け入れ、いまの自分にできることから挑戦する姿勢が大切です。

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3. 外国語学習適性

どの教科でも高得点を収める優秀な人は英語の成績もよい傾向にありますが、なかには、ほかの教科はできるのに英語だけ苦手という人もいますよね。逆に、ほかの成績はパッとしないのに、英語だけ得意な人もいます。この違いはどこから生まれるのでしょう?

その一因として考えられるのが、「外国語学習適性」。主に以下の3つの能力からなる(加えて近年は「ワーキングメモリー容量」も関係している)と考えられており、外国語習得の成功を左右する要因のひとつだとされています。

  1. 言語分析能力(言語の文法や規則に関する敏感さ)
  2. 音声認識能力(音に対する敏感さ)
  3. 記憶力(丸暗記する能力)

よく「外国語に長けている=頭がいい」と思われがちですが、外国語学習適性は知能とは少し異なります。適性テストとIQテストで測定した得点を比較すると、2つの能力に大きく重なる部分はあるものの、まったく同じというわけではないのです。外国語学習に特有の、独立した適性が存在すると言っていいでしょう。

英語学習への活用ポイント

適性は「あるか・ないか」ではなく、相対的に「高いか・低いか」。「自分には適性がない」といって語学習得を諦めるのは、まったくの誤解です。大切なのは、自分の得意なところを生かして学習を進めること。前出の白井教授は「適性と学習法をマッチさせると効果がある」と語っています。

適性の高低の組み合わせは、人によって違うもの。「分析○・音声◎・記憶△」、「分析◎・音声○・記憶○」など、学習者によって強い面と弱い面があるのが普通です。そこで、言語分析能力が高い人は文法中心、音声認識能力が高い人は音から入る、記憶力が高い人は暗記の比重を増やすなど、得意な部分に重点を置くと高い学習効果を得やすいでしょう。

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外国語習得の成功条件、残り2つは自分次第!

1〜3のどれにも当てはまらなかった......。年齢や母語は変えることができないし、適性がとりわけ高いとも思えない......。そんな方も、心配はいりません。例外はいくらでもありますし、該当する人はただ単に成功する確率が高まる、というだけのこと。最も大切なのは、残りの2つの条件です。

成功要因のなかで唯一「自身でコントロールできる」2つの条件ーーなんだと思いますか? その答えをはじめ、「外国語習得に成功する人の5つの条件」について、時短型英語ジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」でトレーナーとして活躍する “英語の専門家” 中馬剛さんが話しています。第二言語習得研究の知見をもとに解説していますので、ぜひご覧ください!

  1. 年齢が若い
  2. 言語間距離が近い
  3. 外国語学習適性が高い
  4. ○○○○が強い
  5. □□□が効果的である
  6. 外国語習得の成功条件の活用方法

YouTube「英語学習チャンネル」では、英語学習中のみなさんを応援するためのお役立ちコンテンツをほかにもたくさんご用意しています。ぜひチャンネル登録をお願いします!

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「外国語習得に成功する人の5つの条件」のなかには、努力次第で手に入るものもあれば、変えることのできないものもあります。ただ、自身ではコントロールできない部分でも、いまの自分の状況に向き合い、それをコントロール可能な条件に反映させることで、学習効果を最大化する大きな助けになります。

まずは、成功条件と照らし合わせながら、現状を確かめる。そのうえで、自身でコントロールできる部分を伸ばすことに注力する。これが「自分史上最高の英語学習」を実現するカギ。ぜひ肯定的にとらえ、学びを加速させる一助にしてくださいね。

 監修:StudyHacker ENGLISH COMPANY

(参考)
白井恭弘(2012),『英語教師のための第二言語習得論入門』, 大修館書店.
白井恭弘(2013),『英語はもっと科学的に学習しよう SLA(第二言語習得論)からみた効果的学習法とは』, 中経出版.
白井恭弘(2008),『外国語学習の科学ー第二言語習得論とは何か』, 岩波書店.
白井恭弘(2004),『外国語学習に成功する人、しない人―第二言語習得論への招待 (岩波科学ライブラリー) 』, 岩波書店.
スイス政府観光局|スイスの言語
馬場今日子, 新多了(2016),『はじめての第二言語習得論講義』, 大修館書店.
白畑知彦 編著, 若林茂則 著, 須田孝司 著(2004),『英語習得の「常識」「非常識」―第二言語習得研究からの検証』, 大修館書店.
廣森友人(2015),『英語学習のメカニズム: 第二言語習得研究にもとづく効果的な勉強法』, 大修館書店.
大学英語教育学会 監修, 佐野富士子, 遊佐典昭, 金子朝子, 岡秀夫 編集(2011),『第二言語習得―SLA研究と外国語教育(英語教育学大系)』, 大修館書店.
JACET(大学英語教育学会)SLA研究会 編著(2013),『第二言語習得と英語科教育法』, 開拓社.
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