「次の仕事こそは!」と焦っているあなたに。本当に天職に就きたいなら“これ”を整えて

中越裕史さんインタビュー「天職に就くために整えるべき3つの環境」01

天職に就くために必要なものとはなんでしょう? 自分にとっての天職を知ること? いまの仕事を辞めて夢に向かって進む勇気をもつこと? 

もちろん、それらも大切なことです。でも、カウンセラーとして、働く人たちの天職探しをお手伝いしている中越裕史(なかごし・ひろし)さんは、「環境」を整えることも欠かせないと説きます。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹

同調圧力をうまく利用して「人的環境」を整える

これまでの記事でお伝えしてきたように、天職に就くために必要なものには、自分にとってどんな仕事が天職かを知ること(『あなたの仕事は「この3要素」を満たしてる? 天職カウンセラーが教える“満足いく働き方”』参照)、天職に就くことを諦めさせる心理的ブレーキを乗り越える思考を身につけること(『「天職」に就くことを阻む“3つの悪い口癖”。言いがちな人は思考をこう変えるべし』参照)があります。加えて、「環境」を整えることもとても大切です。その環境とは、次の3つです。

【天職に就くために整えるべき環境】

  1. 人的環境
  2. 肉体的環境
  3. 空間的環境

1つめは人的環境です。社会生活を営む人間は、周囲の人間の影響を大きく受けます。会社員時代の私もそうでしたが、同僚たちが仕事の愚痴ばかりこぼしていれば、自分もつい愚痴っぽくなっていたものです。なぜなら、「同じように愚痴を言わなければならない」という空気を感じていたから。いわゆる、「同調圧力」を感じていたのです。

同調圧力というと、悪い意味でとらえられがちなものですよね。でも、その影響力を逆手にとることができれば、大きな武器にもなってくれる。私がカウンセラーの資格を取得できたのも、この同調圧力のおかげでした。「同じように勉強をしている仲間がみんな資格試験に合格して、自分だけが落ちてしまったら嫌だな」という気持ちがあったからこそ、働きながらの勉強も頑張れたのです。

そういうふうに同調圧力を上手に使って、自分が天職に就く後押しをしてくれる人的環境をつくってみましょう。それこそ、あなたがやりたい分野を目指している人たちのコミュニティーに参加してみるのもいいですよね。そうすれば、有益な情報交換ができることはもちろん、まわりが読書をしていればあなたも本を読むようになるでしょうし、まわりの「夢を叶えたい!」という前向きな空気に感化されてあなたも無理なく前向きになれるはずです。

中越裕史さんインタビュー「天職に就くために整えるべき3つの環境」02

疲れ切っている人は、心身を回復させて「肉体的環境」を整える

天職に就くために整えるべき2つめの環境は、肉体的環境です。当たり前のことですが、「やりたいことを仕事にしたい」と思っている人の多くは、いまの仕事に不満をもっています。そういう人は、いわゆるブラック企業に勤めている人ほどではなくとも、心身ともに疲れ切っている。そうなると、休日もただぐったりと寝て終わってしまうことも多いでしょう。やりたいことを仕事にするために勉強をするといったなんらかの行動をすることなどなかなかできません。

ですから、まずなにより心身を回復させることに努めてほしいのです。ブラック企業に勤めているような人には、一度仕事を辞めることを私はすすめています。仕事を辞め、心身に余裕ができてはじめてやりたいことに向かって努力することができます

ただ、こういう人の多くに、心身ともに疲れ切っていながらも焦っているという特徴もあります。なかには、うつ病や適応障害を発症しながら、「今度こそ自分に合った環境で働きたい」と焦っている人もいるのです。でも、それはやはり病気が治ってからじっくりと考えるべきこと。病気のままでは、やりたい仕事のことをきちんと考えることもままなりません。

例えて言うなら、骨折したアスリートが無理やり筋トレをしようとしているようなものです。それでは、筋トレの効果が出ないどころか、むしろ体をより痛めつけて故障が長引くことになるでしょう。筋トレをするのは、骨がきちんとくっついてから。そのように、心身が疲れ切っている人は、まず心身を回復させることを心がけてほしいと思います。

中越裕史さんインタビュー「天職に就くために整えるべき3つの環境」03

やるべきことを邪魔する誘惑がない「空間的環境」を整える

天職に就くために整えるべき3つめの環境は、空間的環境です。やりたいことが見つかってもなかなか行動できない人の多くは、そのための勉強などを家でやろうとしているケースが多いものです。でも、家は勉強を邪魔するものであふれていますよね? コロナ禍以前から在宅ワークをしていた人なら別でしょうけれど、漫画やテレビゲームなどの誘惑に負けて、必要な勉強をできないということになってしまうのです。

そうならないために、勉強をするための環境を変えてしまいましょう。喫茶店やファミレスに行くでもいいし、自習室を借りてもいい。先に人的環境についてお伝えしたときに触れたようなコミュニティーに参加することもおすすめです。もしどうしても自宅でやらなければならない作業がある場合なら、漫画やテレビゲームなどあなたを誘惑するものを思い切って捨ててしまうのも手です。

人間にとって、精神を鍛えて自分をコントロールし、誘惑に打ち勝つのは非常に難しいものです。それに比べれば、空間的環境を整えるのはとても簡単ですし、効果もすぐに表れます。修行僧のように精神を鍛える時間や手間など必要ないですからね(笑)。

中越裕史さんインタビュー「天職に就くために整えるべき3つの環境」04

【中越裕史さん ほかのインタビュー記事はこちら】
あなたの仕事は「この3要素」を満たしてる? 天職カウンセラーが教える“満足いく働き方”
「天職」に就くことを阻む“3つの悪い口癖”。言いがちな人は思考をこう変えるべし

【プロフィール】
中越裕史(なかごし・ひろし)
1979年9月13日、大阪府生まれ。やりたいこと探し専門心理カウンセラー。社団法人日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー。自身が会社員時代に働くなかでさまざまな問題に直面したことで、働きながら猛勉強の末にカウンセラーの資格を取得し独立。2005年より「天職探し心理学 ハッピーキャリア」(https://happy-career.com/)を運営し、働く人のためにカウンセリングを行っている。『「うつ」な気分を手放す方法 カウンセラーが自分のうつを克服した考え方』(NextPublishing Authors Press)、『好きなことが天職になる心理学』(PHP研究所)、『「やりがい」のない仕事はやめていい。』(総合法令出版)、『「やる気」が出る心理学』(PHP研究所)、『絵本を読むと「天職」が見つかる』(廣済堂出版)、『「天職」がわかる心理学 いまの仕事で心が満たされていますか?』(PHP研究所)など著書多数。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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