年600冊読むよりも「1冊からの学び」を最大化する方法。読書で得るべきは “この2つ”

羽田康祐k_birdさん「視点と法則で成り立つ方程式」01

社会人としてビジネス書はしっかり読んでいるつもりなのに、「なぜか役立てられていない」、あるいは「そもそも役立て方がわからない」という人はいませんか? そう感じる理由を「読書の仕方に問題があるから」だと語るのは、著書『インプット・アウトプットが10倍になる 読書の方程式』(フォレスト出版)を上梓した羽田康祐(はだ・こうすけ)k_birdさん

羽田さんは、ただ本を読んだだけで終わらない、本から得た知識をリアルのビジネスや日常生活に活かすための読書法として、視点読書」「法則読書を提唱しています。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人

読書とは、ただ「知識」を得るためのものではない

ビジネス書を読んでいるのに役立てられないと感じる人は、その読書の仕方に問題があります。そういう人の多くは、読書とは「知識」を得るものだと思っているようです。しかし、ただ知識を得るだけならインターネットで十分。むしろ、インターネットのほうが速く最新の知識を得ることができるでしょう。

でも、読書によって得るべきは、ただの知識ではなくその「運用能力なのです。ただの知識は、頭のなかで点として存在するだけです。それらの点を結ぶ線をつくり、実際に使うことができて初めてその知識にも意味が出てきます。それこそが、知識の運用能力を得ることであり、よく言われる「体系的に理解する」ということです。

では、知識の運用能力を得る、体系的に理解する読書ができていない人の読書の仕方にはどんな特徴があるでしょう。みなさんは、こんな本の読み方をしていませんか? いわゆる多読家の人に目立つかもしれませんが、自分が大事だと思うところにただ線を引いて通読し、読み終わったら本を閉じて終わり、といった読み方です。

それではただ知識を得ただけ。その知識も時間とともに忘れていくでしょう。せっかく得た知識を、自分が携わっているビジネスや日常生活、人間関係といった場面で活かすことができなくては、読書のために時間とお金を使ったぶん、むしろ損をしたとさえ言えます。

羽田康祐k_birdさん「視点と法則で成り立つ方程式」02

思考には「何を考えるべきか」「どう考えるべきか」が必要

では、どんな読書をすれば知識をきちんと運用できるようになるのでしょうか? そのために私が提唱しているのが、視点読書」「法則読書です。詳しくはそれぞれ次回以降の記事で解説しますが(『本当の意味で「役に立つ読書」をしたいなら、まずは本から “これ” を探し出しなさい。』『“著者の主張” は読み取れなくてもいい。読書で大切なのは「自分なりに法則を導く」ことだ』参照)、ここでは概要をお伝えします。

私たちは、日々のなかでさまざまなことについて考えます。ビジネスの場では、考えることの連続でしょう。そしてこの「考える」ことこそ、「知識を運用する」ことです。

しかし、まず「何を考えるべきか」がわからなければ、考えるスタートラインに立つことすらできません。この何を考えるべきか」が、私が言う「視点」であり、視点読書はその視点を得ていくための読書です。

一方、たとえ数多くの視点をもてたところで、「どう考えるべきか」がわかっていなければ、考えが行き詰まってしまってよい結論にたどり着くことはできません。「こういうときはこうなりやすい」だとか「こういうときはこうしたほうがいい」という「法則」をもっていて初めて「どう考えるべきか」が見えてきて、よりよい結論を導くことができるのです。その法則を得るための読書が、法則読書です。

まとめると、以下のようなかたちになります。

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1冊の本から得られるインプット、アウトプットの最大化を目指す

私がこの視点読書法則読書に行き着いたのには、ひとつの理由があります。その理由とは、私がいわゆる多読や速読に対してどちらかと言うと否定的だということです。

世のなかには読書術に関する書籍があふれていますが、それらには「本の重要なところは全体の20%であり、その20%を拾い読みすればいい」といった内容が書かれていることも多いものです。でも、それはつまり8割を捨てることであり、とてももったいないと思いませんか?

8割を捨てるうえに速読しようなんて考えると、本のなかで出てきた知らない専門用語などを読み飛ばすことになります。そんな読書スタイルで最後まで読みきったからといって、それは本当に読んだことになるでしょうか? わからないところ、引っかかるところがあったら、そこを自分なりにしっかりと咀嚼して理解し、そしてリアルの生活のなかで活かすことができて初めて、その読書に意味が出てくるものでしょう。

多読家の人のなかには、「年間に600冊を読む」なんてことを自慢気にアピールする人もいますが、果たしてその人は読んだ本の内容をどれだけビジネスや日常生活などリアルの場に活かすことができているでしょうか。そもそも、月のお小遣いが3万円の私には、年間に600冊もの本を買う余裕などまったくありません(笑)。

そうであるなら、1冊の本から得られるインプット、そこからできるアウトプットを最大化することを考えるべきです。その方法こそが、私が提唱する視点読書と法則読書なのです。

羽田康祐k_birdさん「視点と法則で成り立つ方程式」04

羽田康祐 k_birdさん ほかのインタビュー記事はこちら】
本当の意味で「役に立つ読書」をしたいなら、まずは本から “これ” を探し出しなさい。
“著者の主張” は読み取れなくてもいい。読書で大切なのは「自分なりに法則を導く」ことだ

【プロフィール】
羽田康祐(はだ・こうすけ)k_bird
1973年2月5日生まれ、千葉県出身。株式会社朝日広告社ストラテジックプランニング部プランニングディレクター。産業能率大学院経営情報学研究科修了(MBA)。日本マーケティング協会マーケティングマスターコース修了。外資系コンサルティングファームなどを経て現職。「外資系コンサルティングファームで培ったロジック」と「広告代理店で培った発想力」のハイブリッド思考を武器に、メーカー・金融・小売り等、幅広い業種のクライアントを支援している。ハンドルネームはk_bird。著書に『インプット・アウトプットが10倍になる 読書の方程式』『無駄な仕事が全部消える 超効率ハック』『問題解決力を高める 「推論」の技術』(いずれもフォレスト出版)があり、ロジカルで再現性のある内容にこだわる姿勢が評価されている。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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