職場の雰囲気をよくする人の “さりげない習慣” 4つ。○○をすぐ終える人は好かれやすい

雰囲気のいい職場

「職場の人と仲を深めようと、雑談の時間をたくさんとっているけど、相手の反応がいまいち……」
「どうやら、自分は周囲の人から “怖い人” だと思われているらしい。でも、原因がわからない……」

周囲の人と良好な関係を築きたいのに、なぜかうまくいかない――そう悩んでいるなら、職場の雰囲気をよくしてくれる人がさりげなくやっている “あること” をまねしてみませんか?

この記事を読めば、ちょっとした行動ひとつで、周囲から好感を得られることがおわかりいただけるはずです。さっそくご説明しましょう。

【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

1. 雑談は手短に切り上げる

職場の人との雑談で、つい長話してしまった経験はありませんか? 相手と親しくなれるイメージがある雑談ですが、ダラダラ続けると相手の迷惑になる可能性もあるため注意が必要です。

明治大学文学部教授の齋藤孝氏によると、長話になって「終わらせたくても話を終えられない」となると、「気詰まりをなくすどころか、自分にも相手にとっても “困った状況” 」になってしまうそう。

気持ちよく雑談できる人がさりげなくやっているのが、雑談を「サクッと切り上げる」こと。齋藤氏いわく「去り際のよさがポイント」で、次のようなフレーズを使うとよいそうです。

  • 「それでは!」
  • 「じゃあまた!」
  • 「このへんで失礼します!」

(カギカッコ内引用元:齋藤孝(2010),『雑談力が上がる話し方』, ダイヤモンド社.)

さらに、「話が途中でもサクッと切り上げ」てOKとのこと。(カギカッコ内引用元:ダイヤモンド・オンライン|雑談力が高い人ほど会話の「終わらせ方」がうまい

たとえば、定時後に廊下で同僚と会い、あなたから話しかけたとしましょう。会話が弾むといろいろと話したくなるものですが、相手は内心「仕事が残っているから席に戻りたい」「予定があるから帰りたい」などと思っているかもしれません。好印象を残したいなら、そうしたケースも想定してタイミングのいいところで「じゃあ、また!」と、早めに会話を切り上げるのが正解です。

また、あなたが話しかけられた場合も同様に、ある程度やり取りしたら「では、お先に失礼します!」と言うのがベター。話が長いと思いながら時計に目をやったり困った表情を見せたりするより、明るく去るほうがずっとその場の雰囲気をよくするのではないでしょうか。

職場の人と雑談するなら、「長く会話を続けること」よりも「気持ちよく切り上げること」に意識を向けましょう。気楽に話せる相手だと認識されれば、好感度もアップするはずですよ。

職場で気楽に談笑する人々

2. チャットでは「はい+α」を返す

同僚からチャットで連絡が来たとき、「はい」や「了解」といった必要最低限のメッセージだけ返信する人もいるでしょう。しかし、表情や声のトーンがわからないチャット上では、相手を不安にさせている可能性も。好印象をもたれたいなら、「はい」や「了解」にひとこと添えることをおすすめします。

日本メンタルアップ支援機構代表理事の大野萌子氏は、「『はい』としか返事がこないと、怖くなるという意見も多い」と言い、次のように伝えています。

「はい」のニュアンスを勝手に想像してしまい、あれ? これしか返信がないのはよくないところがあったのかな?などと不安になってしまうのです。本当に忙しいときは別として、「早く提出してくれて助かったよ」とか「見やすい資料ですね」とか、ほんのひと言でよいので、感想や所感を記載するとやる気にも結びつくと思います。

(引用元:東洋経済オンライン|「チャットのビジネス利用」信頼を落とさない方法

たとえば、あなたが同僚にチャットで「お疲れさまです。明日〇時からミーティングを実施するので、予定を空けておいてください」と連絡したとします。それに対して、「はい」とだけ返信が来た場合と、「はい。セッティングありがとうございます」と返信が来た場合を想像してみてください。

「はい」としか返信が来ないと、「タイミングが悪かったかな……」「もしかして怒ってる?」などと不安な気持ちになる人もいるはず。一方、「はい+α」の返信に対してはそうした不安を感じないのではないでしょうか。ひとこと添えるだけで印象が変わることがわかりますよね。

相手の感情を読み取りにくいオンライン上では、言葉を省略しすぎないのがベター。さりげないひとことを添えて、あなたの印象をぐっとよくしましょう。

チャットを送信する人

3. 手を止め、顔を上げてあいさつする

同僚が「おはようございます」と言ってオフィスに入ってきたとき、顔を上げずに「おはようございます」とオウム返ししている人は要注意。職場の雰囲気をよくする存在になりたいなら、作業をいったんやめ、顔を上げてあいさつをしましょう。

コミュニケーションスキル講師の川原礼子氏によると、「たった1秒でも手を止めて顔を上げてあいさつすると、『あなたを受け入れている・大事に思っている』という『気づかい』のメッセージにな」るのだそう。

加えて川原氏はこうも言います。

反応がすぐに返ってこなくても気にしないことです

 時間はかかっても、プラスはプラスで返ってきます。返報性の法則です。

 根気強く続けていけば、やがて、あいさつの輪が広がって、チームの習慣になります。

(カギカッコ内・枠内引用元:ダイヤモンド・オンライン|オフィスで挨拶が聞こえたら「感じのいい人」は必ず何をするか?

ですから職場の人が「おはようございます」とオフィスに入ってきたときや、「戻りました」と外出先から帰ってきたとき、「お先に失礼します」と仕事を終えるときは、いったん手を止め、相手の顔を見てひとことあいさつを返しましょう

相手がそれに気がついていなかったり、ほかのメンバーが適当にあいさつしていたりしても、根気よく継続するのが大切です。そのうち、あなたが顔を上げていることに相手が気づいてくれれば、相手はいい気分になるでしょう。また、あなたの態度に周囲が気づけば、気がついた人はあなたと同じようにあいさつするようになるはず。それがどんどん広がれば、職場全体の雰囲気がよくなりますね。

最初は誰にも気づかれないかもしれないさりげない行動ですが、職場の人といい関係を築きたいと思うなら、ぜひ地道に続けてみてください。少し時間がかかったとしても、結果を得られるはずですよ。

手を止め、顔を上げて挨拶している女性

4. 字を丁寧に書く

伝言メモを書くときや、会議で出た意見をホワイトボードに書くときなど、スピードを重視して雑な字を書いていないでしょうか。もし当てはまるなら、あなたは職場の人からあまりよい印象をもたれていないかも。

企業研修講師の秋葉優美氏によると、「表面的な人間関係やビジネスシーンでは、字が汚いことで信頼できない人物として見られる」場合もあるのだとか。「読みづらい字を書く人」は、

  • 「せっかちで短気」な人
  • 「大雑把で面倒くさがり」な人
  • 「周囲にきちんと内容が伝わるか(中略)気にならない」人

だと思われかねないそうです。

(カギカッコ内引用元:Domani|字が汚いとビジネスで損をする?専門家が教える!美文字の練習方法

「たかが “字” で、印象が悪くなるなんて」と思うかもしれません。ですがたとえば、同僚のAさんがあなたに残してくれたメモの字があまりに汚かったら?  あなたは「Aさんってじつは乱雑な性格なのかな。仕事のチェックもけっこう雑だったりして……」と思うかもしれませんよね。その字が読みにくかったことよってあなたの業務に滞りが生じれば、ちょっと嫌な気分にもなるはず。もしあなたの字が汚いと、これと逆のことを職場内に生じさせてしまうおそれがあるのです。

一方、「字がきれいな人は、真面目でマナーがあり、読む人への気遣いももち合わせた人物といった好印象を与え」ると、秋葉氏は言います。(カギカッコ内引用元:同上)

職場の人からの信頼を集めたいなら、「人に読まれる文字」を雑に書くのはNG。伝言メモを書くときも、会議で出た意見をホワイトボードに書くときも、相手にとって読みやすい字を書くよう心がけましょう。

きれいな字を書くコツとして、秋葉氏は下記のポイントを押さえることをすすめています。「どうやったらきれいな字を書けるのかわからない」という人は、参考にしてはいかがでしょうか。

  • 「とめ・はね・はらいを意識」する
  • 「文字の間隔を揃え、できるだけまっすぐ書くように意識する」
  • 「漢字をひらがなより1回り大きめに書く」

(カギカッコ内引用元:同上)

文字の形を崩さずに、「相手にとって読みやすい文字」を書くことが大切なのですね。

上記をふまえて、実際に同僚への伝言メモを書いてみました。画像上のメモが、相手に読んでもらうことを意識せずに乱雑に書いた伝言メモ。画像下のメモが、秋葉氏のポイントを参考に丁寧に書いた伝言メモです。

同僚への伝言メモの例

(※画像は編集部が作成)

字がうまくはなくとも、丁寧な文字のほうが読みやすく、「この人はきめ細かな仕事をしそうだな」といった印象を与えることがお分かりいただけるのではないでしょうか。「きれいな字なんて書けない」と感じる方も多いかもしれませんが、上手な字でなくても「丁寧に書く」だけで印象は大きく変わりますよ。

良好な人間関係のなかでいい仕事をしたい、と思うのであれば、字を丁寧に書くよう意識してみましょう。意外に思うかもしれませんが、字の丁寧さが好印象につながっていくのです。

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職場の雰囲気をよくしてくれる人がさりげなくやっていることを、4つご紹介しました。どれも些細なことですが、継続すれば、徐々にあなたの印象も職場全体のムードもよくなるはず。コミュニケーションがとりやすくなったり、協力し合えるようになったりして、いっそう仕事をスムーズに進められるはずです。

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