他人にもっと優しくなりたければ、「してもらったこと」をノートに書けばいい

ネガティブ感情をプラスに変える方法01

つい些細なことで怒ったり、成功している他人を見て妬んだり、人のせいにしてしまったり……全部の物事がうまくいくなんてことはない以上、私たちは大なり小なり、こういったマイナスの感情も抱いてしまいますよね。そんなとき、皆さんはどう対処していますか?

もし、マイナス感情に苛まれすぎて困っているのならば、それをプラスのパワーに変えていきましょう。今回は、マイナス感情をパワーの原動力にする3つの方法をご紹介します。

1. 怒りをプラスに変える「奇跡の日」

時間をかけて準備したのにプレゼンがうまくいかなかった……。こんなとき、悲しくなると同時に、不甲斐ない自分に対して怒りを感じますよね。

「怒り」というとマイナス感情の代表格ですが……違う見方をすれば、自分をプラス方向へ転じさせるきっかけになることも。日本アンガーマネジメント協会コンサルタントの小尻美奈氏は、次のように述べています。

つまり、怒りは「こうありたい」「こうなりたい」という自分の理想の状態を教えてくれるサインでもあります。そのサインをキャッチできれば、自分が進みたい方向性、叶えたいこと、実現したいこと、自分が目指すゴールがわかります。

(引用元:マイナビニュース|怒りをプラスに変える方法 ※太字は筆者が施した)

「怒り」とは、自分の理想を教えてくれるサイン――そこで小尻氏は、その理想をより具体化させるために、「ミラクルデイ・エクササイズ」という方法をすすめています。これは、怒りを感じると思われる原因がすべてなくなった “理想の日” を思い浮かべるというもの。

朝起きたときのこと、職場の同僚の態度や言葉遣い、帰宅後の自分の姿――1日の生活のあらゆるシーンについて、自分が一番いいと思える状態をイメージ・言語化するのです。それがあなたにとっての理想となります。

そして、その理想に近づくための行動を考えてみてください。日本アンガーマネジメント協会理事・安藤俊介氏の著書『怒る技術』(PHP研究所)には、「過去のうまくいった日の状況を思い浮かべて、今と照らし合わせてみる」のがポイントだと書かれています。

たとえば、上司から褒められたような “良かった日” の仕事ぶりと、失敗して叱られた “悪かった日” の仕事ぶりは、自身の態度や注意力、メンバーとの関わり方など、さまざまな面で違いがあるはず。たいてい、良かった日は「新人に挨拶をしたら笑顔で返され、その後のコミュニケーションが捗った」「上司に仕事の相談をしたら良いアイデアが得られた」など、自身の行ないが要因になっていることが多いからです。

誰にでも積極的に挨拶してみる、わからないことはひとりで悩まずに相談してみる――自分が理想とする「ミラクルデイ」を実現させるための小さなアクションを考え、日々実行していきましょう。

ネガティブ感情をプラスに変える方法02

2. 妬みをプラスに変える「ウィンザー効果」

「妬み」も、マイナス感情の代表的なものといえます。脳科学者の中野信子氏によると、「妬み」には2つの種類があるそうです。

ひとつは、自身の活力につながる “良い妬み”。たとえば、スポーツの場面で正々堂々と勝負して負けたときなど、相手の実力に感服して「自分も頑張らないと!」と思いますよね。これが良い妬みです。そしてもうひとつは、相手への批判や悪口につながる “悪い妬み”。「同僚のあいつばかり評価されてずるい」など、自分を上げるのではなく、相手を下げる方向に働いてしまう妬みです。

注意すべきは後者のほう。では、悪い妬みの感情が生まれたとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。中野氏は、悪口や陰口をいうのではなく、逆に相手を褒めたたえてみることをすすめています。

たとえば、自分よりも高い評価を得ている同僚がいたとしたら、妬みたくなる気持ちを抑えて、「彼が出世したのは本当に実力があるからだ」「昔から仕事が速かったな」などと、あえて功績やパーソナリティを褒めてみましょう

そして、それを本人ではない誰かに伝えてみてください。人は、相手から直接褒め言葉を言われるよりも、第三者から間接的に伝えられたほうが嬉しく感じます(ウィンザー効果)。あなたが褒めていたことを、第三者を介して本人が知ったら、もしかしたらあなたにも恩恵があるかもしれません。

批判や悪口は、傍から見ても気分が悪いもの。いいたい気持ちはぐっとこらえて、将来の自分のためにも、褒め言葉を発するようにしてみましょう。

ネガティブ感情をプラスに変える方法03

3. 他人へのネガティブ感情をプラスに変える「感謝の力」

「妬み」とはまた違いますが、私たちは人と関わりながら生きていく以上、他人に対してもさまざまな感情を抱きます。時には、怒りや恨みといったマイナスな気持ちが湧いてくることもあるはず。仕事の場面で例を挙げれば、協力し合って取り組んでいたプロジェクトが失敗してしまったり、意思疎通がうまくいかなくて仕事の進みが遅くなってしまったり、など……。

こんなとき、つい「○○さんのせいで……」といったネガティブ感情に陥ってしまうものですが、これもプラスに転じさせることが可能です。心療内科医の野崎京子氏は、「自分が相手から “してもらったこと”」や「自分が相手に “してあげたこと”」をノートや手帳などにメモ書きするのがいいと述べます。

そうすると、自分がしてもらった相手に対して、自分からお返しをしたことのほうが少ないことに気づくでしょう。

この作業をくり返すうちに、次第にその人への感謝の気持ちが生まれ、また大きくなっていきます。やがて、自分のマイナスの意識は思い込みだったかもしれないと考えられるようになるでしょう

(引用元:wotopi|「どうせ私なんて」は思い込み? 心療内科医に聞く、マイナス思考をプラスに変える方法 ※太字は筆者が施した)

相手に対してマイナス方向の感情が浮かんできやすいのは、そういう癖がついてしまっているから。だからこそ、こういった「感謝の習慣」をとおして、プラスに考えられるように意識する必要があるのです。

作業に行き詰まったときに相談に乗ってくれた、困っている私を見てアドバイスしてくれた、プレゼンのときに積極的に発言してくれた――たとえどんなに些細でも、相手が自分にしてくれたことはあるはず。それを思うと、自分が抱いていたマイナスな気持ちなんてちっぽけだったなと、感じられるのではないでしょうか。

***
ネガティブ感情を抱いている自分に気づいたら、それは良いきっかけともいえます。少しずつ行動を変え、プラスの原動力にしていきましょう!

(参考)
マイナビニュース|怒りをプラスに変える方法
安藤俊介(2011),『怒る技術』, PHP研究所.
Youtube|中野信子◆妬みと嫉妬 使い方でプラスになる 悪性と良性の活用方法
StudyHacker|「妬み」の感情に囚われたときは、自ら環境を変えていく賢い戦略を【中野信子『カリスマの言葉』第3回】
wotopi|「どうせ私なんて」は思い込み? 心療内科医に聞く、マイナス思考をプラスに変える方法

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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