「短い時間」で「たくさんの知識習得」ができる効率的勉強法。○○にこだわらないのがコツ!

まとまった時間を使って机に向かって勉強する女性

仕事で毎日忙しく過ごしていると、「時間が全然足りない」と感じてしまうもの。「勉強もしたいし、本も読みたいけど、そんな時間はない」と悩んでいるビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。

たくさんの知識を習得したいのに、勉強時間がない――という問題を解決するには、あなたの勉強に対する “ある固定観念” を取り払うといいかもしれません。

この記事では、勉強に取り組むことを阻む固定観念と何か、どうすれば限られた時間で効率よく知識を吸収できるのか、筆者の実践を交えながらお伝えします。たくさんの知識を習得したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

【ライタープロフィール】
澤田みのり
大学では数学を専攻。卒業後はSEとしてIT企業に勤務した。仕事のパフォーマンスアップに不可欠な身体の整え方に関心が高く、働きながらピラティスの国際資格を取得。現在は国際中医師合格を目指し毎日勉強している。勉強効率を上げるため、脳科学や記憶術についても積極的に学習中。

「たくさん勉強できないのは、時間がないからだ」というのは本当?

「勉強するなら、やっぱり机でやりたい。だから机に向かえる時間があるときに勉強しよう」こう考えて、結局やらずじまいになってはいないでしょうか?

じつはこれが、勉強に取り組むことを阻む固定観念です。「勉強とは、時間があるときにやるもの。いまの自分には時間がないから、勉強はできない」と考えていては、いつまでも勉強はできません

『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』著者で、大学生や社会人の執筆指導を行なう株式会社文道代表取締役の藤吉豊氏は、「『机に座ってやる』『まとまった時間にやる』だけが勉強では」ないとし、「机に座らなくても、数分しかなくても、できることがあ」ると述べています。(カギカッコ内引用元:東洋経済オンライン|「勉強する時間がない」と嘆く人がわかってない事

たしかに、まとまった時間に勉強しようと思って結局やらずじまいになるよりも、たった10分でも勉強できたほうがいいですよね。

とはいえ、スキマ時間すらないと感じる人もいるでしょう。そんな人は、以下のようなちょっとした時間をどう過ごしているか振り返ってみると、日常に潜むスキマ時間が見つかるかもしれません。

  • 通勤時間(徒歩移動を含む)
  • 電車やバスのなどの待ち時間
  • 外出先で発生した突発的な待ち時間
  • 就寝前

筆者はこのような時間を、なんとなくスマートフォンを見て過ごしてしまいがちです。しかし、「SNS、ネットサーフィン、スマホゲーム」などは「スキマ時間活用の大敵」であると藤吉氏。(カギカッコ内引用元:同上)

「勉強したいのに時間がない」と悩むなら、まずは自分のスキマ時間の過ごし方を振り返り、勉強時間にあてるだけでいいのです。勉強のために、無理をして新たに時間をつくる必要はありません。

スマートフォンから離れすきま時間を利用して勉強するビジネスパーソン

時間がなくても「たくさんの知識を効率よく吸収」する方法

勉強に当てられそうなスキマ時間を見つけられたら、短い時間で効率よく知識を吸収する方法についても知っておきましょう。大切なのは、以下の3点です。

  1. “やらないこと” を決める
  2. スキマ時間の長さごとに “やること” を決める
  3. “要約” しながら読む

1. “やらないこと” を決める

スキマ時間を勉強にあてるならば、まずは “やらないこと” を決める必要があります。緊急性のないメッセージへの返信や、SNSの利用など、勉強以外の要素を徹底的に排除するのです。

前出の藤吉氏は、「『勉強時間を増やす』とは、言い換えると『勉強以外の時間を減らす』こと」だと述べ、以下の時間を減らすようすすめます。

  • 「緊急性や重要性のないこと」
  • 「勉強とは関係のないこと」
  • 「インプットする必要のないもの」
  • 「成績アップにつながらないこと」

(カギカッコ内引用元:前出の「東洋経済オンライン」記事)

あなたの生活のなかにも、排除できそうな “勉強以外の要素” があるはずです。ぜひ確認してみてください。

2. スキマ時間の長さごとに “やること” を決める

スキマ時間をどう活用するかも重要です。いざ勉強しようと思っても、何をしようか悩んでいるうちにタイムオーバーではもったいないですよね。限られた時間で効率的に勉強するには、事前の準備が欠かせません。

社員研修などを手がけるイントランスHRMソリューションズ株式会社代表取締役・竹村孝宏氏は、以下のように、スキマ時間の長さによってやることを事前に決めておくようすすめています。

  • 「5分でできる作業」
  • 「10分でできる作業」
  • 「30分でできる作業」

(カギカッコ内引用元:日経クロステック|スキマ時間を効果的に活用するコツ

勉強に当てはめると、たとえば以下のように決めることができるでしょう。

  • 5分でできる勉強 →  アプリや単語帳を使って暗記をする
  • 10分でできる勉強 →  短時間で解けそうな練習問題を解く
  • 30分でできる勉強 →  過去問題を解く

やることを決めたら、それぞれの勉強に取り組むための準備もしておきたいところ。

  • 5分でできる勉強のために → 暗記に使えそうなアプリのインストールや、単語帳をあらかじめつくっておく
  • 10分でできる勉強のために → 問題演習ができるテキストをプリントしておく
  • 30分でできる勉強のために → 過去問題をプリントしておく

荷物にならないならば、過去問題やテキストはそのまま持ち歩いてもいいかもしれません。このように事前の準備さえしておけば、突発的に発生したスキマ時間を有効に使えます。

3. “要約” しながら読む

また、読書などを通して知識を吸収したい人は、“要約” しながら読む方法を取り入れてはどうでしょう。要約しながら読めば、たくさんの質の高いインプット(読む)とアウトプット(要約する)を、短時間で同時に行なえます

教育事業などを手がける株式会社カルペ・ディエム代表の西岡壱誠氏によれば、「物事の理解度を一番きちんと測れる」のは、「『要するになに?』という問い」なのだそう。(カギカッコ内引用元:STUDY HACKER|勉強効率の黄金比「3:7」が示すアウトプットの重要性。“インプットして満足” は圧倒的に時間のムダ

つまり、要約ができれば理解ができているということ。要約できるか否かで、知識が身についているかどうかわかるのです。

短時間でたくさんの知識吸収にチャレンジしてみた

筆者は、仕事に関わる勉強や、資格の勉強、語学学習などをしたいのですが、どうしても語学学習にまで手が回らないのが悩み。そこで今回、短時間でたくさんの知識を習得するため、スキマ時間の使い方を見直しました。

筆者の場合、スマートフォンの通知をきっかけに、SNSやネットサーフィンを始めることがあります。そこで、最初に “やらないこと” を決めました。

  • 勉強中は緊急性のないメッセージに返信しない
  • SNSは見ない
  • 調べもの以外でインターネットを使わない

次に決めたのは、スキマ時間の長さに応じた勉強の内容です。

  • 5分 → NHK語学アプリでレッスン視聴、アプリを使った問題演習
  • 10分 → 仕事で必要な解剖学のテキスト要約
  • 30分 → 資格試験の問題演習

これらを行なうため、以下の準備も行ないました。

  • NHK語学アプリをインストールする
  • 問題演習で間違えた箇所を、アプリ「暗記メーカー」に登録する
  • 要約する箇所をPDF化し、スマートフォンに取り込む
  • 持ち運びやすくするため、資格試験の練習問題をバラバラにする

空き時間に勉強できるよう、練習問題や解剖学のテキストを携帯しやすい状態にし、要約については手軽に取り組めるようスマートフォンのメモ機能を活用することに。

以下が、テキストの要約を記録している例です。

短時間でたくさんの知識を吸収するために要約しながら読む学習法実践

(画像は筆者作成)

また、スキマ時間に問題演習の復習をしやすいよう、問題演習で間違えた箇所は「暗記メーカー」に登録。語学については、通勤時間や待ち時間を使ってアプリのレッスンを聴きました。

「事前の準備」と「書くことにこだわらない」のがコツ

勉強する内容を時間に合わせて決めておいた結果、突発的に発生したスキマ時間でもスムーズに勉強に取り組めて、勉強効率が上がったと実感しました。

また、いつも後回しにしていた語学学習にも取り組めました。これは、紙に書くことにこだわらずに勉強した結果だと思います。

これまで問題演習や要約を紙に書いて勉強するのが基本だった筆者ですが、外出先では紙とペンを持てない状況が多く、もどかしい思いをすることも。今回、スマートフォンのアプリやメモ機能を活用してみたら、より気軽に取り組め、「勉強したいのにできない」状況から一歩進めました。

一方で、スマートフォンを利用すると、勉強とは関係のないアプリからの通知によって気が散りやすくなるのも事実。

  • SNSなどの通知は切る
  • 勉強中に “やらない” と決めたことは徹底する

などの工夫も必要だと感じました。今後もスキマ時間での勉強を継続して、限られた時間でたくさんの知識を習得していきたいです。

***
勉強する時間は限られているけれど、たくさんの知識習得を諦めたくない――。そんな思いのある人は、勉強に対する固定観念を手放し、いくつかの準備をして、スキマ時間勉強にチャレンジしてみてください。この記事が、あなたの日々の学習のお役に立てれば幸いです。

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