マイナス思考、無気力、自尊心低下――スマホの “あの習慣” が原因かもしれない

スマートフォンの画面に表示されるさまざまなソーシャルメディア

マーケティング企業「Kantar」が25,000人以上を対象に行なった調査によると、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが深まるにつれ、ソーシャルメディアの利用は世界的に61%増加したとのことです(2020年4月3日発表)。また、別の調査では、ソーシャルメディアが非常に役立つ一方で、大きな害を与える危険性もあるとわかりました。

そこで今回は、「ソーシャルメディアが仕事や勉強に及ぼす影響」と、専門家の意見を参考にした「ソーシャルメディアで不快になったらやってほしいこと」を紹介します。

楽しむためのソーシャルメディアで凹むワケ

ソーシャルメディアとは、誰もが参加し双方向からコミュニケーションできるメディアの総称です。LINE、Twitter、FacebookといったSNSのほか、ブログ、通販サイトのカスタマーレビューまで広範囲に含まれます。

セキュリティー会社のKaspersky Labと調査会社のTolunaが、2016年10月~11月の期間で、世界18か国の男女16,750人(16歳以上)を対象に実施したオンライン調査では、楽しむためにソーシャルメディアを利用しているにもかかわらず、利用後にマイナスの感情をもつことがあると確認されています。

たとえば――「ほかの人が自分よりいい生活を送っている」「友人のほうが人生を楽しんでいる」と嫉妬心を覚えたり、「いいね!」の数が少ないと落胆したり、「いいね!」数が少なく、みんなに “人気がない” と思われることを心配になったり――などです。

ソーシャルメディアでネガティブな感情が生まれ始めている様子

Kaspersky Labはこの結果を、「人々の失望感・自己否定感・マイナス思考を、ソーシャルメディアが招いていると示す世界的な証拠」としています。

もちろん、ソーシャルメディアは、実際に会えなくても、離れていても、すばらしいコミュニケーションやつながりを生んでくれます。価値ある情報の提供や、有益な情報の収集も可能なので、そこから生まれる新たなアイデアもあるでしょう。

そのためKaspersky Labは、ソーシャルメディアは「諸刃の剣(両刃の剣)」※である、と伝えています(※一方では役立つが、他方では害を与える危険があることの例え/両刃は敵のみならず自分も傷つける可能性があることから)。

諸刃の剣の画像

ソーシャルメディアが仕事や勉強に及ぼす影響

ソーシャルメディアが、失望感や自己否定感、マイナス思考をもたらす可能性があるとわかりました。では、ソーシャルメディアでマイナスの感情が生まれてしまった場合、仕事や勉強にはどう影響が及ぶのでしょう。

ポジティブサイコロジースクール代表の久世浩司氏によると、人は自信をなくして自己否定感を高めると、たとえば「自分は社会人失格だ」「自分にはなんの価値もない」などと、さらに否定的なセルフトークを心のなかで繰り返してしまうそうです。

すると、自尊心が低下し、落ち込んだ気分や罪悪感などのネガティブ感情が発生して、無気力になってしまうのだそう。 結果、新たなことに挑戦しなくなるので自己成長できなくなり、またネガティブな感情になっていくのだとか。

つまり、ソーシャルメディアで生じた失望感や自己否定感をそのまま放置していると、意欲を失い無気力になってしまう恐れがあるわけです。そんな状態では、新しい仕事やプロジェクトを始めたり、勉強を頑張ったりすることができません。

意欲を消失したビジネスパーソン

ソーシャルメディアで不快になったらやってほしいこと

ソーシャルメディアに楽しく参加しているなら大丈夫ですが、意図せず頻繁にネガティブな感情が発生しているなら大いに問題です。

リハビリテーションコンサルタントでライターのヴァル・ウォーカー(Val Walker)氏が提案する、「ソーシャルメディアの悪影響が及ぶことを防ぐ5つの方法」を、かみ砕いて紹介しましょう。

  1. ソーシャルメディアに関する社会科学研究の文献などを読み、自分にどう影響するか理解する。
  2. ソーシャルメディアから離れる、あるいは利用時間を制限し、からだを健康に保つ。
  3. ソーシャルメディアではなく自然と過ごす(植物やペットなど)。
  4. リアルな信頼できる友人や、セラピストといった専門家など、「孤独感や絶望感を理解できる人」と話す。
  5. 自分より孤独であったり、絶望していたりするかもしれない人を助ける(ボランティア活動など)

鉢植えを並べてインテリアを楽しむ女性

経営コンサルタントの西村克己氏いわく、「論理的であるためには客観性が重要」とのこと。客観性には冷静さが必要です。だからこそ、研究文献のような論理的な説明は、私たちに客観性や冷静さを与えてくれるはず。この記事内にあるような調査データと分析でもいいでしょう。

そうして、客観性と冷静な気持ちを手に入れつつ、ソーシャルメディアが及ぼすあらゆる影響の可能性を理解できれば、無理なくほかの方法も試していけるのではないでしょうか。

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「ソーシャルメディアが及ぼす影響」と、「ソーシャルメディアで不快になったらやってほしいこと」を紹介しました。ソーシャルメディアが「諸刃の剣」であることを頭の片すみに置いて、うまく活用してくださいね。

(参考)
Psychology Today|How Sensitive Are You to Social Media? A Self-test 
Kantar|COVID-19 Barometer: Consumer attitudes, media habits and expectations 
カスペルスキー公式ブログ|Kaspersky Labレポート:ソーシャルメディアが人々に及ぼす影響 
日経クロステック(xTECH)|第1回 SNSとソーシャルメディアの違い、説明できますか 
PRESIDENT Online|「論理的」と「理屈っぽい」にある決定的な違い 説得のための論拠とデータは十分か
久世浩司著(2014),『リーダーのための「レジリエンス」入門』,PHP研究所.

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