私の人生、なんとなく「うまくいっていない」感じがする……。
仕事や勉強、人間関係などに行き詰まり、いつも悩みが絶えない……。
そんなあなたにとって、なぜかいつも順風満帆そうな「うまくいっている人」の存在はうらやましいかぎりですよね。「なぜかうまくいっている人」と「なぜかうまくいかない人」。両者の違いはどこにあるのでしょうか？
仕事や人生を好転させたいなら、以下にご紹介する「うまくいっている人」の3つの習慣をヒントにしてみてください。
うまくいく人の習慣1.「自分は運がいい」と考える
「うまくいく人」になりたいなら、まず「自分は運がいい」と思い込むところから始めてみましょう。精神科医の和田秀樹氏は以下のように解説しています。
運についていうと、私は運・不運そのものではなくて、その「運というものをどう利用するか」こそが大事だと考えています。
（中略）
根拠はなくても、「自分は運がいい」と思える人は、前向きに生きていけますし、積極的にいろいろなチャレンジができます。
（引用元：PHPオンライン衆知｜「私は運がいい」と思い込むと、本当に運がよくなる理由）
運と聞くと、「そんなの幻想の産物だ。実体があるわけではないのだから」と思う人もいるでしょう。
しかし、「『私は運がいい』という思い込みを、人生に利用すればいい」というのが和田氏の見解です。（引用元：同上）
「自分は運がいいんだ」という前提で生きていれば、失敗を恐れず積極的に行動を起こせるようになり、成功をつかめる可能性が広がります。ちょっとした成功体験を得るなかで、自信も身につきやすくなるもの。結果的に、さまざまな「幸運」にあずかることができると考えられるのです。
たとえば、企画案を出す場面で、却下されることを恐れず積極的にいろいろな案を出せば、それだけ案が採用される可能性は高まりますよね。10個出したうちの9個がボツでも、1個採用されれば、自信になるでしょう。「自分は運が悪いから、どうせ案を出しても採用されない……」と悲観的に考えて、少ししか案を出さずにいるより、格段に仕事が好転しそうですよね。
何か新しいことを始めるのが怖い。チャレンジしてもうまくいかない気がする。そんなときは「私は運がいいから大丈夫」と、自分を励ましてみてはいかがでしょうか？
もしあなたが「どうせ自分は運が悪いし……」と思い込んでいるなら、これまでに経験したラッキーなエピソードを思い出したり、自分の人生の恵まれている面に目を向けてみたりするといいかもしれません。「あのときはうまくいったのだから、自分は運がいいはずだ」と、ポジティブに考えられるようになるでしょう。
うまくいく人の習慣2.「誘惑」への対抗策をもつ
「今年こそは毎日勉強する！」と決めたはずなのに、計画が頓挫してしまっている。「読書を習慣化しよう！」と思ったけど、どうしてもほかのことに気が向いてしまう。
どんな目標を達成したいにせよ、一度「やる！」と決めたことを一途に貫き、努力することが欠かせない――とはわかっていても、結局は面倒くさくなったり、遊びの誘惑に負けたりして、途中で挫折してしまうことは多いもの。
そんな “継続下手” なあなたにご紹介したいのがこちら。『神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り』著者で経営コンサルタントの星渉氏が提唱する、「誘惑プランニング」というテクニックです。
「誘惑プランニング」とは、「何かを始める前に、継続して行動をするのを妨げる要因を予測して、あらかじめ対応策を決めておく」という方法。（引用元：東洋経済オンライン｜人生うまくいく人は｢やる気｣を絶妙に操っている）
勉強しないといけないけど、YouTubeを観たい、ゴロゴロしたい、漫画を読みたい……のように、行動を妨げる誘惑は日々訪れますよね。そうした誘惑が生じたときにどうするかを決めておくのが、誘惑プランニング。
このひと工夫により、「やるべき努力をついサボってしまう……」というリスクを減らせるのです。星氏は次のように解説しています。
心が誘惑に惑わされているときに、その誘惑に対抗できる手段を考えられるわけがありません。仮に思いついたとしても、実行に移せるだけの気力は残っていないでしょう。
だからこそ、「先に」どんな誘惑があるのか？を想定して、「先に」対応策を決めておくのです。
（引用元：東洋経済オンライン｜人生うまくいく人は｢やる気｣を絶妙に操っている）
たとえば「資格試験対策の勉強を毎日やりたい」という場合。「誘惑プランニング」を実践すると以下のようになります。
- やる気が出ず「今日はもう勉強したくない」と思ったときは……
→シャワーを浴びて気分をリフレッシュする - テレビを観たくなったときは……
→番組を録画し、勉強ノルマが終わったら観ることにする - 「疲れた。寝たい」というときは……
→すぐに寝て、翌朝30分早起きして勉強する
こんなふうに、やるべきことを妨げうる「誘惑」をあらかじめリストアップしておき、その対策を考えておきましょう。誘惑を言い訳にして逃げることがなくなり、努力を続けられるはずです。
継続力の欠如を自覚している方は、ぜひ試してみてください。人生が好転し「うまくいっている人」の仲間入りができるのではないでしょうか。
うまくいく人の習慣3. 苦手な人の「背景を妄想」する
職場の “あの人” とは、どうしてもウマが合わず上手に付き合えない。あの人がいるだけで、仕事がうまくいく気がしない……。
そんなときは、その相手について「『自分にとって都合のいいバックストーリー』を創作すればいい」――そう提唱するのは、経営コンサルタントの原邦雄氏です。（引用元：プレジデントオンライン｜｢この人､苦手だな…｣漫然とそう思い続けて人間関係をダメにする人が知らない改善のコツ）
苦手な人の「バックストーリー」つまり「背景を創作」するとは、いったいどういうことかというと……
- 苦手なあの人は、なぜ自分に嫌なことを言ってくるのか？
- あの人が周囲を不愉快にさせる行動や態度をとるのは、どうしてなんだろう……？
そんな、相手の言動の背景をちょっとだけ想像してみるということです。あくまで「創作」なので、事実である必要はないのだとか。
原氏は次のように解説しています。
人間の感情は事情を知ることで変化する、ということなのです。
私たち人間は自分の感情の世界で生きる動物です。その感情によって思い込み、相手を良く評価したり悪く評価したりしています。
（中略）
ですから、相手の立場に視点移動をしてパラダイム転換を行うのです。
そして、その方法は真実でなくて構いません。あなたが勝手に都合のいい脚本を書いて、バックストーリーを妄想しましょう。
（引用元：同上）
たとえば、いつもイライラして不機嫌そうな、あなたの苦手な同僚がいるとします。「なぜいつもイライラして不機嫌そうなんだろう？」と考えた結果、じつはその同僚は両親の介護と子育てに追われており、そのせいで疲れ果て、あまり睡眠もとれていない。いつもイライラしているのはそのせいだった……という事情を抱えているとわかったとしたらどうでしょうか？
「同僚が不機嫌そうで嫌な感じ」という事実は同じでも、こういった背景を知ると少し同情的な気持ちが湧き、それほど腹が立たなくなりますよね。なお繰り返しになりますが、これはあくまで創作であり、勝手に妄想した内容でいいのです。
苦手な “あの人” をただ不快に思うだけでは、感情がつい表に出てギクシャクしてしまいがち。しかし、相手の言動の背景にあるものをちょっとだけ想像してみることによって、優しい気持ちをもてるようになるでしょう。イライラも受け流せるようになり、人付き合いがよりうまくいくはずです。
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仕事や人生が「うまくいく人」になりたいとお望みなら、上にご紹介した3つの習慣を意識的に身につけてみましょう。
（参考）
PHPオンライン衆知｜「私は運がいい」と思い込むと、本当に運がよくなる理由
東洋経済オンライン｜人生うまくいく人は｢やる気｣を絶妙に操っている
プレジデントオンライン｜｢この人､苦手だな…｣漫然とそう思い続けて人間関係をダメにする人が知らない改善のコツ
【ライタープロフィール】
佐藤舜
大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。
