記憶力を高める4つのルーティン。学習内容を強く覚えるカギは「1分間」の使い方にあり

記憶力を高める4つのルーティン01

必死に勉強しているにもかかわらず、その内容をなかなか記憶できないという人はいませんか? じつは記憶力は、数秒から数分もかからない簡単な行動で高められます。今回は、勉強のときにぜひ実践してほしい、記憶力を高める4つのルーティンをご紹介しましょう。

1. 「1分間ライティング」を行なう

日本記憶力選手権大会6連覇という実績をもつ池田義博氏は、ひとつのテーマに関連した内容を1分間でひたすら書き出す「1分間ライティング」という方法をすすめています。池田氏によれば、きちんと書き出すことができた内容は、使える記憶として定着しているとのこと。逆に、書き出せなかった内容があれば、そこがすなわち要復習ポイントだとわかるのです。ちなみに「1分間」で書く理由は、試験本番を想定してすばやく思い出す訓練をするためだそう。

また、精神科医の樺沢紫苑氏は、書き出す=アウトプットするという作業自体が記憶を定着させると言います。樺沢氏いわく、脳が記憶に留めるのは「使う記憶」だけ。「使わない記憶」は消えていきます。アウトプットするというのは情報を「使う」ことにほかならないので、書き出すことは記憶の強化に効果的なのです。

たとえば、資格取得のために参考書を使って勉強している場合、1単元学習するたびに1分間とり、覚えた内容について書き出すことを、日々の勉強の習慣にしてみましょう。いつもの勉強に、1分間でできる「書くルーティン」を加えるだけで、記憶力を大幅にアップさせられるはずです。

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2.「チャンク化」した情報をフラッシュカードで見返す

覚えたい内容をうまく記憶できないのは、たくさんのことを一度に覚えようとしているからかもしれません。複雑な情報をたくさん覚えたいときは、「情報を少しずつに分け、繰り返し見て覚える」ことを勉強時のルーティンにすべきです。

神経科学者のDaniel Bor氏は、「チャンク化」という方法で作業記憶に用いる脳の容量を大幅に拡張できると伝えています。チャンク化とは、情報をいくつかのまとまりに分けること。たとえば、「435773298769」という12桁の数字を一瞬で覚えるのは非常に大変ですが、「435-773-298-769」と3桁ずつに分けてしまえば、かなり覚えやすくなりますよね。

また、勉強法に関する著書をもつトーマス・フランク氏は、効率よく記憶する方法として「フラッシュカード」を作成して見返すことをすすめています。フラッシュカードとは、単語カードや暗記カードとも言われるもの。これをつくるときに注意すべきは、1枚のカードに書く情報はひとつに絞ることだそう。たとえば、資格試験の勉強に出てくる難解で複雑な用語の説明などを、ひとつひとつの要素に細かく分けてカードに書き、毎日見返す習慣をつければ、最終的に膨大な記憶を保持できるでしょう。

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3.「寝る直前の1分」で勉強を行なう

記憶力を高めたいなら、寝る直前に勉強する習慣は絶対に欠かせませんよ。

脳が睡眠中にその日の記憶を整理し定着させることは、よく知られていますね。東北大学教授の瀧靖之氏によると、勉強した内容をより効率よく記憶に定着させるには、勉強のあとになにもせずすぐに寝ることがポイント。勉強後にテレビを見てから寝るといったことをしてしまうと、脳のなかで記憶が混ざってしまい、うまく勉強の記憶を定着させられないと言います。

では、寝る直前に最適な勉強法とはどのようなものでしょうか。『寝る前1分記憶術』の著者である高島徹治氏は、寝る前1分の「小・略・短」の勉強習慣を推奨しています。

「小」とは「あまり大げさなことはしない」ということ。高島氏いわく、寝る前に勉強に熱中してしまうと、心拍数や血圧を上げて興奮をもたらす「アレドナリン」という脳内ホルモンが分泌されるおそれがあるため、おすすめできないそう。「略」は「大事なところを少しだけ」という意味。そして「短」は、文字通り「短時間で行なう」ということ。内容を深追いしてしまうことを防ぐためです。

たとえば、その日に勉強した内容のうち、特に覚えたい大事な箇所だけをさらっとおさらいするのがいいでしょう。寝る直前の1分間勉強」を毎日のルーティンすれば、きっと記憶力向上に効いてくるはずです。

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4.「連想結合法」で物事を考える

あなたはふと見聞きした物事をきっかけに、いろいろなことが頭に浮かんだ経験はありませんか? こうした「連想」は、記憶力を強化するための手法として活用できるのです。

ギネスブックで「記憶力世界一」に認定された実績をもつエラン・カッツ氏は、ボードに貼られた100色のカードを順に覚えるというチャレンジを行なった際、「それぞれの色を頭文字に置き換える」という方法で完璧に記憶することができたそうです。

たとえば黄色ならY、赤ならR、紫ならP、緑ならG、そして黄色と赤=YRならyear、紫と緑=PGはpigで、併せて豚の年……という具合に、瞬時に頭の中で言葉に置き換えて覚えることに成功しました。

(引用元:プレジデントオンライン|ギネス認定! 「世界一の暗記王」記憶の引き出し整理術

このように、ひとつの物事をほかの物事と関連づけながら記憶する方法を「連想結合法」といいます。この方法を勉強にぜひ応用しましょう。覚えたいことがあるときは、それと結びつけられそうな “なにか” を探して関連づけることを、お決まりのルールにしてみてください。

カッツ氏によれば、「人は “興味があるもの” と結びついたときに連想しやすくなる」とのこと。たとえば、音楽に関心がある人が経済学を勉強する際は、「IMF(国際通貨基金)が誕生した1945年は、ミュージシャンのエリック・クラプトンの生誕年」などと関連づければ、記憶を強固にできるでしょう。

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今回ご紹介した方法は、短時間で行なえるものばかりです。記憶力を効率よくアップさせたい人は、ぜひ試してみてください。

(参考)
STUDY HACKER|“記憶力日本一” の男の記憶術「3サイクル反復速習法」「1分間ライティング」がシンプルだけどすごい。
樺沢紫苑(2018), 『学びを結果に変える アウトプット大全』, サンクチュアリ出版.
リクナビNEXTジャーナル|仕事のパフォーマンスUP!精神科医がお勧めする「アウトプット」術とは?
The Atlantic|Using Pattern Recognition to Enhance Memory and Creativity
COLLEGE INFO GEEK|8 Better Ways to Make and Study Flash Cards
東洋経済オンライン|「寝る直前10分の勉強」が効果絶大なワケ
ダイヤモンド・オンライン|寝る前にどんな勉強をすればいいのか
プレジデントオンライン|ギネス認定! 「世界一の暗記王」記憶の引き出し整理術
Wikipedia|国際通貨基金
Wikipedia|エリック・クラプトン

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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