英語研修の導入を検討されている企業担当者の方が一番気になるのは、費用ではないでしょうか?
限られた予算で英語研修の費用対効果を最大にしたい――担当者の方であれば、どなたもそう思いますよね。
そこで今回は、英語研修の費用を「価格帯別」に整理し、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。また、高価格帯に分類される「英語コーチング」にはどのようなメリットがあり、どういった企業に向いているのかについても詳しく解説。この記事が英語研修導入のヒントになりましたら幸いです。
それではさっそく見ていきましょう。
【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。
英語研修にかかる費用はどれぐらい?
ひとことで英語研修といっても、費用はさまざま。費用によって受けられる研修の内容も変わってきます。
以下に、英語研修の種類を価格帯別にまとめました。ひとり当たりの月額費用によって、「1万円以内:低価格帯」「10万円以内:中価格帯」「20万円以内:高価格帯」の3段階で分けています。
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低価格帯(月/1万円以内)
最も安価に導入できる英語研修は、自己学習をベースとした英語学習アプリ、通信講座、そのほかのデジタルコンテンツです。スマートフォンやタブレットで学習できるアプリベースのものを、各社がリリースしています。
これらの多くには、講師から学習アドバイスや進捗管理を受けられるオプションが用意されています。オプションをつけると金額は一気に跳ね上がります。
そのほか、月額1万円以内で提供しているオンライン英会話サービスもあります。
中価格帯(月/10万円以内)
ひとり当たり月10万円以内で受けられる英語研修としては、ネイティブ講師との英会話サービスや、グループ形式の英語研修が挙げられます。
講師とのレッスン回数や時間により、ひとり当たりにかかる英語研修の費用は変わってきます。レッスン回数を少なくすれば、5万円以内で受けることも可能になるでしょう。
高価格帯(月/10~20万円)
最も費用が高いのは、英語コーチングです。英語コーチングとは、マンツーマンで受講生とレッスンし、学習アドバイス、学習メニューの提供、進捗管理を行なうものです。
株式会社スタディーハッカーが運営する「ENGLISH COMPANY」も英語コーチングにあたります。
英語コーチングが高価格なのはなぜか?
先ほど高価格帯の英語研修として挙げた英語コーチング。「どうしてそんなに高いのだろう?」と気になりますよね。
英語コーチングが一般的に高価格になるのは、以下の理由からです。
受講生とマンツーマンで徹底的に伴走するため
英語コーチングサービスでは、中長期にわたって講師がマンツーマンで受講生を担当するため、サービスの価格が高くなります。期間は、3か月/6か月/1年とさまざま。
受講期間中、講師はパーソナルトレーナーとして、学習のプランニングから進捗管理まで、目標達成に向けてきめ細かくサポートします。
加えて講師は、受講生からの質問を受け付けたり、受講生の業務が忙しいときの学習時間・学習メニューの変更にも対応したりします。サポートが手厚いぶん、研修費用が比較的高くなるのです。
レッスン時間が長いため
レッスン時間が60分や90分などと比較的長いことも、英語コーチングの価格が高い理由のひとつです。
ただし、英語コーチングでは、無駄に長くレッスンをしているわけではありません。
レッスンではまず、前週/前回からの学習内容を振り返ります。その後、受講生の英語力に対する細かいアセスメントや、その結果に基づく英語トレーニングを実施。そして最後に、それらをふまえて、次回のレッスンまでにとれる学習時間を鑑みながら、その人にとって最適な学習プログラムを提案しています。
英語コーチングでは、1回のレッスン時間を十分にとり、このPDCAサイクルを期間内に徹底的に回すことによって、受講生の英語力を大きく伸ばしているのです。
英語コーチングが向いているのはどんな人?
「英語コーチングは価格が高いので、メリットとデメリットをよく確認してから、導入を検討したい……」
そうお考えの企業担当者の方のために、「英語コーチングのメリット・デメリット」と「どのような人に英語コーチングが向いているか」をまとめました。
英語コーチングのメリット・デメリット
企業研修に英語コーチングを導入するメリットは、以下の2点です。
- マンツーマンできめ細やかな指導が受けられる
- プログラムの完遂率が高い
マンツーマン指導については先述のとおり。受講生ひとりひとりに個別の学習課題にフォーカスしたメニューを組むので、短期間で大きな成果が出ることが多いのも特徴です。
また、英会話スクールではプログラムの完遂率が50%前後と言われているなか、法人向け英語コーチングの「ENGLISH COMPANY for biz」では99.3%。この完遂率の高さは、研修を導入する企業にとって大きなメリットではないでしょうか。
一方、英語コーチングを導入する際においてデメリットとなるのは以下の点です。
- ひとりあたりの受講費用が高い
- サービス選びには注意が必要になる
やはり、ひとり当たりの受講費用が高いので、本当に英語力を上げてほしい “選抜社員” にのみ受けさせるなどの工夫が必要かもしれません。
また、個別カリキュラムを組むとうたいながら、実際のところ全受講生に一律で同じメニューを課している英語コーチングもあるので注意が必要です。
完遂率はどの英語コーチングも非常に高いので、各社のサービス内容をよく確認しつつ、投資対効果を見極めていきましょう。
英語コーチングに向いている人・向いていない人
英語コーチングに向いている人は、以下のとおりです。
- 短期間(または決まった期間)で集中的に学習を行ない、英語力を一気に伸ばしたい方
- 時間を効率的に使って英語学習を進めたい方
- 毎日最低1時間〜1時間半の学習時間をレッスン以外で確保できる方
英語は英会話レッスンやトレーニングを受けるだけでは伸びません。本質的な英語力を伸ばすためには、自己学習においてインプットを強化することが必要。少なくともプログラム期間内は、提示された学習メニューをしっかりと行なえる時間を確保する必要があります。そうした学習ができる人には、英語コーチングは向いていると言えるでしょう。
では、反対に英語コーチングに向いていない人は、どういった方でしょうか。
- レッスンだけで英語力を伸ばしたい方
- プログラム期間内に自己学習の時間を確保できない方
- 自己流へのこだわりが強く、提示されたプログラムで学習をしない方
英語力を伸ばすには、レッスンをもとに、正しい学習法で効果的な学習メニューをご自身で行なう必要があります。そのため、自己学習の時間がとれない方や、レッスンだけでなんとかしてほしいと考えている方は、なかなか英語力を伸ばすことができないのが現実です。
また、英語コーチングは、多くが第二言語習得研究に代表される学問の知見をベースに提供されています。そのため、レッスンで提示された学習メニューに対し自己流で取り組んでしまう方や、ご自身がこれまで行なってきた学習方法を崩せない方には向きません。
英語コーチングに向いている方でしたら、英語力を飛躍的に伸ばすことが可能です。英語研修を受ける予定がある方の状況や性格をもとに、導入の判断をしてください。
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企業にとって英語研修の導入は重要な決定です。限られた予算内で最大の効果を得るためには、適切な研修プログラムの選択が不可欠。この記事では、英語研修の費用と効果を考慮しながら、最適なプログラムを選ぶための重要なポイントを紹介しました。
【費用面から見た英語研修の選び方】
- 予算はどれぐらい?
英語研修には「低価格帯」「中価格帯」「高価格帯」のものがあります。価格帯によって、受けられる研修の内容も変わります。自社に最も合っているものはどれか、精査しましょう。 - 英語コーチングが向いているケースは?
目標とする英語力が高い場合や、緊急度が高い場合は、英語コーチングが効果的です。費用がネックになる場合は、英語力が必要な業務に携わる社員から選抜し、受講させるといいでしょう。
今回の記事を参考に、各企業のニーズに合った研修プログラムを選ぶことで、ぜひ効果的な英語研修を実現してください。