英語研修の導入を検討されている企業担当者の方が一番気になるのは、費用相場やコストパフォーマンスではないでしょうか?
限られた予算・費用の中で、英語研修の費用対効果を最大化したい。コストパフォーマンスが高い英語研修を導入したい。このようにお考えの方は多いはずです。
そこで今回は企業担当者向けに、英語研修の費用相場を「個人向け」「団体向け」に分けて詳しく解説します。さらに、費用対効果を高めるポイントや、成果が出やすい研修プログラムの選び方についても紹介。英語コーチングを導入するメリットや、実際の成功事例・FAQ(よくある質問)まで幅広く取り上げます。
自社に最適な英語研修を選ぶためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
- 英語研修の費用相場【企業の個人・団体向け】
- 企業向け英語研修の費用対効果を高めるポイント
- 英語研修は費用対効果が見込める「英語コーチング」がおすすめ
- 英語コーチングに向いている人・向いていない人
- 英語コーチングサービス導入成功事例
- 企業向け英語研修の費用に関するよくある質問(FAQ)
- まとめ
英語研修の費用相場【企業の個人・団体向け】
企業で英語研修を導入する場合、研修の方法は大きく分けて「個人向け」と「団体向け」があります。ここでは、それぞれの費用相場を表にまとめつつ、特徴やおすすめのケースを解説します。
企業の個人向け英語研修の費用相場
企業が、特定の社員を対象に個別の英語研修を受講させるパターンです。自社で研修スペースや講師を用意する必要がなく、比較的スムーズに導入できる点が特徴。個人向けサービスを利用すれば、業務の合間や通勤時間帯など、柔軟な学習スタイルを実現しやすくなります。
以下の表に、企業の個人向け英語研修サービスの費用相場と特徴をまとめました。
サービス | 費用相場(月額) | 特徴 | おすすめのケース |
---|---|---|---|
オンライン英会話 | 8,000円~25,000円程度 | スマホやPCを使って自宅やオフィスから受講できる。 場所を選ばず手軽 |
低予算で英語研修を実施したい |
通学型英会話スクール | 10,000円~30,000円程度 | 指定の教室に通い、講師や他の受講生と対面でレッスン | 社内での準備を省き、対面レッスンを受けたい |
英語コーチング | 10万円~20万円程度 | 専属コーチが学習計画~進捗管理までトータルサポート 短期間で成果大 |
短期間で成果を大幅に出したい |
- 企業の個人向け英語研修の費用相場は月額8,000円~20万円程度
サービスやコース内容によって大きく差がありますが、およそ上記が目安です。 - オンライン英会話は比較的リーズナブルで、時間・場所にとらわれにくく、スキマ時間を活用しやすい点が魅力です。
- 通学型英会話スクールは、企業側が社内で講師や教材を手配しなくてもよいため、導入の手間を省きつつ対面レッスンを提供できます。
- 英語コーチングはマンツーマンで手厚いサポートを受けられる分、高価格帯になることが多いですが、短期間で英語力を大きく伸ばせるのがメリットです。
企業の団体向け英語研修の費用相場
複数の社員を同時に研修する場合は、グループまたは団体向けのサービスが選択肢になります。共通の目標やカリキュラムを設定しやすいほか、社内のチームビルディングにもつなげやすい点が特徴です。
以下の表に、企業の団体向け英語研修の費用相場と特徴をまとめました。
サービス | 費用相場 | 特徴 | おすすめのケース |
---|---|---|---|
オンライン型グループ研修 | 月額20万円~40万円程度 | オンラインプラットフォームを使用し、 複数人が同時にレッスンを受講 |
低予算で社内全体の英語力を底上げしたい |
講師派遣型研修 | 月額30万円程度 | 講師にオフィスへ来てもらい、 対面で複数の従業員が同時受講 |
実務に即した内容を柔軟にカスタマイズしてほしい |
合宿型研修 | 2万円程度(1人1泊あたり) | 宿泊施設で集中的に研修を実施 チームビルディングにも取り組みやすい |
短期間で集中して学びたい、 チームワークを高めたい |
グループ英語コーチング | 月額20万円~40万円程度 | マンツーマンより費用を抑えつつ、 一人ひとりに進捗管理・課題フィードバックを実施 |
個別サポートを加えながら、短期間で成果を出したい |
- 団体向け研修の費用相場は月額20万円~40万円程度
受講人数やコース内容によって異なりますが、1人あたりのコストを抑えやすい点が魅力です。 - オンライン型グループ研修は、時間や場所に左右されずに受講できるため、リモートワーク中心の企業や拠点が分散している企業にも最適。
- 講師派遣型研修は、オフィスや自社施設で実施するため、受講者同士で課題や成果を共有しやすく、業務と直結した実践的な研修を組み込みやすいのが特長です。
- 合宿型研修は短期間での集中学習を行ないながら、チームビルディングにも取り組みたい企業向け。
- グループ英語コーチングは、マンツーマンの英語コーチングよりは費用を抑えながらも、個別の進捗管理が得られるのが魅力です。
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企業向け英語研修の費用対効果を高めるポイント
企業が英語研修の予算を組む際は、どうしても「コストを抑えたい」という気持ちが先行しがちです。しかし、ただ安価なサービスを選ぶだけでは、期待した成果を得られない恐れがあります。ここでは、限られた費用の中で英語研修のコスパを最大化するための4つのポイントをご紹介します。
サービス受講前に明確な目標設定をしておく
英語研修の費用対効果を高めるには、受講前の目標設定が非常に重要です。
たとえば「英語でプレゼンできるようになりたい」や「TOEIC®○○点を取得したい」など、具体的な目標を掲げておくと、学習内容を絞り込みやすくなります。
一方で、あまりにも高すぎる目標や、多すぎる目標を設定すると、研修の方向性がブレたり、参加者がモチベーションを維持しにくくなる場合があります。社員一人ひとりの英語レベルや階層に合わせて、短期目標を設定しておくとよいでしょう。
事前に講師やサービス提供会社と相談しながら、適切な目標設定を行ない、ゴールを共有しておくことで、英語研修のコスパが高まります。
英語研修の実施だけでなく定期的な評価を実施する
英語研修を契約して受講させるだけでは、社員の英語力がどれだけ伸びているのか見えづらくなりがちです。そのため、定期的な評価(テストや面談など)を実施し、状況を可視化することが欠かせません。定期的な評価と面談を行うことで以下のメリットがあります。
- 定期的に進捗を確認することで、参加者のモチベーションを維持しやすい
- 必要に応じてカリキュラムを調整できる
- 早期に課題を発見・解決し、学習効果を高められる
しかしながら、企業担当者が個々の受講者へ詳細なフィードバックを行なうには時間がかかり、手間も大きいというケースもあるでしょう。英語コーチングや個別フィードバック付きの研修サービスを選ぶと、講師が細やかなサポートをしてくれるため、企業担当者の負担を軽減しながら研修の質を高められます。
複数の英語研修を検討しニーズに合ったサービスを選ぶ
「コスト重視」「オンラインで完結」「短期間で成果を出したい」など、企業ごとに求める条件は異なります。ニーズに合った研修サービスを選ばないと、かえって費用対効果が下がることもある点に注意しましょう。
たとえば、受講者の英語レベルに大きな差があるのにグループ型の研修を選んでしまうと、誰かがついていけなくなったり、逆に物足りなく感じる社員も出てしまいます。また、「業界用語をカバーしながら、業務に直結する実践的な内容を学びたい」「IR資料の英訳がチェックできるようになりたい」といった特定の要望がある場合は、柔軟なカリキュラムが組めるサービスを選ぶ必要があります。
英語研修を検討する際は以下のポイントを抑えましょう。
- 導入事例をチェックする
- 複数社から資料を取り寄せる
- 体験受講を活用する
上記のポイントの中で最も重要視するべきは、体験受講を活用することです。
スケジュール調整が大変かもしれませんが、研修の費用対効果を高めるためには体験受講を受けて提供しているサービスの質を見極めることは欠かせません。
体験受講は、研修導入担当者や研修を受講する予定の社員が受けると良いでしょう。複数社受けることで比較検討がより進みやすくなります。
このように情報を集め、自社の状況や課題に合う英語研修を慎重に見極めると、結果的にコストパフォーマンスを高めることができます。
英語研修の内容を導入前に問い合わせしておく
英語研修サービスを選ぶ際、事前の問い合わせや相談をしっかり行なうことも大切です。特に、短期集中で英語力を伸ばしたい場合や、ビジネス上の特定スキル(プレゼン資料作成、メールライティングなど)を強化したい場合は、カリキュラムのカスタマイズやオリジナルプランを要望するケースも多いはずです。
以下のポイントをチェックしておくと、契約後のトラブルや費用面での不安を軽減できます。
- 希望の研修内容や期間に対応可能か
- 受講人数やコース数、追加費用はどうなるか
- 教材費・入会費は別途かかるか
- 最低申込人数や期間の制約はあるか
事前に細かく確認しておけば、導入後に「想定外のオプション費用が発生してしまった」「研修プログラムが思っていたものと違う」というリスクを避けられます。
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オンライン型英語研修の “失敗しない” 選び方。意外なデメリットに要注意。
英語研修は費用対効果が見込める「英語コーチング」がおすすめ
英語研修の費用をできるだけ抑えたい一方で、投資に見合う確かな成果を上げたいと考える企業は多いでしょう。そうした場合、コストパフォーマンスの高さが期待できるのが「英語コーチング」です。ここでは、英語コーチングの特徴や、費用対効果が高いとされる理由を3つのポイントに分けて解説します。
きめ細やかな指導やサービスが受けられる
英語コーチングサービスでは、一定期間にわたって講師がマンツーマンで受講生を担当するため、一人ひとりに合わせた細やかなサポートが可能です。受講期間は3か月や6か月、あるいは1年などさまざまですが、いずれの場合もパーソナルトレーナーとして学習計画の作成や進捗管理、モチベーション維持のアドバイスまで手厚くサポートします。
また、受講生の業務状況に合わせて、学習時間や学習メニューを柔軟に変更できる点も大きなメリットです。こうしたきめ細やかな対応が受けられる分、研修費用は高額になりますが、費用以上の成果を期待しやすいと言えるでしょう。
十分なレッスン受講時間で英語力を伸ばせる
英語コーチングの研修費用が高くなる理由の一つに、1回あたりのレッスン時間の長さが挙げられます。たとえば60〜90分といった十分な時間をとっているサービスが多く、カリキュラムも密度が濃いものになりがちです。以下は一般的な英語コーチングのレッスンの流れです。
- 前回までの学習内容を振り返り、理解度や課題を確認
- 受講生の英語力を細かくアセスメントしたうえでトレーニングを実施
- 1回のレッスンでの成果をふまえ、次回までの学習計画をアップデート
このように英語コーチングではレッスンと自習をベースにPDCAサイクルをしっかり回すため、徹底的に効率よく英語力を伸ばせます。単なる英会話レッスンに比べて短期間で大きな伸びが期待できるため、費用対効果が高いと評価されるのです。
受講者のプログラムの完遂率が高い
英語コーチングは費用が高い反面、プログラム完遂率(受講修了率)が非常に高いのも特長です。一般的に、英会話スクールではプログラムの完遂率が50%前後と言われるなか、法人向け英語コーチングの「ENGLISH COMPANY for biz」では、99.3%という高い完遂率を実現しています。
社員ひとりひとりに合わせた具体的なフィードバックが常に得られるため、つまずいたときも軌道修正がしやすく、挫折しにくいという背景があります。こうした完遂率の高さは、企業にとって投資の成果が得られる大きなメリットと言えるでしょう。
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社員が受けたがるのは「タイパのよい研修」。受講完了率の高い社員研修づくりのポイント
英語コーチングに向いている人・向いていない人
英語コーチングは高いコストパフォーマンスが見込める一方で、すべての受講者に向いているわけではありません。そこで、英語コーチングに「向いている人」と「向いていない人」をそれぞれ簡単にまとめてみました。
英語コーチングに向いている人
- 短期間(または決まった期間)で英語力を一気に伸ばしたい方
- 効率的な学習方法で着実に成果を出したい方
- レッスン以外でも1日1時間以上の学習時間を確保できる方
英語コーチングは、レッスンだけでなく自己学習もしっかり行なうことで成果を出すスタイルです。受講期間中は集中的に学習に取り組める時間や、学習環境を整備できることが前提となります。
英語コーチングに向いていない人
- レッスンだけで英語力を伸ばしたい方
- プログラム期間内に自己学習の時間を確保できない方
- 自己流へのこだわりが強く、提示された学習方法に従わない方
英語コーチングでは、第二言語習得研究などの学問的知見をベースにした科学的な学習アプローチが用いられます。講師の提案を柔軟に取り入れ、自己学習にも意欲的に取り組める人であれば、英語力を大幅に伸ばせる可能性が高いですが、自己流学習のスタイルを崩せない場合は十分な効果を得にくいでしょう。
英語コーチングサービス導入成功事例
実際に英語コーチングを導入した企業が、どのような成果を上げたのか気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、英語コーチングを活用して社員の英語力が飛躍的に向上した2つの事例を簡潔にご紹介します。
わずか3か月で社員の英語力が飛躍的に向上した事例
70年以上の歴史をもつ日本発のグローバル電動工具メーカーである工機ホールディングス株式会社は、数ある英語研修サービスの中から英語コーチングを選んだ理由として、短期間で成果を出せる点を挙げています。
3か月という短期集中で学習を進めるにあたり、一人ひとりに合わせた学習プランを構築し、トレーナーが進捗管理とサポートを徹底。社員の多くが学習モチベーションを維持しやすく、結果として英語力が飛躍的にアップしたとのことです。
研修の成果は、「メールのやりとりや英語での商談がスムーズになった」「社内会議で英語発言が増えた」など、実務レベルで顕著に表れました。研修終了後も英語学習を続けやすい学習習慣が身についた点は、コーチング型研修の大きな利点といえるでしょう。
参考記事:
70年企業の新たな挑戦! わずか3か月で社員の英語力が飛躍的に向上
TOEIC®300点台から上司も認める英語力を身に着けた事例
サイバーリーズン・ジャパン株式会社では、TOEIC®300点台だった社員が、短期間でスコアアップを果たし、英語の業務でも上司から高く評価されるまで成長しました。
英語コーチングを選択した理由は「短期集中で結果を出せること」「基礎から体系的に学べること」「学習習慣を身に付けられること」の3点を導入担当者は重視しました。
英語学習を継続できた理由として、学習の進捗確認と適切なフィードバック、モチベーション管理がポイントだったとのこと。自己流で挫折していた学習者が、コーチングを活用することで「正しい学習法」「継続しやすい環境」を手に入れ、成果を大きく伸ばした好例だといえます。
参考記事:
【法人様ご導入例】TOEIC®300点台からスタート、上司も認める英語力の伸びを実現!
企業向け英語研修の費用に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、企業向け英語研修の費用について多く寄せられる質問と、その回答をまとめました。
受講人数によって費用は変わりますか?
多くの場合、受講人数が増えるほど一人あたりの単価は下がる傾向にあります。特に、グループ型や講師派遣型・パッケージ型の研修では、一定数以上の受講者をまとめて契約することで、コストパフォーマンスが上がることがよくあります。
受講人数によってボリュームディスカウントを提示している研修企業もありますので、担当者に問い合わせるとよいでしょう。
月額以外に必要な費用はありますか?
研修サービスによっては、入会金や教材費が別途必要になる場合があります。オンラインプラットフォームの利用料や追加のサポート費用がかかるケースもあるため、見積もりや契約内容をしっかり確認しましょう。
研修成果が出なかった場合の返金制度などはありますか?
一部の英語コーチングサービスなどでは、成果保証や満足保証といった制度を設けているところもあります。たとえばパーソナルトレーニングコースで30日間の返金保証を用意しているケースなどが典型例。契約前に各社の保証制度の内容を確認すると安心です。
助成金・補助金などは活用できますか?
一定の条件を満たした場合、厚生労働省の「人材開発支援助成金」や「教育訓練給付制度」などを活用できる可能性があります。自社や受講者の雇用形態、受講コースの内容によって適用が変わるため、行政のウェブサイトや研修サービス側に確認してみてください。
参考:
人材開発支援助成金(厚生労働省)
教育訓練給付制度(厚生労働省)
見積もり時にチェックすべきポイントはありますか?
見積もりを依頼する際には、受講料に含まれる具体的な内容を詳細に確認することが重要です。たとえば、教材費や進捗レポートの作成費用は別料金となる場合があります。自社のニーズに合わせて、どのようなサポートが標準で含まれているかをあらかじめ確認しましょう。
まとめ
企業にとって英語研修の導入は非常に重要な意思決定です。限られた予算を有効活用し、費用対効果(コスパ)の高い英語研修を選ぶためには、まず自社のニーズや目的を明確にし、複数の研修サービスを比較・検討することが不可欠です。受講者それぞれのレベルや業務内容に合った研修プログラムを導入することで、投資に見合う成果を得やすくなります。
- 個人向け研修と団体向け研修の費用相場を把握し、会社の予算や求めるスキルに合ったサービスを選ぶ
- 英語コーチングなど、完遂率が高く成果が出やすい研修プログラムも視野に入れる
- サービス選定時には、事前の問い合わせや目標設定をしっかり行ない、定期的な評価やフィードバックを仕組み化しておく
今回ご紹介したポイントを参考に、自社にぴったりの英語研修を選択してみてください。効率的な英語研修の実施により、社員の英語力が向上し、企業全体のグローバル競争力を高めることにつながるでしょう。
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。