新入社員研修に英語研修を導入するメリット|導入計画の立て方や注意点も解説

英語研修を受ける新入社員

グローバル人材の育成が課題となっている昨今、新入社員研修で英語研修を取り入れると、英語学習の習慣化やカルチャー醸成、全体的な語学力強化につながるなど、多くのメリットが生まれます。

本記事では、企業が新入社員研修に英語研修を導入するメリットをはじめ、研修の導入方法や手順、注意点などを解説します。

 

【この記事はこんな方におすすめ】

  • 新入社員の育成に力を入れたい人事担当者の方
  • グローバル展開を視野に入れている企業の経営者や管理職の方
  • 効果的な英語研修プログラムを導入したい企業の研修担当者の方

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

新入社員研修に英語研修を導入するメリット

少子化やグローバル化が進む現在、事業を発展させるためには海外での展開が大きな鍵となっています。

経済産業省は「令和4年度我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査報告書」という委託調査を行ないました。

139社の外国企業に途上国と比較した日本のビジネス環境の強みと弱みについて調査を実施したところ、「弱み」は「事業活動コスト」、「税率」、「英語での円滑なコミュニケーション」の順に回答数が多いという結果が出たそう。(参照:経済産業省|令和4年度我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査報告書

世界市場で存在感を示すためには、社員の英語力を向上させることが必須だと言えるでしょう。

以上をふまえて、新入社員研修に英語研修を導入するメリットをご紹介しましょう。

グローバル人材育成の基盤をつくれる

入社早々に英語研修を受講することで、「グローバル人材の基盤をつくれる」というメリットが発生します。前述のように、グローバル化は日本企業にとって急務です。新入社員に英語研修を実施することによって、英語力を底上げすることができ、企業のグローバル化を進めることができるでしょう。

加えて、英語研修によって英語力のみならず、グローバル精神を養うことも可能です。グローバル精神には異なる文化への理解だけでなく、主体性やリーダシップも含まれます。英語学習の習慣を身につけ、将来会社を牽引する人材を育てることにつながるのです。

モチベーションが高いため、短期間で成長しやすい

入社直後は成長意欲が高いため、短期間でスキルアップしやすいというメリットもあります。特にZ世代は、ビジネス英語を学ぶことが「タイパがいいキャリアアップ」だと思う傾向にあります。

ビジネス特化型オンライン英会話事業「Bizmates」を展開するビズメイツ株式会社の調査によれば、Z世代(22歳〜25歳)会社員の約9割が、「日常英会話ではなく、ビジネス英語から学ぶことはタイパが良いキャリアアップ方法だと思う」と回答しているそう。(カギカッコ内引用元:PR TIMES|【Z世代の英語学習に関する実態調査】 Z世代社会人の約9割が「ビジネス英語学習はタイパが良いキャリアアップ方法」と回答

モチベーションが高い時期に英語研修を実施すれば、よりスピーディーな英語力向上が 期待できます。また、大学や高校を卒業して間もない社員であれば、最近まで学習習慣があったため、吸収力も高いと考えられるでしょう。

社員の語学力の平均レベルを強化できる

語学力強化を実施している企業では、新入社員や若手社員が高い語学力を持つ人材となっています。新入社員の語学力を優先的に育成することで、語学力の平均レベルを効率的に向上させることができるのです。

受講しやすく業務との調整も不要

業務量が少ない配属前の新入社員研修に取り入れることで、全員に受講してもらいやすくなるというメリットもあります。部署に配属されたあとに実施しようとすると、各々の業務やスケジュールとの兼ね合いで一斉受講は難しくコストもかかってしまうでしょう。

また、配属前に一斉に語学研修を受けることで、新入社員同士のコミュニケーションが円滑になり、チームワークが向上するという利点も考えられます。配属後の業務においても、即戦力としてスムーズなスタートを切ることができます。

英語研修を楽しむ新入社員

新入社員の英語研修の種類

新入社員の英語研修は大きく分けて4種類。順を追って説明しましょう。

英語プレゼン研修

英語を使ってプレゼンテーションをする研修です。プレゼンで頻出する英単語や英会話フレーズを覚えられるだけでなく、スライドの作成方法やジェスチャーなども習得できる利点があります。これにより「英語力」と「プレゼン力」を同時に鍛えられるのです。

具体例として、ある研修では実際のプロジェクトを題材にした模擬プレゼンを行ない、英語での説得力ある説明や質疑応答の練習を繰り返すことで、実践的なスキルを磨くことができます。

ただし、英語でのプレゼンにはある程度の基礎力が必要。新入社員にある程度の英語力がすでに備わっている場合に向いています。

ライティング研修

海外クライアントとのテキストコミュニケーションのため、ビジネスメールやチャットなどを英語で書く訓練をする研修です。英語の契約書や経理系の文章を書く研修もよいでしょう。

実際のビジネスシナリオを基にしたメールの作成や、上司からの指示に対して正確かつ丁寧に返信する練習を行なうことで、リアルな状況に即したスキルを身につけられます。

専門用語研修

業界や業種ごとに、よく使われる専門用語の英単語を学ぶ研修です。業界特有の専門用語や言い回しを「英語だったらどう表現するのか」学ぶことで、海外の取引先と円滑なコミュニケーションをとれるようになるでしょう。

IT業界の研修では、プログラミング関連の英語用語や、システム開発における専門的な表現を習得することで、海外のエンジニアとスムーズな技術的会話が可能になります。

たとえば、「このアプリケーションはユーザーインターフェースの改善により、操作性が向上しました」という文章を「This application has improved usability through enhancements in the user interface」と英語で表現する技術や仕様の用語も含めた、より実践的な英語の習得が可能になります。

ビジネス英会話研修

日常英会話とは異なる、ビジネスシーンでの英会話レッスンです。海外クライアントとのビジネストークにおける基本的なマナーを学びつつ、英語力を鍛えることが可能です。

たとえば、ある研修では新入社員が架空のクライアントと電話会議を行なう練習をします。製品の納期に関する問い合わせに対して、「納期は予定通り進行しており、次のステップは品質確認です」と英語で説明する場面や、クライアントからの要望を聞き取り、「その点については再検討し、再度ご連絡いたします」と回答する場面を想定します。

これにより、実際のビジネスシーンで即戦力となるスキルを身につけることが可能です。

プレゼン研修を受ける新入社員

新入研修に英語研修を導入する方法

新入社員研修に英語研修を導入する方法は、どのようなものが考えられるでしょうか。それぞれ順を追ってご説明しましょう。

先輩社員によるOJT

英語力が高い社員がいる場合は、先輩社員によるOJTで英語研修を実施するのがおすすめです。新入社員に近い立場の人が教えることで、業務上よく使う言い回しや、ちょっとしたコツなどを伝えやすい利点があります。

ただし、英語ができるからといって、英語を教えられるとは限らないので注意が必要です。新入社員を教える社員の選定には、十分気を配りましょう。

外部講師を招く

外部講師は英語を教えるプロなので、質の高い授業を期待できます。ビジネス英会話の経験があり、実際の現場で使えるテクニックを教えられる講師を選ぶことをおすすめします。

ただし、講師を長期間にわたって雇うのが難しいというデメリットも。語学学習は積み重ねが大切なので、なるべく長いスパンで研修計画を立てることが必要になります。

オンライン英会話サービスを利用する

パソコンやタブレットなどを用いて、気軽に受講できるのがメリットです。講師とのマンツーマンが基本なので、集団研修と比べて、個人の英語力に合わせたレッスンがしやすいという利点もあります。

また、会社だけでなく自宅からも受講できるので社員が研修を継続しやすいという特徴もあります。

関連記事:【費用別・目的別】ベストな英語研修はどれ? 英語研修プログラムの上手な選択術

外部講師を招いた英語研修を受ける新入社員

英語研修の導入計画を立てる5つの手順

英語研修を導入する際には計画を立てることも重要です。各ステップごとに行なうべきことや注意すべきことについてまとめました。

STEP1. 課題の明確化

まず、今後の経営計画から、自社が抱える課題を明確化しましょう。

(例)

  • 海外の取引先とやりとりできる人材が必要
  • 異なる文化への理解を深めなければならない 
    など

STEP2. ゴール・目標の設定

次に、自社が目指すゴールを設定します。

(例)

  • 海外の取引先と英語でミーティングができるようにする
  • グローバルリーダーを育成する 
    など

TOEICをはじめとしたテストのスコアを具体的な成果指標とするのもよいでしょう。

STEP3. 研修期間の設定

新入社員の現状とゴールを確認し、そのギャップを埋めるための計画と期間を考えます。
たとえば、TOEICのスコアなどを提出してもらえば、新入社員の現状となる英語力を確認できるので、そこから目標値を達成するために必要な期間を考えるといいでしょう。

STEP4. 研修方法の検討

対面研修にするか、オンライン研修にするか、それぞれのメリット・デメリットをふまえて検討します。

対面研修では、同じ場所で学ぶことによって新入社員同士の交流が生まれ、モチベーションを高められるのが利点です。また、家庭や職場の雑音がない環境で勉強できるため、学習に集中しやすくなります。

反対に、場所を選ばずにオフィスや自宅でも気軽に受講できるのがオンライン研修のメリットです。移動の必要がないため、経済的負担も軽減されるでしょう。

STEP5. サービスの選定

外部講師やサービスを利用する場合は、予算や求めるサービスなどに合わせて選定します
以下の記事が参考になるでしょう。

関連記事:英語研修担当者が「プログラムを探す前」に必ずやるべき2つのこと【英語研修導入完全ガイド】

英語研修のゴールのイメージ

新入社員研修に英語を取り入れる際の注意点

新入社員研修に英語を取り入れる際には、注意点がいくつか存在します。順を追って解説しましょう。

レベル別のレッスンを行なう

新入社員の英語力にはバラツキがあります。そのため、英語力ごとにグループを分け、レベル別に研修を実施したり、教材を提供したりするとよいでしょう。

まずは汎用性が高い内容から教える

業務上求められる英語力や専門用語は、部署や職務ごとに異なります。しかし、配属前の新入社員は部署や職種が決まっていませんよね。たとえば、営業部門に配属される場合には商談やプレゼンテーションに役立つ英語力が必要になるかもしれませんし、技術部門では専門的な技術用語が求められるかもしれません。

そのため、まずは汎用性の高い英語から教えるとよいでしょう。専門的な内容に段階的に移行していくことで、必要なスキルを効率よく身につけていくことができます。

研修の必要性を伝える

新入社員が英語学習の必要性を理解しているかどうかで、学習効果が変わってきます。実際に業務で使う場面や、モデルケースなどを紹介して前向きに取り組めるように心がけましょう

たとえば、英語でのメール対応や電話会議、英語の資料の読み込み、外国人の同僚との英語でのコミュニケーション……など、仕事に不慣れな新入社員にもわかるよう、英語が必要になる場面を具体的にイメージしてもらえるような工夫が必要です。

レベル別の英語研修を受ける新入社員

新入社員研修に活用できるおすすめの英語学習サービス

新入社員研修におすすめの英語学習サービスが「ENGLISH COMPANY for biz」です。高効率・高密度学習で、一般的な英会話スクールにおける1年分のレッスンを90日間に凝縮して提供しています。

講師陣は第二言語習得研究のプロフェッショナル。ひとりひとりの課題やニーズに合わせてカリキュラムをカスタマイズするため、時間を無駄にしない効率的な学習が可能なのです。

また、行動科学に基づいたカリキュラム設定により、多忙なビジネスパーソンでも仕事やプライベートと、英語学習の両立ができるようサポート。「やる気」や「モチベーション」に頼らずに学習を継続できます

会議や商談、プレゼンやメールのやりとりなど、リアルなビジネスの現場を想定したトレーニングにより、新入社員にとって実用性の高い英語を身につけられる点も大きなポイント。講師陣は日本語ネイティブなので、「日本語ネイティブがつまずきがちなポイントがわかる」というメリットもあります。

詳細は以下をご覧ください。

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新入社員研修に英語のレッスンを取り入れれば、成長意欲が高いタイミングでグローバル人材としての基盤を形成できます。配属前で全員の都合を合わせやすい時期に一斉受講してもらえるので、企業側としても労力やコストを軽減できるでしょう。

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  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
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