2022年こそ成果を出したい人が始めるべき新習慣。生産性向上の「基本5項目」を5行で書く!

「5行日記」で超基本の5項目を記録してみた01

「2022年こそ生活習慣を改善して、仕事で成果を出したい!」
「年明けから日記を始めたい! でも、また三日坊主にならないか心配」 
こうした人におすすめなのが、脳神経内科医が推奨する5行日記です。箇条書きで手軽に書けるため、時間がない人や日記初心者でも続けやすく、脳の働きをよくする科学的裏づけもあります。

そんな5行日記の習慣は、じつは仕事の生産性を高めるのにも効果的です。それはいったいなぜなのか、どんな事柄をどのように書くとよいのか、筆者の実践例とともに紹介しますので参考にしてみてください。

「5行日記」が脳によい理由

「5行日記」は、脳神経内科医の長谷川嘉哉氏が考案した手書きの日記メソッド。5つの項目を各1行の箇条書きで振り返るだけのシンプルな方法で、以下のように脳機能を高めることができるそうです。

手書きで「集中力」が高まる

手書きでは、指先を繊細に動かす必要があるため、脳のさまざまな部分が使われます。よって手書きは、脳を活性化させて集中力を高める効果があるとのこと。一方、パソコンやスマートフォンで文字を入力する場合には、手書きほど指先を細かく動かさないので、同等の効果は得られないそうです。

箇条書き&振り返りで、高い「生産性」を維持できる

情報を整理して箇条書きすると、脳のワーキングメモリの働きを保つことができます。ワーキングメモリとは、情報を一時保存して活用する機能のこと。容量に限りがあるため、情報をインプットしすぎると働きが鈍くなり、必要な記憶を引き出しにくくなって生産性が低下してしまうのだとか。そこで5行日記に脳内の情報を適宜アウトプットすることが、生産性の維持に効果的なのだそうですよ。

「5行日記」で超基本の5項目を記録してみた02

 

「振り返り」の習慣で集中力と生産性が高まる

5行日記に限らずとも日々の生活を振り返る習慣をつければ、集中力や生産性を高められます。ベストセラー『ヤバイ集中力』著者・鈴木祐氏によると、「できたこと」を記録して「達成できた!」と実感するクセをつけると、注意力やモチベーションを引き出すドーパミンが脳内で分泌され、集中力が高まるそう。

また習慣化コンサルタントの古川武士氏は、行動記録は成果や達成度が可視化できるので、習慣の形成につながりやすいと言います。生産性を高めるために生活習慣から見直したいというビジネスパーソンは少なくありませんが、生活改善の取り組みを三日坊主で終わらせないためにも、振り返りは重要だと言えるでしょう。

古川氏いわく、記録する際は「数字」と「感情」に着目すると、進捗具合がより明確になってモチベーションアップによいとのこと。たとえば、

5日連続で朝のウォーキングを継続できた。嬉しい!

のように、できたこと」「数字」「感情」の3点を中心に記録すると、集中力・生産性向上に効果的ですよ。

「5行日記」で超基本の5項目を記録してみた03

1日の生活を「5行日記」で振り返ってみた

さっそく、筆者も5行日記で日々の生活を振り返ることにしました。ノートは小さめのA5サイズ(罫線7mm、24行)を使用。精神科医の樺沢紫苑氏によると、お気に入りのデザインのノートを使うとドーパミン分泌でやる気が高まるそうなので、100円ショップでピンときたものを選びました。

項目は以下の5つで固定し、実行できたかどうかをノートに記録することにしました。世界屈指の脳コーチとして知られるジム・クウィック氏が提言する、集中力と生産性を上げるための生活改善のコツを参考しています。また、それぞれに目標やルールも設定しました。

  1. 食事:朝食をとる。
  2. 水分:作業中に0.7リットル以上飲む。
  3. 運動:1日8,000歩以上歩き、作業中は1時間に1回席を立つ。
  4. ストレス:1日1回は五感を刺激してみる。
  5. 今日1日の感想:気持ちを整理し、寝つきをよくする。

各項目で決めた目標やルールの根拠について、具体的にご説明しましょう。

1. 食事

東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太氏によれば、栄養バランスが整った朝食をとると、注意や意欲に関わる脳の前頭前野が活性化するそう。これまでは朝食抜きの生活でしたが、前出の鈴木氏がすすめる脳によい食材(豆類、葉野菜、鶏肉など)を中心にとることにしました。と言っても、ゆうべのみそ汁を温め直すなど簡単なものです。5行日記には、そんな朝食のメニューを日々記録しました。

2. 水分

作業療法士の菅原洋平氏いわく、体が脱水状態になると脳へ栄養を届ける血液の量が減るため、脳の働きが低下するそう。なので、こまめな水分補給は必須。『脳が活性化する世界最先端の方法』著者のホルスト・ルッツ氏は、「1日2.5リットル」を推奨しています。うち約1リットルは食べ物の水分で補えるので、残り1.5リットルのうち半分を作業中に、もう半分は作業時間外(主に食事と運動中)で飲むことにし、達成状況を毎日記録しました。

3. 運動

樺沢氏によると、運動には集中力や意欲の回復、学習機能アップとメリットがいっぱい。一方、長時間同じ姿勢でいると、血流が滞って脳に蓄積した疲労物質が代謝されにくくなり、集中力の低下や気分のムラなどが起こると菅原氏。そこでウォーキングだけでなく、作業中にこまめに立ち上がって体を動かす習慣もつけることにして、運動内容を記録しました。

4. ストレス

横倉クリニック院長で脳科学に詳しい横倉恒雄氏いわく、五感が鈍ると脳疲労が起こりやすいとのこと。いい香りをかいで嗅覚を刺激したり旬の味覚を取り入れたりして、仕事中にあまり使われない感覚を刺激すると、脳の疲れがとれてストレスが緩和されるそうです。5行日記には、日々どのようにストレスを解消したかを書き残しました。

5. 今日1日の感想

リーダーシップ開発を専門とするネクスト・ステップ・パートナーズの共同創業者レベッカ・ザッカー氏によると、日記で気持ちを整理するとストレスで眠れない人も寝つきがよくなるとのこと。そこで5行日記のしめくくりに1日の感想をまとめて、スムーズに眠れるようにしました。

こうして10日間書いた5行日記の紙面がこちら。成果の可視化を強化するために、実践できた項目の見出しを蛍光ペンで塗っています。

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5行日記で1日を振り返ったら、集中力と生産性がたしかに向上した!

5行日記を10日間実践して感じたことや、提案したいことを以下にまとめます。

メンタルが安定し、仕事の生産性が向上した

5行日記をつけて生活が整うと、精神的な安定感が増しました。特に、食事と水分の項目で以下のように取り組んだのが効果的だったと感じています。

  • 朝食をとる
    →自然と夕食の食べすぎが防げて寝つきがよくなり、睡眠不足によるイライラが解消された
  • 1時間に1回は席を立って小休憩をとり、水分補給する
    →こまめに気持ちをリセットし、作業に集中できた

このようにメンタルが安定するとやる気の波が減って、本来の集中力が引き出されることを実感。その結果、データ入力などの単純作業にかかる時間が短縮され、企画考案や記事執筆といった思考力を必要とする仕事に割ける時間が増えました。

劇的に能力を上げたり、知識量を増やしたりする必要はない。生活習慣を整えるだけで、いまある力を出しきることができ、仕事の生産性は充分に高められる。そう気づけたのは収穫でした。

意欲的に習慣化に取り組めた

習慣化というと、慣れるまで忍耐というイメージが強かったのですが、「できる」に着目したポジティブな5行日記をつけることで、意欲的に取り組むことができました。

また成果を実感できると、よりよい明日を迎えるためのアイデアも浮かびます。筆者の場合、運動の一環で、作業に行き詰まった際に拭き掃除も行なうように。すると、頭がスッキリして集中力やモチベーションが回復し、生産性向上に役立ちました。こうして自分なりの行き詰まり脱却法が新たに見つかるのは、予想外の収穫でした。

余談ですが、公立諏訪東京理科大学教授の篠原菊紀氏によると、拭き掃除のような反復動作による脳の鎮静化は研究で認められているそうですよ。

目標は大事だけど、ハードルは低く

生産性を上げるために生活習慣から見直すのは重要と感じたのは、上記のとおり。しかし高すぎるハードルを課すと、挫折してしまうので注意が必要でしょう。

前出の古川氏は、生活が大きく変わるような習慣は脳が抵抗感を抱くので定着しないと述べます。また、いますぐ始められるレベルの小さな行動から始めるべきと、ベストセラー『習慣超大全』著者のBJ・フォッグ氏。

筆者の場合、朝食をいちから自炊するのは厳しいので、昨晩つくったみそ汁を温め直して食べるところから始めました。最初に決めた目標がクリアできたら新しい目標を決めて、5行日記で引き続き記録していくのがおすすめです。

***
2022年こそ変わりたい人は、ぜひ、手軽に日々の生活を記録できる5行日記を試してみてくださいね。

(参考)
長谷川嘉哉 (2019), 『ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る!』, 宝島社.
鈴木 祐 (2019), 『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』, SB.
古川武士 (2016), 『30日で新しい自分を手に入れる 「習慣化」ワークブック』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.
樺沢紫苑 (2018), 『学びを結果に変えるアウトプット大全』, サンクチュアリ出版.
Forbes JAPAN|世界的な脳コーチに聞いた、集中力と生産性改善の5つのコツ
大塚製薬|朝食の質で脳活動が変わる
菅原洋平 (2020), 『ヤバい勉強脳 すぐやる、続ける、記憶する 科学的学習スタイル』, 飛鳥新社.
ダイヤモンド・オンライン|【1日3リットルは間違い?】脳に欠かせない「水」の適切な摂取量は?
樺沢紫苑 (2017), 『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術 』, 大和書房.
大正製薬|五感を刺激して、脳の疲れをとろう!
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー|ストレスによる睡眠不足を防ぐ5つの方法 午前3時に仕事の不安で目が覚めないように
BJ・フォッグ (2021), 『習慣超大全――スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』, ダイヤモンド社.

【ライタープロフィール】
かのえ かな
大学では西洋史を専攻。社会人の資格勉強に関心があり、自身も一般用医薬品に関わる登録販売者試験に合格した。教養を高めるための学び直しにも意欲があり、ビジネス書、歴史書など毎月20冊以上読む。豊富な執筆経験を通じて得た読書法の知識を原動力に、多読習慣を続けている。

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