勉強や仕事で「なんだか頭がうまく働かない……」「これから集中して作業したい!」なんてとき、皆さんはどうしますか? 人によっては、リフレッシュのためにエクササイズをしたり音楽を聴いたりする人もいるでしょう。

あるいは、コーヒーを飲んで頭をすっきりさせる人も多いのではないでしょうか。コーヒーに含まれる成分「カフェイン」は、勉強や仕事の強い味方ですよね。

しかし、カフェインの摂取量や摂取タイミングによっては、かえって効率が落ちてしまったり疲労が蓄積してしまったりすること、ご存じでしたか? 今回は、せっかくのカフェインの効能を最大限享受するために、カフェインとの上手な付き合い方を探ります

場合によっては勉強や仕事が捗らなくなることも。

カフェインと聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「覚醒作用」であるはず。

起きているあいだ、人間の脳細胞は常に働いています。その副産物として生まれるのが「アデノシン」という物質。脳はこの物質を常に監視しており、一定量以上のアデノシンがその受容体と結合すると眠くなるようにプログラムされています。

そして、カフェインはアデノシンととても似た構造をしており、摂取されるとアデノシンの受容体と結合します。その結果、本来結合するはずであったアデノシンが受容体と結合できなくなるため、カフェインを摂取すると眠気を感じなくなるのです。これが、カフェインの覚醒作用のメカニズムです。

しかし、これが逆に “脳の働きすぎ” を招いてしまうことも。長期的な観点から見ると、カフェインによって疲労が溜まってしまう危険性があるのです。

脳や身体が目覚めている状態で活動を続ければ、アデノシンはどんどん生成される。だが、カフェインが居座っている限り、アデノシンは正常に代謝できない。そうすると、体内の働きも変わらざるをえなくなり、神経系内でストレスホルモンが増大する。脳や臓器は休息や回復の指示を正しくもらえず、働き過ぎてしまう。

(引用元:DIAMOND ONLINE|コーヒーで眠気をとばすとヤバイ これだけの理由

加えて、カフェインにより睡眠不足が誘発されることも。個人差はあるものの、カフェインが体内から完全に排出されるまでには1~2日ほどかかります。また、カフェインの半減期は5~8時間と言われているため、8時間経っても半分のカフェインが体の中に留まっている人もいるわけです

つまり、仮に「眠る直前じゃないから大丈夫」とコーヒーを飲んだとしても、場合によっては睡眠が阻害されることに。睡眠不足が続けば、体の調子はますます悪くなり、疲労も溜まりやすくなってしまいます。

わずか1ヶ月でTOEIC®845点獲得! 200点アップを実現させた、英語トレーナーの戦略。
人気記事

でも、カフェインには「記憶力」を強化する作用がある

ここまで読むと、カフェインのデメリットばかりが際立ってしまいますね。でも、勉強や仕事に励む人にとっては朗報も。なんと、カフェインには記憶力強化の効果があるのです。

アメリカのジョン・ホプキンス大学の研究チームが行なった実験があります。この実験では、200mgのカフェイン錠(コーヒーおよそ2杯分に相当)を飲ませたグループとそうでないグループを対象に、1日が経過した後の画像記憶力を調査。その結果、カフェインによって長期記憶が増強されることがわかったそうです。

ほかにも、1日3杯以上のコーヒーを飲むことで、認知症につながる認知機能の低下を防いだり、アルツハイマー病の発症を遅らせたりする効果があるとの研究結果も出ています

これらのメリットを最大限発揮する、カフェインとの上手な付き合い方はあるのでしょうか?

以下の3つを厳守しよう

1.コーヒーは1日3~4杯まで

欧州連合(EU)の欧州食品安全機関(EFSA)は、健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量について、一般的な成人は1日400mg未満と設定しています。この値は、ちょうどコーヒー3~4杯分に含まれる量です(※体重により許容量が変わることに注意)。

2015年12月には、九州の20代男性がカフェイン中毒によって病院に搬送され亡くなるという死亡例が報告されています。その男性はエナジードリンクを常飲しており、胃の中からはカフェイン錠剤も見つかったとのこと。頭をしゃきっとさせるためのカフェインが体に悪影響を及ぼしては元も子もありませんので、勉強や仕事に勤しむ大学生やビジネスパーソンは、量を守るようにしましょう。

2. 一緒に水分をとる

水分摂取の目的でコーヒーを飲む人は要注意。カフェインには利尿作用があるため、かえって水分不足となる可能性があります。すると、軽い脱水症状のようなだるさや倦怠感を感じ、むしろ効率が下がってしまうことも。別の手段での水分補給を忘れないようにしましょう。

3. 夕方以降はコーヒーを控える

カフェインは口にしてから20~30分ほどで血液内に吸収されますが、半減期が5~8時間ほどであることは先に述べたとおり。そのため、眠る数時間前にカフェインを摂取してしまうと、よく眠ることができません。具体的には、仮に就寝時間を午前0時とすると、午後4時以降にコーヒーを飲んだ場合、寝つきに影響を及ぼしてしまう可能性も出てくるのです。

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』を著した、世界的セラピストであるショーン・スティーブンソン氏は、これよりさらに早く “午後2時” をリミットをすることをすすめています。

カフェインを身体に入れる「門限」を決めよう。寝るときは、体内からカフェインがほぼなくなった状態でないといけない。お勧めの時間は午後2時。カフェインに敏感な人はもっと早くてもいい。心配なら、カフェインは一切とらないほうが賢明かもしれない。

(引用元:DIAMOND ONLINE|コーヒーで眠気をとばすとヤバイ これだけの理由

前出の記憶力強化の効果とあわせれば、勉強や仕事をひと段落させたお昼休憩時にコーヒーを飲むのが一番適切なのかもしれませんね。

***
カフェインと上手に付き合えれば、その覚醒作用や記憶力増強効果を充分に享受することができます。ぜひ勉強や仕事に役立ててみてください。

(参考)
DIAMOND ONLINE|コーヒーで眠気をとばすとヤバイ これだけの理由
Forbes Japan|善悪あるコーヒーの健康「効果」、理解しておきたい本当のところ
NIKKEI STYLE|カフェインが気になる コーヒーは1日何杯までOK?
DIAMOND男の健康|カフェインで記憶力がUP 細部を覚えたいならコーヒーを
eo健康|コーヒーの飲みすぎは危険?カフェイン依存症
Yahoo!ニュース|エナジードリンクを飲む子どもたちに起きている「異変」