良い習慣を身につけたいと思ってはいるものの、なかなかうまくいかずに悩んでいませんか?

もし無理なく習慣化できる方法があれば、ぜひ試してみたいですよね。そのような方のために、物事を習慣化させるコツと、StudyHackerでも以前お伝えした「ぬり絵勉強法」を改めてご紹介します。

「習慣化」ができるようになるメリット

習慣とは、ある事が繰り返し行われた結果、その事がしきたりになることを指し、習慣化とは、そのようなしきたりをいつも行うことを意味しています。

また、神経科学用語としての習慣的行動(habitual behavior)とは、過去の繰り返し学習によって、外界の状況から行動が自動的に引き起こされる場合の行動を指します。たとえば、「朝起きたら歯を磨く」「出かける前に着替える」というような日常の決まりきった行動や動作(習慣的行動)は、そこに明確な意図や意識が存在しているわけではなく、当然のこととして行われているというわけです。

それでは、物事を習慣化する力を身につけることで、一体どのようなメリットが生まれるのでしょうか。

1. 時間を短縮できる
習慣化して行動することを当たり前の状態にした結果、エネルギーを効率よく使えるようになり、余った時間を別のことに割けます。例えば皆さんは、お風呂に入ったり、歯磨きをしたりするために多大な時間と労力を要するでしょうか? 誰もがこれまで何十年と生きてきた中で欠かさず行っていた習慣の一つであるため、あれこれ考える必要もなくスムーズに行うことができるはずです。

2. 確実な成果が見込める
習慣とはコンスタントに行われる行動であるため、そうでない場合に比べると、必然的に結果は出やすくなります。例えば、毎朝お弁当と朝ごはんを同時に作る工程で考えてみましょう。作り始めた当初はものすごく時間がかかると思われますが、この作業を何週間、何カ月も毎日続けていると、どのような順番で調理すれば効率が良くなるのかといったことが徐々にわかってくるはずです。しかし、週に1,2回程度しかこの作業をしないのであれば、それほどすぐには作業の最適化は見込めないでしょう。

3. 習慣化された行動を常に行えるようになる
習慣化された行動により成果をあげられたとき、誰もが喜びを覚えるのではないでしょうか。それにより得られる快感は、脳内の「報酬系」というシステムに働きかけます。その働きかけで「正の強化」という現象が発生することによって、その行動パターンは恒常化されていきます。つまり行動を習慣化すると正のスパイラルが引き起こされるというわけです。

有名なアメリカの作家であるウィルファード・アラン・ピーターソン氏は、このような言葉を残しています。

心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。変化するには、古い習慣を新しい習慣に置きかえねばならない。

もし自分を変えたいと望むなら、今の快適な習慣を捨てなければならない。(Personal transformation requires replacing old habits with new ones.)

つまり変化を求めるのであれば、その行動を習慣化させることが何よりも必要だということです。

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習慣化がうまくいかない原因

読書や勉強、朝活など、習慣化したほうが良いのは言うまでもないですが、実際に続けることはそう簡単ではありません。では、なぜほとんどの人が失敗してしまうのでしょうか。その原因として、次のような点が挙げられます。

1. 短期間で結果を出そうとする
習慣は一朝一夕で身につくものではありません。毎日コツコツと続けてきたことがいつのまにか習慣化していた、という経験のほうが圧倒的に多いはずです。だからこそ、焦らずに長い目で見ていきましょう。

2. 一度に全てを取り入れようとする
すぐに大きな結果を求めてしまう人は、最初からあれこれと手をつけてしまう傾向があります。しかし、一度にたくさんの情報を入手するより、一つにフォーカスしてその都度脳にインプットさせ続けるほうが成果を出しやすいのです。

3. 毎日続けない
習慣化するには最低でも21日から30日かかることが脳科学の研究によって証明されています。また、神経を構成する細胞であるニューロンは、刺激を受けて興奮することで、その刺激を他の細胞に伝達します。そのため、ある行動を習慣にするには、程度が少なくてもよいのでコンスタントに途切れることなく行い、脳に刺激を与え続けることが重要だと言えるでしょう。つまり、毎日インプットする必要があるのです。

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「ぬり絵勉強法」を習慣化に役立てよう

そもそも「ぬり絵勉強法」とはどのようなものなのでしょう?

まず、B5サイズの方眼紙とペンを用意しましょう。ここで重要なのはペン選び。このペンの色と教科が対応することになります。例えば私の場合なら、国語は赤、数学は水色、英語は黄色、といった感じです。自分のイメージに合った色を選んでください。カラフルで自分の好きな色合いであればあるほど、その後のやる気が続きます.

(引用元:Study Hacker|勉強嫌いの私が1年で3000時間勉強して京大に合格した「ぬり絵勉強法」

この場合、方眼紙の1マスを15分と設定したうえで、最初に日付を1マス目に書き込みます。例えば30分英語を勉強したら、あらかじめ決めた色で2マス分を塗るという方法で「ぬり絵勉強法」を実践していたそうです。45分勉強したら3マス、1時間勉強したなら4マスですね。ペンで丁寧にマスを埋めるという作業は楽しく、カラフルな正方形や長方形で構成された美しい作品を仕上げることで、満足感や達成感を得られるでしょう。

さらに、このぬり絵勉強法はやる気を引き出すだけでなく、バランスよく勉強することにも役に立ちます。毎日の成果を可視化するためにマス目に色を塗る、この作業に労力は要しません。これなら毎日続けられそうですね。

具体的な取り組み方

私は現在、CBTという医学科4年生全員が合格する必要のある試験に向けて、日々勉強に取り組んでいます。試験内容には基礎医学(解剖学、生理学、神経科学など)と、臨床医学(消化器、循環器、産婦人科など)が主に含まれます。この試験の対策本が5冊あり、問題数は全部で4,500問。それらをバランスよく解いて良い結果を出すために、この「ぬり絵勉強法」を実践し始めました。

私の場合、勉強時間ではなく解いた問題数で色を塗っています。1日あたり20問あるいは30問解くことが多いので、10問につき1マスと設定し、自分で決めた好きな色を塗ります。例えば基礎医学の科目は赤、オレンジ、黄色などの暖色、臨床医学は緑色や青色などの寒色系および中間系の色。

もちろん費やした時間で1マスあたりの時間を設定してもいいですし、このようにこなしたページ数や問題数で1マスあたりの数値を設定してもいいでしょう。読書、TOEICなどの語学の勉強、あるいは資格取得に向けた勉強など、様々な方面で活用できるかと思います。

また、『コソ勉』(KEIGAUSHA COM.)というスマートフォンアプリを活用すれば、わざわざ色鉛筆を買うことなく簡単にぬり絵勉強法が実践できますよ。以下よりアプリをダウンロードできるので、ぜひ使ってみてください。

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最近の脳科学の研究では、行動を習慣化するには200回以上の繰り返しが必要だということがわかっています。少しずつでもよいので、毎日「ぬり絵勉強法」を続けてみてください。するといつのまにか習慣化し、いずれ大きな成果と達成感を得られるでしょう。

(参考)
・Study Hacker|勉強嫌いの私が1年で3000時間勉強して京大に合格した「ぬり絵勉強法」
・Study Hacker|意志力なんか当てにするな! 習慣化を成功させる、上手な “しくみ” の作り方。
・Eric Kandel(2012),『Principles of Neural Science,Fifth Edition』,McGraw-Hill Professional
金澤一郎・宮下保司監修(2014),『カンデル神経科学』,メディカルカンデル