IT化がすすみ、機械的な作業を人間がやらなくていい時代がどんどん近づいています。その一方で、人間にはクリエイティブな発想力がますます求められるようになっています。
そこで、今日からできる、『クリエイティブ脳』のつくりかたです。
クリエイティブ脳って?
「僕・私はクリエイティブな職種ではないから、創造性はそれほど求められていないし、必要ないや」と思っていませんか。しかし、それは「クリエイティブ脳」に対する大きな認識の誤りです。
「クリエイティブ脳」とは一般に、テレビ局や広告会社、ベンチャー企業などで求められている、作品や新規事業を作る際に必要な、ひととは違う発想の事だと思われています。しかし実際は、会社で企画書を書くのにも、営業の戦略をたてるにしても、さらには普段の暮らしで、より効率よく、生きやすく過ごすためにも「クリエイティブ脳」は必要です。
提案書制度で有名なトヨタの工場では、工場で働く人たちが提案書を出し採用されれば金一封がもらえるため、工夫してよりよくするためにはどうすればいいか、ということを皆考えているのだとか。すると自然に職場の雰囲気も活性化し、明るく活き活きと働くことができるそうです。
このように、「クリエイティブ脳」とは、誰にも思いつかないことを考え出して唯一無二の作品を作り出すために必要なものではなく、日々の暮らしをよりよくするために、自分の頭を使ってちょっと考えてみる基礎体力のことなのです。
こんなトレーニングをしてみよう!
では実際に「クリエイティブ脳」を作るにはどうすればいいのでしょうか。
それには、様々な発想をすることを習慣づけるのが近道です。例えば、以下のような、テレビ局の入社試験で出されるクリエイティブ問題と呼ばれるものを解いてみましょう。
この図が何に見えるか、5つ挙げてください。
(画像引用元:78回転のレコード盤◎~現実逃避クイズ~|◎テレビ局のクリエイティブ問題を解いて現実逃避しよう【#6】)
どうですか。ぱっと言われて案が思い浮かびますでしょうか。 ちなみに参考までに正解例も書いておきます。
(1)100m先から火の輪をくぐろうと助走しはじめたライオン (2)白身ばかりの食べごたえのない目玉焼き (3)麻生太郎総理(当時)が未曾有を「みぞうゆう」と読んだ時、私の目はこうなった (4)戦闘機にロックオンされた! (5)心に潜む一点の出来心
(引用元:同上)
このように、どんな答えでもかまいません。この発想問題に明確な正解はないのです。
とにかくなんでもいいので、普段考えないようなことをパパッと考えてみること、それが「クリエイティブ脳」の育成につながります。
くらしの中でもクリエイティブ脳トレーニング
ですが、毎日会社勤めや学校に通う上で、こんな問題を習慣づけて考えるのは難しいですよね。またクリエイティブ問題の教材を探すのもひと手間です。そんな場合は、日々の生活の中で以下の2点に気を付けて過ごすようにしてみましょう。
1 ルーティンを崩して脳に刺激を
毎日同じルーティンワークをこなし、黙々と生活しているだけだと、脳はあまり働かなくなり、機能を失っていってしまいます。そこで、ルーティンを壊し、いつもと違うことにトライすることで脳に適度な負担をかけ、働く機会を与えましょう。
一番良いのは旅行です。初めての場所へ行ったり、写真を撮ったり道を探したりして五感をフルに使うことで、脳の活性化が図れます。旅行に行くほどの時間がない場合でも、買い物にメモを持たずに出かけたり、いつもと違う道を通る、本を読む、スマホ以外の手段でものをしらべる等、様々な工夫ができます。
普段やり慣れた方法は楽なので、ついついそれに手を伸ばしそうになりますが、一度違ったやり方を試みてみてください。意外と楽しいものですよ。
2 日ごろからアンテナを張り、様々なことに興味を持つ
クリエイティブな発想をするためには、ある特定の分野のみならず、様々な分野の知識が必要になります。そこで必要なのは、「この情報は僕・私に関係ないや」と思って情報を拒絶せず、「なんだろう、面白そう!」とワクワクして情報に対するオープンな姿勢を身に着けることです。
そのためには、例えばまとめサイトを意識して読んでみる、朝のニュースを一通り見てみる、新聞を読む、人と話すなど様々な方法があります。自分の気持ちをすこしオープンにしてみると、驚くくらいたくさんの情報が飛び込んできます。
そして、そのうえで試してほしいことがもう一つあります。それは、そのようにして得た知識を「なんでもノート」に書く、ということです。なんでもノートに関してはこちら(StudyHacker|京都大学で流行中! 「なんでもノート」を使ってQOLと処理速度をあげる方法)を読んでいただきたいのですが、このノートを使うことで、得た情報を有機的に結びつけることが容易になります。
なんでもノートは複合的な思考を可能にしてくれます。 問題を解決するためには、その分野の知識だけではなく、他分野の知識を用いなければならない場面があります。 そんなときに、なんでもノートを眺めれば、いろんな考えがごちゃまぜに書いてあるので、知らず知らずのうちにいい考えが浮かんでくることも。
(引用元:Studyhacker|京都大学で流行中! 「なんでもノート」を使ってQOLと処理速度をあげる方法)
ぜひ試してみてくださいね。
*** クリエイティブな発想は一朝一夕で鍛えられるものではありませんが、日々のちょっとした工夫で身に着けることができるものです。ぜひあなたも今日から工夫して、「クリエイティブ脳」を手に入れてみてくださいね。
(参考)
JBPRESS|「日本人に独創性がないなんて大間違い」 78回転のレコード盤◎~現実逃避クイズ~|◎テレビ局のクリエイティブ問題を解いて現実逃避しよう【#6】 物忘れ・健忘症対策に脳活性!!|行動パターンで脳に刺激