あなたは自分がリーダーに向いているタイプだと思いますか?

ビジネスパーソンとしてキャリアアップを目指したとき、必ずと言っていいほど、優れたリーダーシップを求められる状況に直面します。そのような状況において、部下をうまく引っ張っていく力やチームをまとめるマネジメント力が備わっていれば、最高の結果を出すことにもつながるはずです。

ここでは、自分はまだまだリーダーになれる器ではない、しかしいずれは必ず優秀なリーダーとして能力を発揮したい、と望むすべてのビジネスパーソンに向けて、今すぐに実践できる「リーダーになるための心得」をご紹介します。

リーダーになってからでは遅い

優秀なリーダーとは、そのポジションを与えられてから準備するのではなく、もっと前の段階で「リーダーになること」を意識していなければなりません。逆に「リーダーに任命されてから自覚を持って考えればいいや」という程度の心意気なら、リーダーになるべきではないのかもしれませんね。

しかし、そもそも自分にはリーダーとしての資質が備わっているのだろうか? これまで大勢を引っ張る立場に置かれたこともないし、後輩に指導して成功へと導いたこともない……と経験不足から不安を覚える人もいるでしょう。

ベンチャー企業の支援・コンサルティングを行うドリームインキュベータの設立者であり代表取締役会長の堀紘一氏は、インタビューで「リーダーシップに先天的な要素は関係ない」と断言しています。生まれ持っての能力ではなく、常日頃から心がけて練習して身につくものがリーダーシップであり、「自分のことではなく、みんなのことを一番に考える。そうすれば考え方も変わり行動様式も変化して、立派なリーダーになれる」と述べています。

つまり、「自分はリーダーには向いていない」というネガティブな気持ちは無意味だということ。向き不向きではなく、自分自身の心がけ次第でリーダーシップは確実に手に入るのです。

もし自分がリーダーになった姿を現実的に思い描けないのなら、現段階では「インフォーマルリーダー」を目指し、最終的に「フォーマルリーダー」として活躍するための訓練をするという方法もあります。

会社が任命した管理職を「フォーマルリーダー」とするのなら、「インフォーマルリーダー」はリーダーシップの強い一般社員。肩書きなどがなくてもリーダーシップを発揮することは自由です。これならすぐにでも目指せますね。

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しておくべきこと1. ABCを身につける

インフォーマルリーダーに必要な要素として、
・Action=行動力
・Belief=信念
・Commitment=遂行
の3つが挙げられます。

まずAction
自分を成長させられる場所に積極的に足を運んでみましょう。社内だけにとどまらず、会社外で自分を高められる場を持つことが大切です。例えば社外セミナーや勉強会、異業種交流会に参加するなど、会社の外に出ることで社会人としての自分を客観的に見ることができます。また、様々な業界の人と仕事についてディスカッションする機会を得ることで、仕事に対する多角的な視点が養われます。

次にBelief
自分の信念を貫き通す強さも大切ですが、優れたリーダーを目指すのなら、揺るぎない信念を軸に他者の意見も積極的に取り入れる必要があります。いつもと違うジャンルの本を読むだけでも、違った視点で物事を見る訓練になるでしょう。自分の価値観さえしっかり確立していれば、すぐに人の意見に流されません。

そしてCommitment
常に目標を設定し、それを遂行する実力を身につけましょう。なかなか到達できない高い目標よりも、毎日簡単にクリアできるような目標を設定して、それをやり遂げるという経験を積み重ねることが大切です。

以上3つの要素をバランスよく身につけることで、インフォーマルリーダーとしての素地を育てることができるでしょう。

しておくべきこと2. 人とのコミュニケーションの取り方を見直す

「人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない」
ホンダ創業者である本田宗一郎氏はこのような格言を残しています。

リーダーとして立派な人間になるというよりも、身近な人の気持ちに寄り添うことができる人、そして自分自身の問題から逃げずに向き合える人が最終的には人を動かすことができるのです。

あなたは普段の会話の中で、自分が話す割合と相手の話を聞く割合、どちらが多いでしょうか? 伝えたいことが多すぎてつい相手の話を遮ったり、自分は間違っていないという思い込みから相手を否定したりしていませんか?

リーダーとして大切なことのひとつに「情報発信力」があります。相手が求めている情報を素早く的確に伝える力です。さらに、相手の感情の変化を敏感に感じ取り、モチベーションが下がっているようなら相談に乗ったり、気分転換に誘い出したりする機転も必要でしょう。

相手の話を聞く力、そしてその意図を汲み取って自分の言葉として伝える力、双方が備わったコミュニケーションが取れてこそ、信頼されるリーダーとなり得るのです。

また、松下幸之助氏は松下政経塾の第1期生を決める面接の際に、優秀な受験生がずらりと並ぶ中から選ぶ基準として「愛嬌があること」を入れたと言われています。松下氏の側近であった江口克彦氏は、その理由をこのように述べています。

なぜ、松下さんが「愛嬌」と言ったかというと、指導者は、人が寄ってくる、人が集まってくる雰囲気、優しさ、魅力がないといけない、すなわち「愛嬌」がないといけないということです。
そうでないと、衆知が集まらない。情報が集まらない。実際、松下さんは、誰もが会いたくなる、話したくなる「なにか」を持っていました。その「なにか」を松下さんは「愛嬌」と言ったのでしょう。

(引用元:東洋経済ONLINE|リーダーに必要な究極の能力は「愛嬌」だ

他者が話しかけやすい雰囲気、誰とでも屈託なく接する朗らかさは、人間としてとても魅力的ですよね。それはそのまま「リーダーとしての魅力」につながります。

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しておくべきこと3. 自分の内面と向き合う

自分の内面を見つめ、向き合うことも大切です。次の2つの点を心がけることで、自分自身も高められるでしょう。

・前向きな思考を手に入れる
やれない理由ばかり数えてチャレンジを恐れているようでは、「この人についていっても何も得られない」と周りの人たちの士気を下げるだけです。優れたリーダーは自身が前向きであるだけではなく、部下に対しても前向きに評価します。つまり、相手の短所ではなく長所を見ようとするのです。誰だって自分の努力を正当に評価してくれるリーダーのもとで働きたいですよね。

・精神面の安定を意識する
自分の感情に左右されて周りを振り回すようでは、優秀なリーダーとは言えません。無理をしてストレスを溜め込む必要はありませんが、自分なりのストレス発散法や、気分が落ち込んだときの対処法を心得ておけば、精神的に安定感があるリーダーとして頼りにされるでしょう。

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ほとんどの若いビジネスパーソンは、今はまだリーダーになる予定はないかもしれません。しかし、いずれその時が訪れると想定して、今から準備できること、心がけておくことはたくさんあります。スタートダッシュが早いほど、他者との差は大きく広がっていくでしょう。

(参考)
ニッポンの社長|【インタビュー後編】粗にして野だが卑ではない
Study hacker|リーダーとしての技術は、リーダーになる前に学ぶ! 『インフォーマルリーダーシップ』とは。
IT Leaders|第6回 意識や行動が突き抜けたインフォーマルリーダーを育てる
東洋経済ONLINE|リーダーに必要な究極の能力は「愛嬌」だ
DIAMOND online|リーダーが磨かなければならない3つの姿勢