スラム街の伝説の教師の生き方に学ぶ。 "満足した人生" を生きるということ。

最近、楽しいと思ったことはありますか?

忙しい生活が続くと趣味や友人との付き合いに割く時間はどうしても少なくなり、なかなか楽しいと思える時間を過ごすことが減ってきてしまいますよね。そこまではいかなくとも、自分は何をしている時が一番楽しいのかがよくわからない、という方も多いのではないでしょうか?

自分に取って価値のあることは何なのか、それを知って日々を送るのとそうでないのとでは、日々の生活、ひいては人生全体を通しての幸福度も違ってくることでしょう。今回は、日々の幸福をマネジメントする方法を伝えていきます。

あなたにとっての価値とは?

麻薬と犯罪に支配された極めて治安の悪い地域だったシカゴのスラム街にある学校の教師、マーバ・コリンズという1人の女性を紹介しましょう。

彼女は、学ぶ能力がないとして学校を追放された、中学3年生から高校3年生に向けて授業を行い続けました。その学校は、財政状況に苦しみ、何度も閉鎖の危機に追い込まれましたが、彼女は生徒に勉強を教えることに希望を持ち続け、教え子たちが次第にシェイクスピアなどの文学が読めるように成長していくのを何よりの幸福としていました。

教育の手腕が評価され、教育省長官への抜擢を打診されますが、彼女はそれを断ります。彼女にとって教えることは、富や名声を差し置いて最も価値のあることだったのです。彼女は、自分自身を「世界で最も裕福な女性」だと感じている、と語っていました。

では、彼女のように、常識にとらわれずに自分にとって価値のあることを探し出すにはどうしたらいいのでしょうか?

行動表を作ろう

自分が何をしているときに1番充実感や楽しさを感じているのかを分析するには、自分が1日にした行動と、それに対する満足感を評価をつけて、それを可視化することが必要です。

以下が、その表の作り方です。 1.1日の行動を順番に列挙する 2.それぞれの行動にどれくらい時間を使ったのかを記す 3.1週間の終わりに、それぞれの行動の満足度を5段階で評価する

この3ステップによって、自分がどの行動に満足しているのか、あるいは満足していないのかが一目瞭然となります。

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行動表で満足度がアップ

行動表が作れたら、今度は実際にそれを行動に反映させてみましょう。

このステップで、最初の行動表に記した、それぞれの行動にかけた時間が生きてきます。時間をもっと使いたい行動には「+」、これには時間をかけたくないという行動には「-」、なんらかの都合で増やしたり減らしたりできないような行動には「=」を記します。

何かの制約があるというような場合でも、できる範囲で変化をつける努力をしましょう。

例えば、通勤時間にスマホを触って過ごしていて、それが特に自身に満足を与えてないと判明したならば、代わりに満足をより多く得られる、もっと時間を増やしたいと考えていることをするようにするのです。

これを何度か行うことで、1日の満足度を確実に上げることが可能になります。自分で見出した満足は、冒頭の例のマーバ・コリンズ氏の言うように、収入とは関係のない、最高の資産なのです。

*** 思っているよりも、私たちは多くの時間をそれほど満足のいかない行動に費やしているということに、この表によって気づくことができると思います。生活を見直して、自分に取って何が楽しいか、考えてみるとより良い生活が過ごせるようになるでしょう。

(参考) タル・ベン・シャハー著 成瀬まゆみ訳(2010),「ハーバードの人生を変える授業」,だいわ文庫 デイヴィッド・D・バーンズ著(2004),「いやな気分よ、さようなら」,星和出版 wikipedia|Marva Collins

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