一生「二流」の人の危険な夜習慣。やっぱりスマホは最悪だった。

仕事がデキる人と仕事がデキない人。ビジネスの最前線で活躍し続ける一流と、後手を踏み続ける二流。彼らの日頃の生活習慣に、何か違いはあるのでしょうか?

これまで『明日からマネしたい。一流と二流の差を生む「4つの朝の習慣」』や『休日の過ごし方でバレる「仕事がデキない人」。一流はなぜ “徹底的に休む” のか?』でも取り上げてきたテーマですが、今回の切り口は「夜の過ごし方」です。一見すると日中の仕事にはあまり関係なさそうな時間帯ですが、仕事の生産性や成果を左右する要素は何かひそんでいるのでしょうか?

調べてみると、多くの人がついやりがちな習慣が、じつはNGであることがわかりました。詳しく見ていきましょう。

二流のNGな夜習慣1:寝る直前までスマートフォンをいじっている

皆さんは、寝る前にスマートフォンをいじることはありませんか? それも、寝室のベッドの上で。

アメリカで2015年に行なわれた調査によれば、アメリカ人のじつに71%もの人が、スマートフォンを近くに置いて寝ているといいます。しかし、世界的オンラインメディア「ハフィントン・ポスト」の創設者であり、書籍『スリープ・レボリューション 最高の結果を残すための 「睡眠革命」』を著したアリアナ・ハフィントン氏には、この習慣は絶対に改善すべきだと指摘しています。

良質の睡眠を取るための必須事項が、寝室に携帯電話を持ち込まないことだ。ベッドで携帯を見ることなど、もってのほかである。次に、ベッドに入る1~2時間前から電子機器のスクリーンを見ないようにすること。就寝直前までスクリーンに見入っていてはいけない。

(引用元:日経ビジネスオンライン|寝室からスマートフォンを追放せよ!

なぜ、就寝直前のスマートフォン操作はダメなのか。それは、スマートフォンの画面から発せられるブルーライトが関係しています。上級睡眠改善インストラクターとして活躍する “睡眠の専門家” 安達直美さんは次のように述べています。

脳や身体の働きは、日中、太陽の光を浴びているときに活動的になるようなしくみになっています。そのため、日中の太陽の光に近いブルーライトを浴びてしまうと、『いまはまだ活動の時間だ!』と脳が勘違いしてしまい、眠りを誘い、維持してくれるメラトニンというホルモンの分泌を抑えてしまいます。スマホの場合、さらに悪いのは、近い距離でブルーライトを浴びてしまうこと。パソコンよりも近い位置で見てしまいがちなので、光の影響を強く受けてしまうのです

(引用元:PreBell|その不眠、スマホが原因かも。原因と対策を睡眠の専門家が伝授!

寝室にスマートフォンやパソコンは持ち込まない、夜のスマートフォンの操作は控える、つい手を伸ばしてしまうことがないように離れた場所で充電する、といった工夫をするのが良さそうですね。

二流のNGな夜習慣2:ストレスを溜め込んだまま寝床に入ってしまう

「今日、仕事でミスをしてしまった……」「明日は重要な会議だ。うまくいくかな……」などと、寝床に入ったはいいものの、頭の中を雑念が駆け巡って寝つけないという方はいませんか? こういったストレスも夜の敵です。

身体の調節機能である自律神経には、私たちを緊張状態にする「交感神経」と、逆にリラックスさせる「副交感神経」の2種類があります。これらはシーソーのようにバランスを取りながら働いており、仕事の集中力を生み出すうえで重要な交感神経を日中に活発化させるためには、良質な睡眠をとって夜に副交感神経を優位にさせることが大切なのです

しかし、ストレスはこれらのバランスを壊してしまうと、埼玉医科大学医学部神経内科教授の荒木信夫氏は指摘します。

ストレスを受けると、脳からの指令により、副腎皮質から副腎皮質ホルモンが分泌されます。同時に、交感神経が支配している副腎皮質の中の副腎髄質という部分からアドレナリンなどが分泌されます。これらのホルモンには、血糖値上昇、血圧上昇、免疫抑制、胃酸分泌促進、覚醒といったさまざまな作用があります。そのため、ストレスを受け、交感神経が優位になり続けると、不調やトラブルにつながりやすくなります。

(引用元:花王ヘルスケアナビ|自律神経の基礎知識 【交感神経と副交感神経】

荒木氏によれば、ストレスは睡眠や感情に影響を及ぼすのはもちろん、だるさや倦怠感といった身体面の不調ももたらしてしまうのだそう。これでは仕事で最高のパフォーマンスを発揮することもできませんよね。ストレスを払拭する良い方法、何かないのでしょうか?

習慣化コンサルタントの古川武士氏は、ストレスマネジメントの方法として、「今ここ」に集中するマインドフルネスをすすめています。

ストレスマネジメントの観点で言えば、未来の不安や過去の後悔から抜け出すには外的環境を変えるよりも、「今この瞬間に浸る」ことのほうがいい。「今この瞬間に浸る」とは、まさにある一定のゾーンに入って雑念がない状態です。

(引用元:プレジデント・オンライン|雑念のない時間が多い人ほど、幸福に近づく

具体的には、呼吸に意識を向けて「今ここ」という “現在” について考えを巡らせましょう。「鼻腔の中を空気が通る」「肺やお腹に空気が溜まる」といった感覚に意識を向けてみてください。頭の中から、過去や未来にまつわる雑念が取り除かれ、ストレスを軽減することができますよ。

二流のNGな夜習慣3:寝酒をしてしまう

「眠れないときにどうするか」について、先進国・新興国10カ国を対象とした比較データがあります。


(画像引用元:NIKKEI STYLE|寝酒がダメな理由

お気づきの通り、多くの国では「医師を受診」「カフェインを控えた」といった対処法を取る人の割合が多いのに対し(※「睡眠薬」の割合も多いですが……)、日本人は「アルコール」に頼る傾向が顕著です。

お酒を飲んだとき、私たちの体内では血液中のアルコール濃度が高くなるため、鎮静作用によって一時的に眠くなります。しかし、アルコールの分解が終わるとその作用が切れるため、眠りから覚めやすくなるのです。皆さんの中にも、お酒を飲んで良い気分で寝たものの、夜中にぱったりと目が冴えてしまったという経験をしたことのある方もいるのではないでしょうか。その他、アルコールの利尿作用により、夜中にトイレに行きたくなってしまうというデメリットもあります。

とはいえ、アルコールにはリラックス効果もあるため、決して「絶対にダメ」というわけではありません。眠りにつくまでまだ時間がある夕食時に軽く飲むぐらいであれば許容のようです。

アルコールの強さには個人差があるので、適量は人それぞれです。毎日飲むなら、1日当たりのアルコール摂取量を20g程度(日本酒1合、ビール中瓶1本、ウイスキー・ダブル1杯)に抑えるのが理想的。

(引用元:NIKKEI STYLE|睡眠のプロが教える新常識 寝酒NG、エアコンはOK

就寝直前の深酒だけは、絶対に避けましょうね

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夜を上手に過ごし、仕事のパフォーマンスが高まる “良いサイクル” を作りましょう。

(参考)
日経ビジネスオンライン|寝室からスマートフォンを追放せよ!
PreBell|その不眠、スマホが原因かも。原因と対策を睡眠の専門家が伝授!
花王ヘルスケアナビ|自律神経の基礎知識 【交感神経と副交感神経】
プレジデント・オンライン|雑念のない時間が多い人ほど、幸福に近づく
NIKKEI STYLE|寝酒がダメな理由
NIKKEI STYLE|睡眠のプロが教える新常識 寝酒NG、エアコンはOK

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