“サイコパス” という言葉を聞くと、皆さんはどんな人を想像しますか。「良心が欠けている」「罪悪を感じない」「プライドが高い」「責任感がない」「自分の過ちを認めない」など、ネガティブな印象を持っている方が多いのではないでしょうか。自分はそうはなりたくないし、身近な場所にいたら関わりたくない。そうお思いのはずです。

しかし一方で、あえて “サイコパスのように” 仕事をこなすのが効果的だったりするのです。他人を気にしすぎて仕事が捗らない、大胆な決断ができないという方は、ぜひ「サイコパス的仕事術」を取り入れてみませんか?

外野は気にしない。サイコパスはどんな状況でも冷静

優秀な為替ディーラーや会社役員など、意思決定を迅速に行なわなければならない職業の人にサイコパス的性格の人は多いと、オックスフォード大学実験心理学部教授のケヴィン・ダットン氏は述べています。なぜならば、彼らは常に冷静でいられるから。たとえ危機的状況に陥ったとしても、冷徹な精神のもと無関係な情報はすべて遮断し、利益に直結する情報のみを拾い上げて一点に集中することができるのです。

サイコパス度が高いといわれる外科医も、普通のときは一般人よりも集中力が低いかもしれませんが、いざ手術となると、そのときの集中力はすさまじい。一切の感情移入をせず、冷静を保つことができます。特殊部隊の兵士もそうです。命を危険にさらして敵陣の前で戦っているときの集中力はすさまじい。

(引用元:プレジデントオンライン|サイコパス流「集中力のすごい高め方」

では、そんな冷静さを身につけるために私たちがするべきことは何でしょう。前出のケヴィン・ダットン氏は「マインドフルネス」を勧めています。マインドフルネスとは、1990年頃に開発された認知療法の一種。瞑想をしながら何か一点に集中する訓練を通して、心の中に湧いてくる雑念から離れる習慣を身につけます。そのため、仕事の場でも、不要な情報に左右されずに冷静な判断が下せるようになるのです。

StudyHackerの過去の記事『心の筋トレ “マインドフルネス”  GoogleやAppleが取り入れる、静かな心の作り方』から、マインドフルネスのやり方をおさらいしておきましょう。

1.まず、目をつむって楽な姿勢をとり、呼吸に意識を傾けましょう。
2.息をゆっくりと吸ったり吐いたりして、自分の呼吸を観察しましょう。

さまざまな雑念が浮かんできてしまっても、そのたびに呼吸に意識を戻すことが大切です。慣れないうちは1分もすると辛くなってくるかもしれませんが、毎日これを15分程度繰り返すようにしましょう。

(引用元:StudyHacker|心の筋トレ “マインドフルネス”  GoogleやAppleが取り入れる、静かな心の作り方 ※太字は編集部にて施した)

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解雇も躊躇しない。サイコパスは大きな決断ができる

また、サイコパス的特性を持った人は、臆さずに決断を下すことができるという強みも持っています。特に会社CEOは、時に解雇の決定をしなければならない場面も発生するため、CEOはサイコパス度が高い性格であるほうが有利になるのだそう。

サイコパス度が高い人は、もしある従業員の能力が必要な水準に達していないと考えたら、冷酷に解雇の判断を下すことができます。経営リスクを伴う決断を下したり、それが失敗した場合でも精神的に回復する能力があるので、ビジネスの面はプラスになります。

(引用元:プレジデント・オンライン|「経営者には“サイコパス”が多い」不都合な真実

では、サイコパスのような決断力を身につけるにはどうすればいいのでしょうか。ヒントとなるのはアドラー心理学です。アドラー心理学では、他人の意見を気にしすぎているのは「自己承認欲求が強すぎる状態」だとしています。この状態では、自己本位に物事に取り組めないため、判断力が鈍ってしまう恐れがあるのです。

『嫌われる勇気』の著者である岸見一郎さんは、アドラーの「課題の分離」という考え方を紹介しています。

私たちは、何かを選択するとき、常に「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他人の課題を分離しなければなりません。その方法はシンプルです。

「その選択の結果、責任を最終的に引き受けるのは誰か?」

を考えるのです。そして他人の課題には介入せず、自分の課題には介入させない。そうすれば、対人関係にかかわる問題は一気に解決します。

(引用元:クーリエジャポン|10分でわかる、心が軽くなる! 「アドラー心理学」超入門 ※太字は編集部にて施した)

ビジネスの世界では、上司や部下、果ては取引先など、人間関係が付き物です。一方で、アドラーが「すべての悩みは対人関係の悩みである」と主張したように、人間関係を過度に気にしすぎることで仕事が立ち行かなくなることも多々あります。特にリーダーであれば、部下を厳しく指導しなければいけない場面でも「こんなことを言ったら傷つくのではないか……」と心配し、思うようにマネジメントできないといった悩みを抱えている方も多いはずです。

そんなときは、今一度「部下を厳しく指導すること」だけが自分の課題であると肝に銘じましょう。そして「その部下が自分を嫌うかどうか」「その部下が傷ついてしまうかどうか」は、あくまで部下の課題であるから自分はどうすることもできないと認識するのです。こういう考えを持っていたほうが、正しく自分の仕事ができるようになりますよ。

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冷静さや決断力を身につけたい方は、ぜひサイコパス的仕事術を取り入れてみてはいかがでしょうか?

(参考)
リクナビNEXTジャーナル|頭脳明晰、けれど冷酷?!エリートに多い「サイコパス上司」の見分け方
プレジデントオンライン|サイコパス流「集中力のすごい高め方」
プレジデント・オンライン|「経営者には“サイコパス”が多い」不都合な真実
StudyHacker|心の筋トレ “マインドフルネス”  GoogleやAppleが取り入れる、静かな心の作り方
クーリエジャポン|10分でわかる、心が軽くなる! 「アドラー心理学」超入門