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和を以て貴しとなす。偉大なる先人、聖徳太子の残した言葉です。この言葉の強い影響力もあってか、和を貴ぶ日本人は外国人に比べ主張することが苦手だとされています。ですが、やはり各々の意見をチームに反映させたい、主体的に意見を言ってほしい場面は多いですよね。どうすれば意見を言いやすくなるのでしょう?

反対意見のない決定は選ばない

意見をあまり言えないとされる日本人。ましてや反論はさらに苦手。ほとんど反対意見もでずに全会一致で会議終了、という光景も珍しくはないですよね。
よく見られる風景ですが、実はこれ、あぶないスタートなのかもしれませんよ。「マネジメント」の著者であるP.F.ドラッガーは、反対意見は必要であり、反対意見のでない案は実行しなかったといいます。

「成果をあげる者は、意図的に意見の不一致をつくりあげる。そのようにして、もっともらしいが間違っている意見や、不自然な意見によってだまされることを防ぐ」

引用元(DIAMOND Online|意思決定において意見の不一致こそが問題への理解を促す

ドラッガーが反対意見にこだわったのにはわけがあります。反対意見を出すことによって、問題の本質が見えてくるのです。また、反対意見の見地に立つことによって代わりの案を得ることも、今までと異なる想像力が掻きたてられるともドラッガーはいいます。
共通して言えるのは、反対意見を知ることによってより深く問題を考察できるということですね。実のある議論を行うためには、反対意見が必要であるようです。

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他者がいるといつもの自分を発揮できない

小学校ではよく手を挙げて先生が生徒を指名するという授業がありますよね。そのとき手を挙げるのをためらった経験ってありませんか? このような心理を社会的抑制といって、同じような状況が会議の場でも起こりえます。
ハンスとヒラリーの実験によると、他者の前での課題が複雑であったり、あまりなじみがなかったりすると、パフォーマンスが悪くなるそうなのです。

実験では単独または3人一緒に行う共行為条件のもとで、単純迷路または複雑迷路の課題を行い、課題完成までの誤数が記録された。その結果、単純迷路では共行為条件の被験者の方が単独で行うよりも誤りが少なく、複雑迷路では単独で行った方が共行為条件よりも誤りが少なかった。

引用元(共行為事態における社会的促進

会議で発言が出ない。それはもしかしたら発言という行為の難易度が高いからなのかもしれません。

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発言者の話を傾聴しよう

それではどうすれば、発言の難易度を下げることができるのでしょう。
まずは、話し合う内容を小さく区切って、いきなり難しいことを話し合わないというものがあります。もう1つは会議参加者が発言者の言葉をしっかりと聞くということ。誰だって、誰も聞いていないのに話し続けるのはつらいです。二つのことについて意識してみてはいかがでしょうか?

1、話を遮らない
私たちの脳は基本的に、1つのことに集中するようにできています。なので、途中で話を遮られてしまうと、さっきまで話していたことが何であったのかすぐに忘れてしまいます。モチベーションの低下につながるので、発言者の意見はなるべく最後まで聞くようにしましょう。

2、発言者と同じ言葉を使ってみる
心理学の中にミラー効果と呼ばれる効果があります。主に恋愛テクニックとして紹介されることが多く、相手と同じ行動をすることによって好意を感じやすくなるのだそう。ミラー効果によって親しみを持っていることを伝えられたら、リラックスして発言を促すことができますよ。

***
会議で多くの意見が飛び交えば、アイデアの質がどんどん良くなっていくはずです。工夫をして多くの意見が飛び交う会議を作り上げてみてくださいね。

(参考)
DIAMOND online|意思決定において意見の不一致こそが問題への理解を促す
共行為事態における社会的促進
All about|会議で発言したくなるコーチングスキルとは
Active and Company|ミラー効果 / ミラーリング|人材マネジメント用語集


早稲田大学先進理工学部生命科学科所属。松本深志高校出身。大学では理系分野を浅く広く勉強している。