“6つのタスク” を優先順位づけ。生産性向上に効く「アイビー・リー・メソッド」がすごい。

仕事の量が多すぎて毎日残業。帰宅が遅く、平日の夜は自分の時間が全く取れない。定時退社なんて夢のまた夢。そんなビジネスパーソンの方は多いことでしょう。

なるべく早く仕事を切り上げられれば、その分の時間を自身のスキルアップや趣味に当てられ、より充実した毎日を過ごせるはずですよね。でも、仕事の多さは自分ではそう簡単にコントロールできないもの。ならば、私たちがすべきことはただひとつ。仕事の効率を上げればいいのです。

では、どうすれば効率的に多くの仕事を早く終わらせることができるのか、その方法についてご紹介しましょう。

ビジネスパーソンの残業理由、第1位は?

「働き方改革」という言葉を耳にするようになって久しい昨今。労働時間を減らす取り組みをしている企業は増えてきていますが、実際のところビジネスパーソンは月にどのくらい残業をしているのでしょうか。

就職・転職情報サイト「Vorkers」が2018年11月に発表した調査結果によると、ビジネスパーソンの平均残業時間は28時間/月。1ヶ月の勤務日数を22日とした場合、1日当たりの平均残業時間は約1.27時間となります。

では、ビジネスパーソンはなぜ1日1時間以上も残業しなければならないのでしょう。インターネット調査を手掛けるサイト「DIMSDRIVE」が2017年に実施した調査によれば、残業理由のダントツトップは「仕事の量が多すぎる」というもの。全体の44.5%ものビジネスパーソンが、多すぎる仕事のせいで残業を強いられているようなのです。

会社や組織がいくら働き方改革を進めていても、人員配置の都合上やむをえない事情があったり、業務に必要なスキルを持っている人が少なかったりすると、どうしても1人当たりの仕事量は増えてしまいます。残業が発生してしまうのは、ある程度仕方ないと言えるかもしれません。

したがって、残業時間をなるべく減らすためには、効率化を心掛けて、多い仕事を短時間でさばくことが必要だと言えるでしょう。ここからは、明日から心掛けてほしい“仕事の効率を高める2つの方法”をご紹介します。

効率アップ仕事術1:メールの対応をまとめて行なう

みなさんは1日に何通のメールを処理しているでしょうか?

一般社団法人日本ビジネスメール協会が発表した「ビジネスメール実態調査2018」によると、ビジネスパーソンが仕事で送信するメールの数は1日平均11.59通。また、メール1通を作成するのにかかる平均時間は6分とのこと。ビジネスパーソンは毎日、メールを書いて送るという仕事に約70分もの時間をかけているようです。

加えて、受信するメールの平均は1日34.30通だそうですから、受信メールの確認時間を加えれば、1日ざっと90分ほどはメールの対応に割かれていることになります。1日の勤務時間が8時間だとしたら、メール対応に費やす時間はおよそ2割に及びますね。

また、1日のうちでメールをチェックする回数として最も多いのは、10回以上が43.74%。4~9回の30.68%も合わせると、約75%もの人がメールボックスを1日に何度も開いている実態が明らかになっています。

そこで、仕事の効率化を図るために、メールをチェックする回数を減らすことを提案します。1日の業務中にメールを確認する回数を、3回以下にしてみましょう。例えば、メールチェックと返信のタイミングを、朝・昼・夕の3回にまとめてはいかがでしょうか?

「届いたメールには早く返信しないと、先方に迷惑をかけるのでないか?」と不安に感じる人もいるかもしれません。ですが、同調査によれば、ビジネスパーソンが「返信がこないと遅い」と感じるのは24時間以内が最も多かったのだそう(33.97%)。多くの場合は1日以内に返信すれば問題ないのです。

1日に10回以上もこまめにメール対応に時間を割くよりも、メールチェックのタイミングをあらかじめ決めておいたほうが、メールの着信が気にならなくなるので他のタスクにより集中できるはずですよね。そのうえで、1通当たりのメール作成時間を短縮すれば、メール対応に費やす時間はより短くすることができます。メールを書く時間を短くするには、箇条書きを用いたシンプルなメールを心がけたり、文章テンプレートを活用したりするといいですよ(詳しくは「メールひとつでバレる「二流止まりの人」。即レスすらできない人は仕事もデキない必然。」をお読みください)。ぜひ、明日から実践してみてくださいね。

効率アップ仕事術2:やるべき仕事の優先順を明確にする

1日のうちにやるべき仕事を明確にすると、仕事をより効率的に処理することが可能になります。ですので、その日にこなすべき仕事を紙に書き出しましょう

当たり前のことじゃないか、と思われるかもしれませんが、仕事の量が多い人ほど、やるべき仕事の優先順が付けられていないものです。商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家などとして多忙な日々を送る美崎栄一郎氏は、やるべき仕事を明確に決めていない状態の危険性と、やるべき仕事を紙に書き出すことの効果について、以下のように語っています。

仕事中、「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」といろいろなタスクに追われて、頭の中がこんがらがってしまうときもあるでしょう。であれば、必要なタスクとしてメモに書き出してしまえばいいのです。 そうして書き出せば、忘れることを防ぐことになりますし、一度リセットされてそのタスクが気になることもなくなる。逆に、頭に浮かんだことが本当に気になるのなら、それを優先して、いま取り掛かっている仕事をタスクとして書き出せばいいのです。

(引用元:StudyHacker|仕事の優先順位を「重要度」で決めたがる人が陥るワナ。

やるべき仕事が多いあまりに頭が混乱したまま、どの仕事から手をつければ良いか決めていないと、作業効率が落ちてしまうのは明らかですよね。とはいっても「仕事の優先順位の付け方がわからない」という方には、次に紹介するアイビー・リー・メソッドという方法がオススメです。

これは、1918年にアメリカの経営コンサルタント、アイビー・リー氏が考案したタスクマネジメント術。方法は以下の通り、とてもシンプルです。

【1】1日の仕事終わりか寝る前に、明日やるべきタスクを6つ書き出す。 【2】書き出したタスクに1~6番の優先順位をつける。 【3】翌日に仕事を始めたら優先順位1のタスクからこなしていく。1番が終わってから2、3の順番にタスクをこなしていく。 【4】6番までタスクが終わらなくても気にせずに、また1日の仕事終わりか寝る前に、明日やるべきタスクを6つ書き出す。 【5】【1】から【4】を繰り返す。

アイビー・リー・メソッドを実践することで、常に優先順位の高い作業に集中することができます。「何から手をつけたらよいかわからない」という状態からは確実に脱することができるはずです。

多忙なビジネスパーソンにとって複数の仕事を抱えるのは自然なことでしょう。ですが実は、複数の仕事を同時進行で進める「マルチタスク」で仕事をこなすと、生産性は40%も下がるとの報告があります。マルチタスクよりも、ひとつひとつのタスクを集中してこなした方が生産性がよいのです。

また、「書き出したタスクがすべて終わらなくても気にしない」というのも、この方法のポイント。重要な仕事をリストアップすると、つい残業してまで全部終わらせたくなるものだとは思いますが、アイビー・リー・メソッドでは、終わらなかった仕事は次の日に回します。残業でダラダラと会社で仕事を続ける必要などないのです。本当に大事な仕事なら、次の日に高い優先順位をつければよいのですから。

アイビー・リー・メソッドを取り入れて、ぜひ今晩から仕事のリストアップを始めてみてください。

*** 多くの仕事を効率よく進める方法についてご紹介しました。

業務効率化は、個人単位でのほかにチーム単位で図ることも有効です。内閣府がまとめた仕事の効率化に関する調査報告書によると、キヤノン株式会社ではかつて、社員の日常業務の6~7割が会議時間として消費されていたのだそう。そこで、「会議終了時間を予定の5分前にして、次の予定との間に5分以上の余裕を持たせる」という取り組みを実施したところ、時間内に結論を出すという意識が醸成されたり、前の会議が長引くことによる待ち時間が減ったりする効果があったそうです。「会議の5分前終了」をルール化するというたったこれだけの取り組みが、社員の時間意識を向上させたのです。これが仕事の効率にどれほど良い効果を与えたかは、想像に難くありませんよね。

たとえ仕事の量が多くとも、仕事の効率が上がれば、仕事は早く終わります。その分あなたが自由に使える時間も増えていくでしょう。個人レベル、そして組織レベルでの業務効率化に、ぜひ取り組んでみてください。

(参考) Vorkers|2018年「Vorkers残業時間レポート」 ネットリサーチ ディムスドライブ|「長時間労働」に関するアンケート 一般社団法人日本ビジネスメール協会|「ビジネスメール実態調査2018」発表 StudyHacker|メールひとつでバレる「二流止まりの人」。即レスすらできない人は仕事もデキない必然。 StudyHacker|仕事の優先順位を「重要度」で決めたがる人が陥るワナ。 BUSINESS INSIDER JAPAN|100年の歴史を持つ“生産性向上”メソッド「アイビー・リー・メソッド」とは デボラ・ザック著,栗木さつき訳(2017),『SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる』,ダイヤモンド社. 内閣府「仕事と生活の調和」推進サイト|ワーク・ライフ・バランスのための仕事の進め方の効率化に関する調査 報告書

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