過去の失敗を引きずってしまうことは多いのではないでしょうか? そしてそれが原因で前に進めないということも。
では、どのように失敗をとらえればよいのか……。今回は、工作機械用NC(数値制御装置)の世界シェア約50%、国内シェア70%という、「ファナック」の研究開発の基本姿勢をご紹介します。
***
研究開発の基本姿勢 技術には歴史がある しかし技術者には過去はない ただ創造あるのみ
本社を置くのは、富士山麓にある人口1万にも満たない山梨県南都留郡忍野村。にもかかわらず、工作機械用NC(数値制御装置)や産業用の多関節ロボットなどのシェアでは群を抜く企業です。工作機械用NCの世界シェアは約50%、国内シェアはじつに70%に達します。1982年、「Fuji Automatic NUmerical Control」の頭文字を取って現在の社名に変更しました。「研究開発の基本姿勢」は、創業者・稲葉清右衛門の言葉。ひたむきにものづくりに臨む従業員たちが、小さな村の大企業を支えています。
*** 創業者・稲葉清右衛門は、技術者としての「挑戦」がなによりも大切だと思っていたのではないでしょうか。
過去には失敗もあったかもしれない、それを振り返ることもあるかもしれない、でも、重要なことは、これからの未来に向けた何かを創り出すことなのだ。ということを伝えたかったのかもしれません。
「先月のプレゼンは失敗してしまったけど、今度は別の提案をしてみよう」など、新しいアイデアを出すことが大切なのですね。
※この連載コラムは、2016年に刊行された『今日から実践! できる企業に学ぶ仕事のオキテ』(セブン&アイ出版)を、当サイト向けに加筆修正したものです。
