アイデアを出したいときは、ただ文字を書いているよりも、図を描いてみるほうがいいそうです。思わぬヒントを見つけられるのだとか。そこで今回筆者は、図表が書きやすいと評価されたノートを手に入れ、アイデアノートとして使ってみました。
【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。
東洋経済オンライン|誰でもアイデア名人になれる「図を描く」習慣
mybest|【徹底比較】ノートのおすすめ人気ランキング23選【勉強や仕事に!】
TED Talk|Ralph Ammer: How drawing helps you think
アイデア創出には「図」が効くらしい
なかなかいいアイデアが浮かばない。どんなに考えても、全然浮かんでこない……。
こういった状況は、おそらく多くのビジネスパーソンが経験しているのではないでしょうか。そんなときは、いったん仕事から離れて休憩したり、散歩をしたり、シャワーを浴びたりするといいとよく聞きます。
もしくは、図を書いてみるのもいいかもしれません。筑波大学大学院ビジネスサイエンス系教授の平井孝志氏によれば、“図を描いて考えること” には、こんな利点があるそうです。
- 思考の「見える化」
- 思考の「モレ・矛盾・弱点」の把握
- 思考を「修正・補足・補強」できる
- (上記により)考えが「進化」する
- 思考を「記録」として残せる
そのため平井氏は、こうアドバイスしています。
アイデア創出に行き詰まったら、ぜひ図(マトリックス)で考えてみてください。
(参考および引用元:東洋経済オンライン|誰でもアイデア名人になれる「図を描く」習慣)
それなら、「STUDY HACKER」の記事アイデアを出し続けなければいけない筆者も、図を用いてみることにしましょう。仕事の一部として継続していきたいので、ちょうどいいノートを1冊用意すれば、図を描き続けるのに便利かもしれないと考えました。
図表が書き込みやすいノートの選出
国内最大級のおすすめ情報サービス「mybest」は、NEXT switch株式会社(文具の営業代行・企画・開発)代表取締役の寺西廣記氏という専門家の協力を得て、売れ筋ノートを徹底比較したそうです。比較したのは全部で23商品、検証項目は次の5つです。
- 「書き心地」:6種類のペンを使って検証
- 「めくりやすさ」:“見開きがフラットに開くか” など
- 「裏写りのなさ」:紙の厚さ・色の影響を見ながら裏写りを検証
- 「耐久性」:綴じしろや紙の強度、消しゴムや水分などに対する強度
- 「罫線の工夫」:罫線の色・濃さが適切か、文字だけでなく図表も描きやすいかどうか
結果、日本ノートのアピカ(Premium C.D. NOTEBOOK・ CDS120Y)が総合1位に輝いたとのこと。さまざまなペンと相性がよく、紙に厚みがあって裏写りしにくく、ページ同士の摩擦もなめらかであったそうです。しかし、シンプルな横罫タイプなので、図表の書き込みには長けていないのだとか。
一方で、図表が描きやすく、文字のバランスも整えやすいと評価されたのは、検証項目「罫線の工夫」で満点評価を独占した、ナカバヤシのノートです。
そこで今回筆者は、総合的にも2位と高く評価された、ナカバヤシのスイング・ロジカルノートを使うことにしました。
1行のなかに薄いラインが2本入っているうえ、邪魔にならない濃さのラインが縦にも入っているので、行間がつくりやすく、段落もそろえやすくて、図や表も描きやすそうです(表紙の裏に詳しく説明されています)。さっそく使ってみましょう!
(参考およびカギカッコ内引用元:mybest|【徹底比較】ノートのおすすめ人気ランキング23選【勉強や仕事に!】)
組み合わせで記事のアイデアを出してみた
アイデアの出し方は、前出の平井氏が紹介している、要素と要素(言葉と言葉)の組み合わせによるアイデア創出法を参考にしてみました。まずは、初歩的な言葉で試してみましょう。
ヨコ軸には能力(記憶力・文章力・思考力)、タテ軸には活動(絵を描く・音楽を聴く・人と会う)を入れ、組み合わせてみます。既存の要素を組み合わせて、イノベーションを生み出す発想です。
独自に【仮説】と【本説】のスペースもつくってみました。【仮説】は単にタテとヨコでぶつかる言葉を組み合わせただけなので、まだ根拠がありません。可能性を模索するためのスペースです。それをザッと調べ、証拠を見つけられそうであれば、のちに詳しく調べるためのキーワード(研究機関や専門家の名前など)を【本説】に記入します。
下の実践から例を挙げると、たとえば――
「思考力」と「絵を描く」を組み合わせた場合、「絵を描くと思考力アップ」と仮説を立てたのち、調査をふまえて「ミュンヘン応用科学大学教授のラルフ・アンマー氏※」と本説欄に記入
――といったかたちです(※参考:TED Talk|Ralph Ammer: How drawing helps you think)。
(前出の「東洋経済オンライン」記事内の図を参考に、筆者がアレンジを加えて作成)
こうして実際に使ってみると、さすが専門家のお墨付きが与えられただけあって、やはりナカバヤシのスイング・ロジカルノートは、文字も図表も非常に描きやすい。罫線にぴったりハマらない文字が気にならない(汚く見えない)のも大きな利点です。
すべては絶妙な濃さと、ちょうどいい配置の罫線がなすワザではないでしょうか。書く(描く)ストレスがないので、アイデアを出す作業に専念できそうです。加えて平井氏のアイデア創出法も、淡々と作業しつつアイデアを量産していけるので、これもまた便利です。今後も活用させていただこうと思います。
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今回は、専門家お墨付きの文字も図表も描きやすいノートで、仕事のアイデアを出してみました。よろしければ、みなさまもお試しくださいね。