まじめなのに仕事がデキない「段取り下手」の4つの特徴。あなたは当てはまる?

鈴木真理子さんインタビュー「段取りが悪い人の4つの特徴」01

世界的に見ても「日本の企業は生産性が低い」ということがよく指摘されるなか、大切なのはビジネスパーソンひとりひとりの生産性を上げていくこと。そのためにはどうすればいいのでしょうか?

講師派遣型の社員研修を行なっている鈴木真理子(すずき・まりこ)さんは、「段取りがいい人」になることが大切だと言います。そして、段取りがいい人になるには、「完璧を目指さない」ことこそが重要なのだそう。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹

分かれ道は、目標や目的を考えているかどうか

「段取り八分、仕上げ二分」という言葉もあるように、仕事に限らずさまざまなことにおいては「段取り」が重要だとされます。辞書で段取りの意味を引くと、「物事を行なう順序や手順、またその準備」とありますが、仕事において「段取りがいい人」、あるいは「段取りが悪い人」はどんな人になるでしょうか。

両者を分ける大きな基準のひとつに、目標や目的を考えているかどうかということがあると私は考えています。なぜなら、その違いが仕事に必要となる時間や労力、仕事の出来栄えや成果を大きく左右するからです。

いま取りかかっている仕事をなぜやるのか、という目標や目的をまったく意識していないとしたら、どうでしょう? まるで見当違いのことに全力を尽くして、その結果、すべてを一からやり直さなければならないということにもなりかねません。それまでに注いだ時間や労力はすべて無駄なものとなってしまいます。

一方、取りかかっている仕事の目標や目的がはっきりしている場合には、目指すべきゴールが見えています。はっきりと見えるゴールを最短距離で目指せますから、時間や労力をロスすることなく的確で迅速な仕事ができるというわけです。

鈴木真理子さんインタビュー「段取りが悪い人の4つの特徴」02

段取りが悪い人は「まじめすぎる人」

また、「目標や目的を考えているかどうか」ということ以外にも、段取りが悪い人、段取りがいい人にはそれぞれに特徴があります。まず、段取りが悪い人に見られる特徴について解説しましょう。

鈴木真理子さんインタビュー「段取りが悪い人の4つの特徴」03

一見すると、とてもいいことのように思えるかもしれません。でも、場合によってはこれらの特徴がマイナスに働いてしまうのです。

1. 期待以上に成果を出そうとする
2. 時間をかけて丁寧に仕事に取り組む

これらには似ている面があります。期待以上に成果を出そうとするからこそ、時間をかけて丁寧に仕事に取り組もうとしがちだからです。

こんな話を聞いたことがあります。ある会社の上司が、部下に「明日の商談の待ち合わせはどこだっけ?」と質問しました。すると、なぜか部下はパソコンに向かって黙々と作業を始めた。なんと、その部下は、待ち合わせの時刻や具体的な場所を入力したオリジナルの地図を作成していたというのです。

上司からすればその場で「A社のエントランスです」とでも言ってくれればすむこと。これほど極端な例ではなくとも、上司や取引先が求めていることを事前に把握できていなければ、このような無駄な仕事をしかねません

3. 休憩をとりたがらない

こういうタイプの人は、仕事熱心な姿勢を周囲に見せたいのかもしれません。でも、適度に休憩をとらなければ、もちろん仕事のパフォーマンスは下がっていきます。その結果、ミスが増えてしまっては元も子もありません。

4. プライベートの時間も勉強に精を出す

おそらく、みなさんのなかには勉強熱心な人が多いはずです。もちろん、勉強自体が無駄なわけではありません。でも、仕事や勉強以外のことに視野を広げるのも大切です。

たとえば、打ち合わせや商談の場で仕事の話しかできなかったとしたら? 相手には「なんだか堅苦しい人だな」と感じられて、その後の打ち合わせや商談がスムーズに進まないということにもなりかねません。ちょっとした雑談によって場の空気をなごませてよりよい人間関係を築いていくために、流行を知ったり自分の趣味の世界を広げたりすることも大事です。

これらは総じて、「まじめ」であることのよくない面がその根底にあるように思います。まじめなことはもちろんいいことですが、「まじめすぎる」ことのないようにご注意ください

鈴木真理子さんインタビュー「段取りが悪い人の4つの特徴」04

「いい加減」とは、「よい加減を知っている」こと

一方、段取りがいい人とは段取りが悪い人の対極にあるのですから、その特徴も対照的。つまり、まじめすぎないということになります。言い換えると、「いいかげん」とか「要領がいい」「ちゃっかりしている」といったところでしょうか。

段取りが悪い人の特徴とは逆に、今度はあまりよくないイメージの言葉ばかりに思えるかもしれません。特に「いいかげん」なんて、仕事においては絶対に許されないと思う人もいるでしょう。でも、この場合の「いいかげん」は、よい加減を知っていることだと考えてください。

それこそ、上司や取引先など仕事で関わるまわりの人間が、「この程度の情報を欲しがっている」といったふうに、なにを求めているのかをきちんと把握できているということなのです。そうすれば、先ほどの例にあった、待ち合わせの地図を作成するような無駄な仕事をすることはなくなるでしょう。

そもそも、仕事において「完璧」を求める必要はありません。完璧を目指すと、時間と労力がいくらあっても足りなくなるからです。あなたの時間と労力は有限のもの。その限られた時間と労力をどこに注ぐべきか――。それを把握することこそが、段取りよく要領よく仕事をこなしていくにあたって最も重要なことです。

鈴木真理子さんインタビュー「段取りが悪い人の4つの特徴」05

【鈴木真理子さん ほかのインタビュー記事はこちら】
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段取りがいい人になるための5つの「しないこと」。じつは“あの行動”が生産性を下げていた

「段取りが良い人」と「段取りが悪い人」の習慣 (アスカビジネス)

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  • 作者:鈴木 真理子
  • 発売日: 2019/11/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

【プロフィール】
鈴木真理子(すずき・まりこ)
東京都生まれ。株式会社ヴィタミンM代表取締役。共立女子大学卒業後、三井海上火災保険株式会社(現三井住友海上)に入社し、約10年間の勤務を経て退職。さまざまな職業を経験してから2006年に起業し、講師派遣型の社員研修を行う株式会社ヴィタミンMを設立。これまで企業研修や公開セミナーにおいて3万人以上に生産性の高い仕事術を提唱している。日経ウーマンオンラインの人気コラム「鈴木真理子のミスなし、ムダなし、残業なし 信頼の仕事術」(2017年3月〜2018年12月)では、江戸っ子言葉でギャグ好きの「すずまり姉さん」のキャラクターで登場し、以来、その愛称で親しまれている。『マンガでわかる! 仕事で絶対ミスしない技術』(宝島社)、『ミスが減る! 信頼される! 仕事の準備の本』(大和書房)、『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『もう必要以上に仕事しない! 時短シンプル仕事術』(明日香出版社)、『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)、『絶対に片づく整理術』(PHP研究所)、『やり直し・間違いゼロ 絶対にミスをしない人の仕事のワザ』(明日香出版社)など著書多数。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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