脳と心身をダメにする3つの最悪「夜習慣」。“バタンキュー” は危険な兆候。

脳をダメにする夜習慣01

職場や学校から帰宅して眠りに就くまでの時間は、自由になれる貴重な時間。「夜の過ごし方」は、人によってさまざまなのではないでしょうか。

でも、日中の活動を終えて心身ともに疲れきった「夜時間」にしてしまいがちな “あの習慣” が、脳や心身に大きな悪影響を及ぼしているかもしれないのです

今回は、脳や心身をダメにする最悪な夜習慣を3つ指摘します。当てはまるものがある方は今すぐ改善しましょう。

脳や心身をダメにする夜習慣1「寝る前のスマートフォン」

布団やベッドで横になりながらスマートフォンを操作する人は多いはず。しかし、寝る前にスマートフォンの画面を見ることは人体に悪影響を与えかねません。杏林大学名誉教授で精神科医の古賀良彦氏は次のように解説しています。

「パソコンやスマホなどのモニターが発する光には、ブルーライトが非常に多く含まれています。ブルーライトは、空気中で散乱しやすく、目に映る像をボケさせるという特徴がありますから、モニターを見るときに、まぶしさやボケを感じやすくなるのです。

またボケやすい像を見るときは、目にはピントを合わせるために、大きな負荷がかかります。また、脳も見えている像を補正しようとしてストレスを感じ、疲れやすくなると考えられます」

(引用元:NEWSポストセブン|ブルーライトによる睡眠の質の低下に睡眠障害の研究者が警鐘 ※太字は筆者が施した)

スマートフォンを何気なくいじっているとき、ストレスや疲れをはっきりと感じるわけではありません。でも実は、脳にとって大きな負担になっているのですね。ミシガン州立大学経営学部のラッセル・ジョンソン准教授も、警鐘を鳴らしています。

「スマートフォンは、ほとんど完璧に、睡眠を妨害するように作られている」

(中略)

「スマートフォンは、夜遅くまでわれわれを精神的に支配し続ける。頭から仕事を切り離してリラックスし、眠りにつくことを難しくするのだ」

(引用元:ハフポスト|「寝ながらスマホ」が体に悪い理由

寝る前にスマートフォンをいじるという悪習慣は絶対に断ち切ってください。「スマートフォンの充電器を枕元に置かない」「眠る際はスマートフォンを別の部屋に置く」「スマートフォンをアラーム代わりにせず目覚まし時計を使う」など工夫して、眠る前にスマートフォンを操作できない環境を作るよう心がけましょう。

脳をダメにする夜習慣02

脳や心身をダメにする夜習慣2「熱いお風呂」

リラックスしようと熱いお風呂に入る習慣をお持ちの方も多いはずです。しかし、就寝前に熱いお風呂に入るのは、実はよくない習慣。どうやら、熱いお湯に浸かったあとに「ぐっすり眠れた!」と感じるのは、ただの幻想かもしれないらしいのです。

東京疲労・睡眠クリニック院長で、『なぜあなたの疲れはとれないのか?』などの著書がある梶本修身氏は、夜の入浴について次のように警鐘を鳴らしています。

(お風呂に入ったことで )皆さんが「よく眠れた」とおっしゃったのは、疲れがとれたからではなくて、より疲れて寝込んでしまったから、というのが真相です。

(中略)

私は温泉や入浴自体を否定しているわけではありません。熱い湯に入るのが問題なのです。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|「温泉で全身浴」は絶対にやめたほうがいい理由 ※カッコならびに太字は筆者による)

あまりにも熱いお湯に浸かると、体内のさまざまな機能を調節する自律神経に過大な負担がかかり、体が疲れてしまうそうです。

梶本氏によれば、40度くらいのお湯に半身浴をするくらいがちょうどいいとのこと。低めの温度のお風呂に浸かり、疲れないようにするのが大切なのです。

夜の過ごし方に気を配っている人ほど、ゆっくり入浴して疲れをとるという意識が強いかもしれません。しかし、熱すぎるお風呂によって生じた疲労は、翌日に残ります。「疲れない適温での入浴」を心がけましょう。

脳をダメにする夜習慣03

脳や心身をダメにする夜習慣3「眠りに落ちる寸前まで活動」

皆さんは、布団やベッドに入ってから眠りに就くまで、どのくらい時間がかかるでしょうか。あまりにも疲れて帰宅したり、夜遅くまで何かをしていたりすると、布団やベッドに入った途端に眠りに落ちることがありますよね。

布団・ベッドに入った瞬間に意識を失う “バタンキュー<” が習慣になっている人は、睡眠上の大きな問題を抱えている可能性があります。メディカル&ライフサポートコーチ研究会代表であり精神科医の奥田弘美氏は、次のように指摘しています。

人間は機械ではありませんので、ガンガン仕事をして心身が緊張している状態の直後に、すぐにスイッチを切り替えて眠ることはできません(もしあなたがバタンキュー状態ならば、すでに相当に睡眠負債がたまっている状態と考えてください)。

運動のあとゆっくり筋肉をクールダウンしていくように、仕事後には精神的・肉体的緊張を緩めるためのスローダウンの時間が数時間必要です。

(引用元:NIKKEI STYLE|危険な「睡眠不足」 こんな兆候は要注意! ※太字は筆者が施した)

帰ってきてすぐに寝たり、寝る前まで何かに集中しすぎたりする生活が続くと、「スローダウンの時間」が消失してしまうため、睡眠の質が悪くなり、日中に脳が働かなくなるのです。

奥田氏が推奨するのは、ゆっくりと夕食をとったり、家族と団らんの時間を持ったりすること。どんなに日中が忙しくても、夜ぐらいはのんびりとした時間を過ごしませんか。次の日の脳の働きがよくなり、勉強や仕事の生産性が上がりますよ。

***
ご自身に当てはまる「最悪な夜習慣」はあったでしょうか。お心当たりのある方は、改善に向けて動き出してみましょう。

(参考)
NEWSポストセブン|ブルーライトによる睡眠の質の低下に睡眠障害の研究者が警鐘
ハフポスト|「寝ながらスマホ」が体に悪い理由
ダイヤモンド・オンライン|「温泉で全身浴」は絶対にやめたほうがいい理由
NIKKEI STYLE|危険な「睡眠不足」 こんな兆候は要注意!

【ライタープロフィール】
武山和正
Webライター。大学ではメディアについて幅広く学び、その後フリーのWebライターとして活動を開始。現在は個人でもブログを執筆・運営するなど日々多くの記事を執筆している。BUMP OF CHICKENとすみっコぐらしが大好き。

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