1日4時間「スマホ中毒」だった私が “スマホ断ち” して思った5つのこと。

スマホ依存をやめる方法01

皆さんは、1日にどのくらいスマートフォンを使っていますか? 2018年のMMD研究所の調査によると、1日3時間以上使っている人は実に全体の47.5%だとか。かくいう筆者も、つい最近まで平均4時間ほどをスマートフォンに費やしており、ひどい日には使用時間が8時間を超える日すらありました。

何か特定の目的もないのに、スマートフォンをだらだら使いすぎて時間を無駄にしている現状。これに焦りを感じていながら、その不安をまぎらわすためにスマートフォンをいじり続ける……。こうした悪循環にはまっている方は意外と多いのではないでしょうか。

スマートフォンの1日の使用時間をほんの少し減らすだけでも、それが積み重なれば莫大な時間になります。その時間を他のことに当てられたら、どんなことがしたいですか? 今回は、1日の使用時間を2時間以上減らし、以前の半分以下にすることに成功した筆者が、実際に試したスマートフォン断ちの方法とその効果をレポートしていきます。

人はなぜスマートフォンに依存してしまうのか

そもそも、人はなぜスマートフォンに依存してしまうのでしょうか。それには、「ドーパミン」という脳内物質が関係しています。ドーパミンは「この先に何かありそう」「新しいものを知りたい」と脳が感じたときに分泌され、それらを探求する行動を促すのです。そして探求の先に新しい発見をしたとき、オピオイドという快楽を感じさせる物質が分泌されます。

健康に関するポッドキャストである“The Model Health Show”のクリエイター、Shawn Stevenson氏は、ドーパミンについて以下のように述べています。

脳はドーパミンがじわじわ分泌される状態が大好きだ。そんな脳が、インターネットにハマらないわけがない。
(中略)
何か新しい発見があるたびに、脳内に少量のオピオイドが分泌される。そうすると、また新たな発見がしたくなり、ドーパミンがさらに分泌されるというわけだ。

(引用元:DIAMOND online|スマホはパフォーマンス管理の最大の敵

友達が新しい投稿をしているかも、面白い動画が更新されているかも、友達からメッセージがきているかも……という様々な快楽の予感から生まれる大量のドーパミンが、私たちをスマートフォンに釘付けにするのです。

 

スマホ依存をやめる方法02

利用時間を減らすために心がけたこと

今回筆者は、スマートフォンを触らないようにするために以下の3つのことを試してみました。

スマートフォンを手元に置かない

株式会社ライブクリエイトの代表取締役で、講演会のコンサルタントを務める小山竜央氏は、著書において以下のように述べています。

いくら大量にドーパミンが出る対象が存在しても、アクセスがしにくいのであれば、たいていの人は依存にまでは至りません。依存は、それが簡単にアクセスできる環境があってこそのものなのです。(中略)スマホの一番の利点は、どこにいても指先ひとつで簡単にアクセスができることです。

(引用元:小山竜央(2016),『スマホの5分で人生は変わる』,KADOKAWA.)

つまり、アクセスの良さがあるからこそ人はスマートフォンに依存しやすいということ。逆に考えれば、アクセスの良さを奪ってしまえばスマートフォンの依存性は抑えられるということです。そこで、外出中はスマートフォンをポケットではなくカバンの中に、家ではベッドの近くではなく玄関に置くようにしました。

ドーパミンの発生源を断つ

「ドーパミンの発生がスマートフォン依存を生み出しているのなら、ドーパミンの発生源となるアプリを消せば良い」と思い、最低限の連絡に必要なLINE以外のSNS(筆者の場合、TwitterやInstagram)をアンインストールしました。

また、LINEについてもプッシュ通知やバッジ(アプリアイコンの上の赤い数字)を全てオフにしました。さらにホーム画面から見えにくいところに配置することで、他の用事のためにスマートフォンを開いたとき不意に視界に入るのを防ぎました。

スイッチング

何かをやめる際に有効な方法として、「スイッチング」という技術があります。これは習慣化コンサルタントの古川武士氏が提唱しているもので、「やめたい習慣で得ているメリットを、他のもので得るようにする」というものです。今回は、以下のようなスイッチングを試してみました。

・退屈をしのぐためのスマートフォン → 小説や音楽
・時刻を確認するためのスマートフォン → 腕時計
・カード収納としてのスマートフォン → パスケース
・調べ物をするためのスマートフォン → パソコン

スマホ依存をやめる方法03

スマートフォン断ちの結果

以上のことを試した結果、直近の1週間の使用平均時間は1時間34分以前と比べると半分以下の使用時間にまで抑えることに成功しました。

そんな生活を2週間ほど続けてみて、以下の5つの成果を得ることができました。

【1】集中力が増した

これまでは、本を読んでいても内容がなかなか頭に入らずにすぐに読むのをやめてしまったり、映画を見ているときもSNSが気になってしまったりしていましたが、次第に本を長時間読むのが苦ではなくなってきました。また、以前よりも内容が頭に入りやすくなったように感じます。これは、スマートフォンを触らないことで集中力が増したことの表れだと言っていいと思います。

【2】睡眠の質が上がった

杏林大学医学部教授の古賀良彦氏は、スマートフォンから出るブルーライトを就寝前に浴びると、脳が睡眠を促すメラトニンという物質を抑制して眠れなくなると述べています。

実際に、スマートフォンの使用を控えたことで確実に以前よりも寝つきが良くなり、朝の目覚めも良くなりました。具体的には、朝目を開けた瞬間のどんよりとした瞼の重さが軽減され、「体がダルくて重い」と感じる瞬間がなくなりました。これには、ブルーライトも大いに影響していると思いますが、単純にベッドでスマートフォンをいじらなくなったことによる睡眠時間の増加も関係があると思います。

 

スマホ依存をやめる方法04

【3】これまで無自覚にスマートフォンを手にしていたことに気づいた

スマートフォンを手に取るためにカバンを開ける、玄関に移動するという行為を挟むことで、ふとスマートフォンを触ろうとしたときに「今自分はスマートフォンを触ろうとしている」と自覚できるようになり、それによって思い留まることが多々ありました。同時に、これまでどれだけ無自覚にスマートフォンを触っていたのかということを考え、少しゾッとしました。

【4】スマートフォンを使わなくても用事を済ませられるようになった

例えば、時刻やスケジュールの確認などは、腕時計や手帳を使えばスマートフォンでなくても簡単にできることです。

それらの「本来スマートフォンでなくてもできる機能」をスマートフォン以外のものを使って済ます習慣をつけることで、スマートフォンを使おうとするときに「わざわざスマートフォンを手に取ってやるべきことか?」と一度考える癖がつきました。そして、本当にスマートフォンでなければできないことは案外少ないということにも気がつきました。

【5】自分の考えとじっくり向き合えるようになった

これまでは落ち込んだり腹が立ったりしたときに、とにかくスマートフォンをいじることで気をまぎらわし、それらの気持ちを考えないようにしていました。しかし、スマートフォンを触ることなく自分の気持ちと時間をかけてじっくり向き合ってみると、大した問題ではないように思えたり、冷静に問題を捉えることができたりと、今までは見えなかったことが見えてくるようになりました。

また、他人の考えていることを過度に目にしないことも心を落ち着ける助けになりました 。これは研究でも明らかにされていることで、青少年とインターネットについて考える会の加藤千枝氏が行った調査によると、SNS上の他人の投稿内容を目にすると「この愚痴って自分のこと?」「この人の考え方嫌いだなぁ」などとあれこれ思考を巡らせてしまい、精神的な疲労につながる恐れがあるそうです。

 

スマホ依存をやめる方法05

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スマートフォン依存から抜け出すためには、それを可能にできる環境づくりが大切です。筆者自身、利用時間が減ったとはいえまだまだ無駄な利用が完全に減ったわけではないので、今後も今回試した方法を継続していきたいと考えています。今回の記事がみなさんの助けになれたら幸いです。

(参考)

MMD研究所|2018年版:スマートフォン利用者実態調査 
PHP Online 衆知|「やめられない」悪習慣を断ち切るコツとは? 
小山竜央(2016),『スマホの5分で人生は変わる』,KADOKAWA.
加藤千枝(2013),「『SNS疲れ』に繋がるネガティブ経験の実態 一 高校生15名への面接結果に基づいて」,社会情報学,2013,Vol 2, No1, pp.31-43. 
オムロン|vol.152 体内時計に影響する「ブルーライト」 
ダイヤモンド・オンライン|スマホはパフォーマンス管理の最大の敵

【ライタープロフィール】
梅野凌矢
東京大学工学部所属。鹿児島県立鶴丸高等学校出身。大学では人間の認知システムを中心に勉強中。大学の吹奏楽団体に所属していて、担当はホルン。趣味は音楽ゲーム、読書など。Perfumeがとても好き。

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