キモは “行動の細分化” にあり! 圧倒的に目標達成しやすくなる「逆算思考」が超おすすめ

何かを達成して喜んでいる、逆さまアングルのビジネスパーソン

「物事をやり抜ける人がうらやましい。自分にはとてもムリだ……」

そんなふうに諦めないでください。 目標を細分化することで、「やり抜くチカラ」に重要な脳の領域を鍛えられるかもしれません。 その際には「逆算思考」が役立つはずです。人生で大きな目標を達成した記憶がない筆者も挑戦してみました。

まずは、「やり抜くチカラ」の最新研究から紹介しましょう。

目標が細かくなると脳も変化する!?

科学技術振興機構(JST)さきがけ専任研究員の細田千尋氏は、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の花川隆氏らと共同で、脳の【前頭極】(後述)の構造的な特徴が、「やり抜くチカラ(Grit)」の指標となることを世界で初めて発見したそうです(2020年4月28日共同発表)。その指標を用い、人の「やり抜くチカラ」が高いか低いかを、80%以上の精度で予測する手法も開発したとのこと。

ところが、「やり抜くチカラ」が低いと予測された人であっても、目標を細分化した、“小さな達成感を何度も得やすいプログラム” を用いると、最後まで課題をやり抜くことができたのだとか。また、この細分化プログラムに取り組んだ人は、明らかに【前頭極】の脳構造が変化していたそうです。

【前頭極】は、脳の一番前(前頭葉の先端部)に位置する、目標志向性・メタ認知・ 未来予測などの機能を担う領域です。そして脳構造の変化は、神経系が効率のよい処理システムをつくり上げる【脳の可塑性的変化】を意味します。

つまり、「やり抜くチカラ」が弱い人でも、目標を達成しやすいくらいに細分化すれば、結果として “やり抜く=目標を達成する” ことができるということ。そして、その際の小さな達成感たちが、いつの間にか「やり抜くチカラ脳=前頭極」を最適化しているわけです。

前頭葉のイラスト

脳の前方にある前頭葉(Frontal lobe)は、思考・計画・短期記憶など知的な活動に重要な脳の領域。その一番前に【前頭極】は位置する。

目標の細分化は「逆算思考」で

次は、どのようにして目標を細かくしていけばいいか、についてです。

たとえば、「いま無理にゴール(目標達成の定義)を決めず、とりあえずできることからコツコツやってみよう」といった考え方もあります。それがスタートとなり、少しずつ目標が定まって、ゴールへと近づいていける場合もあるでしょう。

しかし、ゴールがはっきり見えないと、いつまで経っても目標達成できない危険性もあります。極端に言えば、距離も高さもスケールもルートもわからない山を、「1万歩ずつ登っていけば、いつか頂上に着くよね」などと考えて登っているようなもの。

そこで役立つのが、次の「逆算思考」です。

  1. まずは最終ゴール設定
  2. 到達までのプロセスを計画
  3. 計画通りにアクション

2番目の「到達までのプロセス」を細かく具体的に計画していけばいくほど、無理なく小さな達成感を得ながら「やり抜くチカラ脳」も最適化され、最終目標へと進むことができるはずです。

ちなみに、『最速で課題を解決する 逆算思考』(秀和システム)を著した株式会社中尾マネジメント研究所(NMI)代表取締役社長の中尾隆一郎氏は、仕事を効率的に進めるために「逆算思考」を取り入れているとのこと。

最初に「ゴールの明確化」を行ない、ゴールに至るための方法を「因数分解」して、最も重要な「論点」を見つけていくのだそう。そうして “やるべきこと” を明白に絞り込んでいくのだとか。つまり「逆算思考」による目標の細分化は、目標を達成しやすくするだけではなく、効率化の助けにもなるわけです。

では、筆者も挑戦してみましょう!

若いビジネスパーソンが目標について考えながら意欲をわかせている様子

「逆算思考」で目標を立ててみる

今回筆者は、クラウド人材管理システム「カオナビ」が人事用語集のなかで示していた「逆算思考」の図を参考にして、目標を立てることにしました。

やり方は、まず最初にゴールを決めます。

「逆算思考」で目標を立てる:ゴールを決める

次に、ゴールに必要な「要素A」、「要素A」に必要な「要素B」といった具合に、ゴールへと到達するまでに必要な要素を考えていきます。

「逆算思考」で目標を立てる:目標の細分化

これが、逆算思考による目標の細分化です。“やり抜ける” よう、“達成感が得やすくなる” ように目標を細分化するので、1要素がものすごく簡単でも問題ありません。これができたら、あとは小さな要素を下からクリアしていくだけ。

「逆算思考」で目標を立てる:小さな要素を下からクリアしていく

こうして、階段を上るように細分化された目標(要素)を達成していくと、いつの間にか小さな要素が蓄積されて土台となり、ゴールに到達=目標達成できるという考え方です。

いつの間にか小さな要素が蓄積されて土台となり、ゴールに到達=目標達成できる図

(以上、参考:カオナビ人事用語集|目標の逆算とは? 目標達成のために知っておきたい思考術について) 

とても単純ですが、こうしてみると「なんだかできそう」と感じられるのではないでしょうか。最近特に根気がない筆者もそう思えてきました。

「逆算思考」で目標を立ててみた感想

じつは以前、筆者はビジネスに役立つ心の科学「ビジネス心理検定試験」を受けてみようと考えたことがあります。初級~中級なら難易度もあまり高くなさそうだし、資格・勉強コンサルトの鈴木秀明氏も、「40代からでもとっておきたい資格」のひとつとしておすすめしています。

とはいえ、自分の仕事にどうしても必要、というわけでもない資格。「仕事や家のことをしながら、ああしてこうして長い時間と段取りを経るんだよなぁ」と考えると、重い腰をあげられませんでした。

そこで今回、前出の図式を用い、ビジネス心理検定試験合格(まずは初級から)の目標を「逆算思考」で立ててみたところ、客観的に「できる」と予測でき、「やってみよう」と意欲が湧いてきました。まさに、脳の【前頭極】が最適化し、うまく機能(目標志向性・メタ認知・ 未来予測)した、といった印象です。

「逆算思考」で目標を立ててみた図

※実際には「受験対策」後、「受験勉強」前に、「受験申込」入る

目標を立てた直後に変化を感じたのは、最初に取りかかる要素を「資格取得までを理解」と、ものすごく簡単にしたからでしょう。驚くほど些細なことでも「1個達成できた」と思うと【前頭極】が変化し、次に進みたくなるのです。次は、さっそくテキストを購入してみようと思いますよ。これでもう、2個目も達成です!

***
「やり抜くチカラ脳」を鍛えるために逆算思考で目標を立ててみました。「やり抜くチカラがいまひとつ弱いんだよなぁ」と自身に感じるなら、ぜひお試しくださいね。

(参考)
国立研究開発法人 科学技術振興機構|共同発表:脳画像から「やり抜く力」を予測する手法を開発~目標の細分化が脳を変化させ達成を支援~ 
国立研究開発法人 科学技術振興機構|脳画像から「やり抜く力」を予測する手法を開発~目標の細分化が脳を変化させ達成を支援~  
カオナビ人事用語集|目標の逆算とは? 目標達成のために知っておきたい思考術について 
STUDY HACKER|“月に20時間だけ働く” ために私が出した答え。「逆算思考」で生産性は劇的に上がる。
THE21オンライン|40代からでも取っておきたい「資格」

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