科学的根拠あり。朝3分・夜3分で幸せを実感できる「6ミニッツダイアリー」の効果

忘れていた日々の豊かさに気づき幸せを実感できる「6ミニッツダイアリー」01

不幸ではないし不自由もないけれど、なんだか満たされない。仕事は順調だけれど、成功に向かって頑張れば頑張るほど、いつまでも満足できない感じがする。

そんなモヤモヤを抱えているあなたは、「いまある幸せ」を見落としているのかもしれません。

忙しいだけの毎日でポジティブな気持ちをもてない人には、日々に隠れた幸せに気づける6ミニッツダイアリーがおすすめです。その効果を、筆者の実践例とともにお伝えしましょう。

世界中で大ブームの「6ミニッツダイアリー」とは

6ミニッツダイアリーとは、朝3分、夜3分で書く日記のこと。朝に3つ、夜に3つの質問に、各1分で答えるだけなので、計6分間という短時間で書けるのが魅力のひとつです。

この日記の提唱者は、出版社UrBestSelfのCEOドミニク・シュペンスト氏。カンボジア留学中に遭った大事故で脚に重傷を負い、これまで当たり前だったことが当たり前でなくなったことで、「いまあるものへの感謝」に目覚めたそうです。

これがきっかけで、シュペンスト氏は入院中に6ミニッツダイアリーを考案。そのメソッドをまとめた本『6ミニッツダイアリー 人生を変えるノート術』は、50万部を突破する世界的ベストセラーとなっています。

脳科学および心理学に基づいた科学的メソッドであること。気軽に取り組める簡単な日記法なのに、よりよい人生を歩む助けとなってくれること。これらが、世界中で熱狂的に支持される理由のようです。

忘れていた日々の豊かさに気づき幸せを実感できる「6ミニッツダイアリー」02

 

「朝3つ、夜3つの質問」に答えよう

6ミニッツダイアリーでは、ポジティブ心理学の原則に沿った質問に回答することで内省をし、自分の本当の望みや目指すべき目標、人生における優先順位を明らかにしていきます。

その質問というのが、朝3つ、夜3つの質問です。

朝の質問

  1. 「いま感謝していることは?」
    感謝していることを3つ挙げてそれぞれの理由を書くか、感謝していることを1つ挙げてその理由を3つ書きます。一日の初めから、ポジティブな感情に目を向けます。
    (例)
    “感謝していること:信頼できる友に囲まれて過ごせていること”
    “理由:刺激を得られるから・悩みを共有できるから・毎日が有意義だと感じられるから”

  2. 「今日の目標は?」
    今日一日の可能性やチャンスに焦点を当てます。「〜になりたい(感じたい)ので、〜する」という形式で書き、行動の理由を明確にします。
    (例)
    “人とのつながりを感じたいので、友人を食事に誘う”

  3. 「自分がありたい理想の姿は?」
    こうありたいという姿を詳しく書きます。「私はできる、もっとよくなる」と肯定的に宣言し、潜在意識へ刷り込むのです。シュペンスト氏はこれを「肯定的なアファメーション」と呼んでいます。
    (例)
    “友人に信頼してもらえるような、気遣いができる人間になりたい”

 

夜の質問

  1. 「今日誰かにしたよいことは?」
    人を喜ばせられたと思うことを書きます。誰かのためにいいことをしたという認識が、自分の幸福を長続きさせます。
    (例)
    “友人からの相談を受けて、話を聴いた”

  2. 「明日をいい一日にするには?」
    今日の成長、学んだこと、改善できるところを書きます。他人と比べず、過去の自分と比べるのがポイントです。
    (例)
    “一方的にアドバイスせず、聴き手に回ることができた。明日の取引先との打ち合わせでも活かせそうだ”

  3. 「今日の嬉しかった出来事は?」
    その日あったよいことを書きます。些細な幸せを逃さず書き残してから眠りにつくことで、いい記憶を強化します。
    (例)
    “話を聴いたことを友人に喜んでもらえた・レストランでの食事がおいしかった”

このように、「ポジティブなこと、いいこと」にとことん目を向けるのが、6ミニッツダイアリーなのです。

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「6ミニッツダイアリー」が有効である科学的根拠

6ミニッツダイアリーは、単なる日記ではありません。シュペンスト氏は、科学的根拠に基づきこの日記法を提唱しています。

ポイントとなるのが、脳の仕組み。脳は、ポジティブなことよりもネガティブなことを、より記憶に残しやすいのだとか。これは、生物が生き抜くため、リスクを敏感に察知しようと身につけた仕組みなのだそうです。(医師・冨高辰一郎氏の解説を参照)

つまり、私たちは何もしないままでは自然とネガティブなことを考えてしまうということ。そこで6ミニッツダイアリーでは、あえてポジティブなことを何度も考えて、脳にポジティブ思考の癖をつけていくのです。このように「繰り返す」ことを通じて脳のネットワークをつなぎ直すことを「神経可塑性」と呼ぶのだとか。

シュペンスト氏によると、実際に以下のような研究結果があるそうです。ポジティブ心理学の創始者マーティン・セリグマン氏が、600人近い被験者に、幸福度を高める5種類のワークのなかから1種類を選び、1週間実践させたというものです。

すると効果が表れたのは、次の2種類のワークだったとのこと。

  • 感謝の手紙を毎日書く
  • その日あったよい出来事を毎日書く

そして驚くべきことに、1週間後、1か月後、3か月後、半年後と追跡調査を行なったところ、被験者の幸福度は、常に前回を上回っていたそう。

たった1週間の実践で、半年後まで幸福が増し続けたのです。ポジティブな物事に目を向けることは、それほど大きな効果をもつと言えます。

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実際に「6ミニッツダイアリー」を書いてみた

さて、筆者も実際に1週間、6ミニッツダイアリーを書いてみました。以下がその紙面です。

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ある日の日記はこちら。

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  1. 感謝していること:
     夢に出てきた友人 理解者でいてくれる 早く会いたい
     学生という身分 残りわずかな遊び時間が貴重
     春休み 人生最後の自由時間……
  2. 今日の目標:原稿を進めて、達成感を得よう
  3. 理想の姿:気分がいい一日を過ごせること

  1. 今日したよいこと:
    原稿を進めた! 郵便局に行った 友人の声をほめた
  2. 明日をいい一日にするために:
    今日はちゃんと目標を達成できて嬉しい。明日も生活習慣をよくしたい
  3. 今日の嬉しかったこと:
    欲しかったものがたくさん届いた

シュペンスト氏は、内容をより記憶に残しやすくするために、手書きを推奨しています。脳神経内科医の長谷川嘉哉氏も、キーボードで打つよりも手書きのほうが、作業が細かいぶん脳を刺激すると述べていたので、筆者も手書きで日記をつけました。

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「6ミニッツダイアリー」を書いたら、幸せをたしかに実感できた!

実践してみて特に感じた効果や実践のポイントを、3つお伝えします。

先延ばしにしていたことを達成できた!

最も効果を感じたのは、朝の質問の2つめ「今日の目標」を書いたとき。いままでなら「明日でいいや」「やらなくても困らない」と思ってやらなかったことを目標として書いたところ、自然とやる気が出て、ほぼ毎日目標を達成できました

たとえば、初日には、ずっと先延ばしにしていた「部屋の片づけ」を目標に設定。その日も一瞬「明日でいいや」と思いそうになったのですが、「でも今日の目標だから」と思い直し、実行できたのです。

夜にダイアリーを書いた際にも、「目標を達成できた」と自分をほめることで、気分が満たされました

嬉しい気持ちを再確認できて、幸せな気分が倍増した!

夜の質問の3つめで嬉しかったことを振り返る作業にも、効果を感じました。実際にその出来事が起こった瞬間ももちろん嬉しかったけれど、思い返すことで嬉しい気持ちを再確認でき、幸せな気分が倍増するように感じたのです。

たとえば、「ご飯がおいしかった」と書いただけで、その日の食事がいっそう特別に思えました。特別な出来事がない平凡な日でも「いい一日だった」と思えて、いい気分で眠りにつくことができましたよ。

なお、筆者なりのアレンジとして、夜の質問の1つめ「誰かのためにしたよいこと」については、「自分のためにしたよいこと」も含めました。なかなか人に会いづらい状況だったからです。すると「昨日までの自分に感謝したい」と思える日も出てきて、これはこれで幸せの自給自足ができたと思います。

ノートは見える位置に置こう&些細な内容でも大丈夫

実践を通して、「こうするとより書きやすい」と思ったポイントがふたつあります。

ひとつめは、置き場所です。普段日記を書かない人がやろうとすると、きっと習慣化しづらいはず。そこでノートとペンを、ベッドサイドテーブルなど目に入りやすい場所に置くことをおすすめします。

ふたつめは、内容について。実践初日は比較的まじめに書きましたが、2日めは休日だったこともあり、くだけた感じで書いてみたところ、一気にダイアリーが楽しくなりました。「こんなことがあって嬉しかった」「今日はこれをやるぞ」と、SNSに気軽に書き込む程度の些細な内容から始めると書きやすそうです。

***
まあまあ順調だけど、頑張れば頑張るほど満たされない……そんなモヤモヤは、たった6分間の日記習慣で「いまある幸せ」に目を向けることで、解消に向かいます。

シュペンスト氏の著書『6ミニッツダイアリー 人生を変えるノート術』では、さらに長期の実践を想定して、「今週の5つの質問」や「月間チェック表」など、効果を増大させるメソッドも掲載されています。これらも活用しながら、ぜひ6ミニッツダイアリーを試してみてください。

(参考)
ドミニク・シュペンスト (2020), 『6ミニッツダイアリー 人生を変えるノート術』, SBクリエイティブ.
イミダス|ネガティビティバイアス
日本脳科学関連学会連合|第14回目 脳は傷ついても回復する?
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【ライタープロフィール】
梁木 みのり
大学では小説創作を学び、第55回文藝賞で最終候補となった経験もある。創作の分野のみでは学べない「わかりやすい」「読みやすい」文章の書き方を、STUDY HACKERでの執筆を通じて習得。文章術に関する記事を得意とし、多く手がけている。

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