昼休みも仕事優先。食事はデスクで、おにぎりやパンで簡単に。
ランチタイムは一人でのんびりスマホを見ながらボーっと過ごす。

ビジネスパーソンにありがちなお昼の光景ですが、毎日こんな過ごし方ばかりしていたら、一生「二流」のままかもしれませんよ。仕事がデキない人がやりがちな、“最悪な”昼休みの過ごし方を紹介します。

1. いつも「1人で」食べる

昼休みこそ、一人で羽根を伸ばせる貴重な息抜きの時間! そう考えて、毎日お昼ご飯を一人で食べていませんか? はっきり言って、それは二流のお昼の過ごし方ですよ。

一流は、昼休みは誰かと一緒に過ごしています。その理由は、ランチタイムは人脈づくりの絶好の機会だから。人事・戦略コンサルタントで『「ラクして速い」が一番すごい』の著者・松本利明氏や、経営コンサルタントで『世界のトップスクールだけで教えられている最強の人脈術』の著者・平野敦士カール氏など多くの識者が、人脈形成のためにランチタイムの活用を勧めています。こうしたランチのことを「アライアンスランチ」と呼ぶのだそう。

人脈づくりにランチが良い理由の一つ目は、一日のうちで昼休みが一番効率が良いから。朝は早起きが辛いうえ何かと忙しいですし、夜に飲み会を開くと長引きやすいもの。昼ならば参加しやすく、また時間が決まっているので無駄に時間を費やすことがありません。

もう一つの理由は、社内ネットワーク作りに最適だから。同期や一緒に仕事をしたことがある人とランチに行けば、そのつながりから自然に社内の輪が広がっていくもの。平野氏も、ごく身近な同僚、次はその同僚の知り合い、そのまた知り合い……というように芋づる式に人脈を広げていくといいと言います。

また、社内の目上の人とランチをするのもお勧めです。これについて、松本氏が次のように述べています。

狙い目は目上の人。社長、役員、部長など「偉い人」です。偉い人は社員食堂でも1人でランチをしていることが多く、近寄りがたいものです。

「すみません、お隣よろしいでしょうか?」と言えば、ダメと言われることは稀でしょう。これを口火に、ランチしながら無理のない範囲で話せばいいのです。ランチを食べながら一緒にすごす短い時間で、心理的距離が近くなります。

(引用元:DAIMOND online|できる人ほど、「目上の人」をランチに誘う)太字は編集部にて施した

「でもやっぱり、目上の人とのランチはちょっと気が引ける」という方には、ビジネス書作家・コラムニストの後田良輔氏が勧める、以下のような方法はいかがでしょう。

いきなり「ランチでも行きませんか?」と言うのはハードルが高い人もいるかもしれません。そこでおススメなのが、上司とのミーティングを「11時とか11時30分」にセッティングするという方法です。このような時間にミーティングをセッティングすれば、自然な流れで「ちょっと早いですがランチでもどうですか?」と無理なく誘うことができます。

(引用元:リクナビNEXTジャーナル|デキる人はなぜ「社内営業」が上手いのか?)太字は編集部にて施した

偉い人たちと夜お酒を飲みに行くのはハードルが高くても、お昼を食べるだけなら気軽にできそうですよね。ランチをきっかけに、目上の人に自分の顔や仕事内容を知ってもらえたら、新たな仕事のチャンスに恵まれる可能性があります。困ったときにアドバイスをもらえたり、協力してもらえたりする間柄になれる可能性もあるでしょう。

一人で過ごす昼休みも悪くはありません。ですがあなたが一人ランチをしている間、同僚が出世のチャンスをつかんでいるとしたら……一人でいるのはもったいないと思いませんか?

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2. 「手っ取り早いメニュー」でサッと済ます

お昼はいつも、おにぎり&パンや、麺類や丼ものなどの「1皿メニュー」を日替わりで食べている……という人は少なくないはず。短い時間でとりあえずお腹が満たされるので、時間の節約になりますよね。ですが、そんな食事は二流のランチです。

先ほど挙げたランチが良くない理由は、いずれも血糖値が上がりやすいメニューだから。主に糖質から成るごはんや麺類、パン中心の食事は、食後の血糖値を上げやすいもの。これらを食べて血糖値が急に上がると、体内ではその血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されます。すると血糖値は急降下。そのせいで眠気やだるさ、集中力の欠如、といった状態が起きてしまいます。

つまり、ランチを手っ取り早く済ませようとして糖質中心のメニューを選ぶと、午後の仕事中に眠くなったり、集中できなくなったりしてしまうのです。栄養士・食事カウンセラーの笠井奈津子氏によると、特に、

ラーメン+炒飯や、丼+ミニそば、ハンバーガー+ポテトフライ(芋は炭水化物を多く含む食品に分類される)のように、W炭水化物で糖質過多な食べ方をすると、血糖値が急激に上下し、眠気を誘いやすい。

(引用元:DAIMOND online|仕事の効率を下げる「あの人気ランチ」の落とし穴)太字は編集部にて施した

のだそう。眠くなっては仕事がはかどりませんし、集中できなければアイデアなんて浮かびません。仕事の効率が落ちるのは当然の結果。お昼をサッと済ませて時間稼ぎをしたつもりでも、これでは結局仕事に悪影響だと言わざるを得ません。

ですから、午後の仕事のパフォーマンスアップのためには、ランチの中身に気を使うことが大切です。栄養アドバイザーの石坂優子氏、フードプランナー・管理栄養士の岸村康代氏が勧める「デキるビジネスパーソンになるためのランチ法」をまとめると、次のようになります。

糖質だけのメニューを選ばない
副菜やサラダブッフェをつけて、タンパク質や食物繊維も一緒に食べましょう。野菜を先に食べる「ベジタブルファースト」を実践すれば、血糖値の急上昇を抑えられます。

白いものより茶色いものを食べる
白米や小麦粉、じゃがいもなどの白い食べ物は血糖値を急上昇させます。代わりに、玄米や蕎麦などの茶色い食べ物を積極的に選びましょう。

腹八分
胃への負担も眠気の原因。腹八分が肝要です。餃子の皮やカツの衣など、おかずの中に糖質が含まれることも。その場合は野菜・タンパク質を増やし、ご飯の量を減らします。

たかがランチと侮ってはいけません。毎日の積み重ねが、一流と二流を分けるのです。

3. いつも「デスクで」お昼を食べる

コンビニで買ってきたお昼ご飯を、仕事しながらデスクで黙々と食べる。いくら忙しくたってデスクにかじりついていては、良い成果は出ませんよ。

脳科学に詳しい精神科医・作家の樺沢紫苑氏は、効率よく仕事をしたいなら「ランチは外食」にすべきだ、と言っています。その理由のひとつが、ランチのために外出することによる「メリハリ効果」。樺沢氏の解説をまとめると、次のとおりです。

どんなに優秀な人でも、「疲れ」や「飽き」があるので長い時間ずっと集中力を保ち続けることは不可能です。しかし、作業の「開始時」と「終了間際」は、作業効率がグッと上がるのだとか。だからこそ、いったん仕事から離れ、再び仕事を始めるという外食ランチのメリハリ効果が大切です。

(引用元:StudyHacker|「外で」と「デスクで」を使い分けろ! 午後の仕事内容でランチの場所を変えるべき科学的理由)太字は編集部にて施した

ほかにも、初めての店や新たなメニューに挑戦すると、海馬にあって記憶力作業効率のアップに役立つ「場所ニューロン」や、創造性ひらめきをもたらす脳内物質のアセチルコリンが活性化するそう。ランチのために外出することは、仕事のパフォーマンスアップにはいいことづくしなのです。

また、外にランチを食べに行けば当然歩くことになるわけですが、歩くと脳内では、心を安定させる働きを持つ神経伝達物質・セロトニンが分泌されます。樺沢氏によれば、仕事をしているとセロトニンの活性が低下し、心が落ち着かなくなってイライラしたり、集中力が欠けてきたりするそう。午前中の仕事でのイライラや疲れた気分を解消するには、昼休みに歩いてセロトニンの分泌を促すのが効果的なのです。

さらに、デスクでランチを取る場合、パソコンで仕事をしながらお昼を食べるケースも多いでしょう。ですがこれは立派なマルチタスク。University of Londonが調査したところによれば、パソコンなどの電子機器を使ったマルチタスクをすると一時的にIQが下がるとのこと。さらに、緊張が伴う仕事をしながら、リラックスする行為として食事をとるというスタイルでは、脳が緊張と弛緩の間で混乱してしまうのだそう。

お昼時、何となくイライラしながら仕事をしていても、思うような成果はあがりません。忙しいときこそいったん外に出てランチをしたほうが、仕事の効率はアップするのです。

4. 「食べない」「休まない」

タスクが山積みだから休まずに仕事を続けよう。食べると眠くなるから、ダイエットも兼ねてランチは抜こう。そんな風に、昼休みを「休まず」「食べず」に過ごしている人は、この先一流にはなれないかもしれません。

脳の働きを良くするために、お昼ご飯はちゃんと食べましょう。脳のエネルギー源は、血中の糖のひとつであるブドウ糖(グルコース)。ブドウ糖を脳に供給するには、当たり前ですが食事が必要です。

実際、デキる人ほどお昼を欠かさず食べているようです。これまで多くのビジネスパーソンを指導してきた笠井氏によると、忙しさを理由に食事を抜いたり、ランチを適当に済ませたりする経営者はいないのだそう。その理由は「食べないと効率が落ちるから」

実際に、いわゆる“社会的地位”を掴み取った方たちの食事記録をみると、何を食べているかは人それぞれでも、「なにがなんでもランチの時間は確保する」とみなさんが口をそろえておっしゃられるのに驚かされる。デスクで適当に片手で食べられるものを、というケースは皆無なのだ。

(引用元:DAIMOND online|出世する人、できない人のランチ)太字は編集部にて施した

また、食事の他に、昼休みを体の休息にあてることも大切。特に、パソコンを長時間使用するビジネスパーソンは目や耳、脳の疲れといった「神経的な疲れ」に陥りがち。昼休憩を省略して仕事を続けたら、この疲れが解消されるわけはありません。それに、午後は何かと眠くなり仕事に身が入りにくくなるものですが、もっと怖い悪影響を受ける可能性も。睡眠コンサルタントの友野なお氏が、次のように述べています。

実際のところ、眠気が強い状態だと思考回路が停止状態になり、頭も働かなくなりますよね。こういった、集中力や発想力などが落ちることと併せて、なんと自分の成果を過小評価する傾向が強まり、達成感まで減退すると言われているのです。さらに、心理的な負担がどんどん大きくなれば、精神疾患などの深刻な問題につながる危険性も。

(引用元:StudyHacker|午後にチカラを取り戻す! 睡眠負債解消にも効く「パワーナップ」のすごい効能——友野なお『できる大人の「やすみかた」』第9回)太字は編集部にて施した

そこで、昼休みにはぜひ15分ほどの昼寝を実践し、神経も体も休ませましょう。横になれない場合は、座った姿勢のままでも◎。また、医師の裴英洙氏によれば、目を閉じるだけでも目と脳が休まり、神経の疲れがとれるそう。ただし、昼寝は長くても20~30分以内に収めてください。長く眠ると、かえって心身に負担がかかるので、注意しましょう。

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ご自分の昼休みの過ごし方に当てはまるものはありましたか? 理想的なランチはお財布に厳しい……そう感じた方もいるかもしれませんが、無理のない範囲でぜひ改善にチャレンジしてみてください。

一生「二流」の人の危険な夜習慣。やっぱりスマホは最悪だった。』では、仕事がデキない人にありがちな夜の過ごし方を紹介しています。ぜひ合わせてお読みください。

(参考)
DAIMOND online|できる人ほど、「目上の人」をランチに誘う
DAIMOND online|できるビジネスパーソンは何を選ぶ?リーダーになれる人のランチ、なれない人のランチ
DAIMOND online|仕事の効率を下げる「あの人気ランチ」の落とし穴
DAIMOND online|出世する人、できない人のランチ
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