“本当に頭のいい人” かどうかがわかる「7つのチェックリスト」

社会で活躍する “頭のいい人” に憧れる人は多いでしょう。

「どういう言動をとれるようになればいいのかな……」

あなたがそう疑問に思うのも無理はありません。

今回の記事では、有識者の意見をもとに、7つの特徴を調べてみました。このなかに、あなた自身に当てはまるものはありますか?

もしあなたの周囲に、これらの点に当てはまる人がいるなら、その人の振る舞いには学ぶべきところが多くあるはずですよ。

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1. あえて空気を読まない

協調性があることを良しとする職場に勤める人もいるでしょう。しかし、脳科学者の中野信子氏は、「世界で通用する頭のいい人」の特徴のひとつとして「空気を読まない」を挙げています。

中野氏によると、苦手な仕事に直面したとき、「空気を読む人」と「読まない人」とでは以下の違いがあるそう。

  • 空気を読む人
    周囲に迷惑をかけまいと、苦手な仕事にも無理して取り組む。疲弊するうえ、いい成果も出せない。
  • 空気を読まない人
    周囲に迷惑かどうかは考えずに、苦手な仕事は遠慮なく人に頼り、自分は得意な仕事にだけ取り組む。自分の能力を存分に発揮できるので、成果を出せる。

このように、優秀な人は、無理に人に合わせて自分を疲弊させるのではなく、周囲をうまく巻き込みながら働くことで、自他ともに成果を出しているのです。

あえて空気を読まない姿勢は、話し合いにも表れます。マッキンゼー・アンド・カンパニーでの勤務経験をもつ経営コンサルタントの侍留啓介氏によると、周囲から「賢そうだ」と思われる人は、周囲の顔色をうかがうことなく “説得力のある反論” ができるとのこと。

とはいっても単に異を唱えるだけでは、相手の反感を買うもの。議論を丁寧に整理したうえで、反対意見を論理的に述べるのだそうです。安易に周囲に同調しないのですね。

あえて空気を読まない

2. 言い負かすよりも対話で解決する

異を唱えることが得意とはいえ、賢い人は相手を言い負かすことはしません。それよりも、対話で解決しようとします

哲学研究者の山野弘樹氏は、「相手を言い負かす “論破” は、生産的な議論ではない」と述べます。なぜなら、正論で言い負かそうとすると、論点がずれたり、相手の同意を得にくくなったりしかねないからです。

そこで山野氏が強くすすめるのが、議論を建設的なものにする「対話」。対話とは、相手へ「問いかける」ことを通じて、互いの考えの抜け漏れを補い合うことです。

それを実践できている人の好例として、山野氏はジャーナリストの池上彰氏を挙げています。テレビ番組などでよく「〇〇の場合を想定してみるとどうでしょう?」と相手に問いかけながら話を進める、あのスタイルがまさに「対話」なのだそう。

議論の場では、相手を不快にさせずに、自分の意見を述べる――これが、賢いやり方なのですね。

言い負かすよりも対話で解決する

3. すぐに具体例を挙げられる

話の途中で相手に「たとえば?」と聞かれたとき、即座に答えられる人は頭がいい――そう語るのは、明治大学教授の齋藤孝氏。すぐに具体例を挙げられることは、その問題について深く理解している証拠だそうです。

こんな会話を想像してみてください。「日本は海外と比べて、労働時間が長いですよね」とAさんが言い、Bさんが「たとえば?」と質問した。けれど、Aさんの口から具体的な国や地域が出てこなかった――このとき、Aさんは日本と外国の労働時間について理解が浅いまま、単に一般的な印象で語っただけに過ぎないのです。

齋藤氏いわく、「頭がいい人は考えが常に具体的」。それゆえ、会議でも「たとえば、こういう方法はどうでしょうか?」と提案できる力があると言います。

漠然と一般論を述べるのではなく、“たとえば” という具体的なアイデアをもっているのです。「たとえば?」と聞かれるとつい思考停止してしまう……というようでは、考え物ですよ。

すぐに具体例を挙げられる

4. 自分の盲点がわかっている

自分の強みはもちろんのこと、弱みを正しく認識しているのも、優秀な人の特徴です。自分の弱点を認識しているがゆえに、謙虚な姿勢をもっています。

組織心理学者のターシャ・ユーリック氏によれば、自己認識力のある人ほど、創造的で判断力に優れ、仕事のパフォーマンスが高いことが、研究で示されたそうです。そして、有能なリーダーほど、周囲からの厳しいフィードバックを積極的に求めており、それによって自己認識を高め、有能さに磨きをかけているのだとか。

Amazonの共同創設者ジェフ・べゾス氏の著書を訳した関美和氏は、本当に優秀な人であるためには、「自分の盲点の存在を意識できていること」が大事だと述べます。

たとえばべゾス氏は以前から、「対顧客サービス」については高い基準をもっていたものの、「オペレーションプロセス」に関してはそれほどでもなかったのだそう。ベゾス氏自身が高い基準をもつ分野があれば、ベゾス氏以外の人が高い基準をもつ分野もあるということ。ベゾス氏は、互いに教え合う組織を目指しているのだろう――そう関氏は分析しています。

自分の盲点を自覚し、いたらない部分は他人の力を借りて補うのが、賢い人の働き方なのですね。

自分の盲点がわかっている

5. 新しい変化を求める

結果を出している人は、現状に満足せず、常に新しいものを取り入れている。そう語るのは、弁護士の佐藤大和氏です。

佐藤氏いわく、現状維持は安心できるように思えて、じつは恐ろしいこと。新しいことを求めなければ、壁を乗り越えて結果を出すことなどできない、という意味なのでしょう。

そんな佐藤氏の話を受けて、人口の上位2%の知能をもつ人たちの交流グループ「MENSA」の会員で医学博士の青木聡氏は、成功している人のポイントに「柔軟性」を挙げています。柔軟性があるからこそ、変われるし、成功できるというわけです。

脳医学者の瀧靖之氏は、知的好奇心が旺盛であることが、賢さの本質だと述べています。実際、脳科学では、知的好奇心と記憶能力の高さとのあいだには密接な結びつきがあると判明しているそう。

未知の分野の仕事や、新しい勉強に意欲的に取り組めるか否か——これがポイントなのです。

新しい変化を求める

6. いつも冷静でいる

冷静さを保っていられるのも、重要な特徴です。

成功を収めるうえで重要な能力のひとつに、EQ(Emotional Intelligence Quotient:心の知能指数)というものがあります。自分と他人の感情を理解し、自身の感情を適切にコントロールする能力を指し、“感情面の知性” とも言えるものです。

EQを広めた心理学者のダニエル・ゴールマン博士は、EQの能力のひとつとして、プレッシャーや動揺から回復する力を挙げています。また、リーダーシップ研究の専門家 Mark Murphy氏によれば、EQの高い人は、失敗したときや批判されたとき、感情的にならず落ち着いて対処できるとのこと。

先ほど、優秀な人の特徴に「自分の盲点を知っている」ことを挙げました。ゴールマン博士やMurphy氏の説明をふまえると、厳しいフィードバックを受けたときに自分の盲点を謙虚に受け止められる人は、感情コントロールに長けているからこそ、それができるのだと言えるでしょう。

本当に優秀な人は、感情に支配されず、冷静に業務にあたれるのですね。

いつも冷静でいる

7. 説明がわかりやすい

賢い人ほど、説明がわかりやすいもの。それは、“大事なポイントは何か” をとらえる力があるからです。

現役東大医学部生の片山湧斗氏によると、東大生の多くは要約が得意で、「つまりどういうことか」という話の本質を見抜く力に長けているのだとか。片山氏いわく、勉強の本質は、学んだことについて理解を深め、再現できるようになること。それをするうえで、要約は欠かせないのだそうです。

たとえば、読んだ本の重要ポイントをとらえ、人にわかりやすく説明できるように情報を整理する——この力が、頭のよさにつながっていくというわけですね。

要約する力は、社会人にとっても大切なスキルだと片山氏は述べます。上司への報告、部下への指導……これらのシーンで、“大切なポイント” をとらえずにいると、相手に充分に伝わりません。

適切に要約して、簡潔にわかりやすく伝える。そんな説明の仕方を、ぜひ意識してみましょう。

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7つのポイントのなかに、あなたが当てはまるものはありましたか? 一目置かれる存在を目指してくださいね。

「頭のよさ」を高める方法は「【保存版】大人が地頭を鍛える方法10選」でも詳しく解説しているので、続けて読んでみてください。

【ライタープロフィール】
青野透子
大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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