法人向けの英語研修には「英語コーチング型」「講師派遣型」「オンライン英会話型」「AI型」の4つのタイプがあります。短期間で成果を上げたい場合は英語コーチング型、コストを抑えたい場合はAI型、対面での一体感を重視する場合は講師派遣型、リモート勤務社員向けには柔軟なオンライン英会話型がおすすめです。本記事では、各タイプの特徴や代表的なサービスを比較し、企業の目的や課題に応じた最適な英語研修サービスの選び方を詳しく解説します。
この記事で分かること
- 4つの英語研修タイプの特徴と向いている企業
- タイプ別おすすめ英語研修会社15選の詳細比較
- 英語研修の選び方と導入時の注意点
- よくある失敗例と効果的な活用法
- 法人向け英語研修に関するよくある質問への回答
- 自社に合うのはどれ?研修タイプ別おすすめの英語研修会社
- 英語研修におすすめの会社4選【英語コーチング型】
- 英語研修におすすめの会社4選【講師派遣型】
- 英語研修におすすめの会社4選【オンライン英会話型】
- 英語研修おすすめの会社3選【AI型】
- 成果重視の企業向け英語研修サービスなら「ENGLISH COMPANY for biz」がおすすめ
- 企業の英語研修でよくある失敗例と解決策
- 企業が英語研修を実施する目的
- 法人向け英語研修に関するよくある質問
自社に合うのはどれ?研修タイプ別おすすめの英語研修会社
企業の英語研修は、学習方法や提供形態によって大きく4つのタイプに分類されます。それぞれの特徴と向いている企業、代表的なサービスを比較表でご紹介します。
研修タイプ | 向いている企業 | 特徴 | おすすめ企業例 |
---|---|---|---|
英語コーチング型 | 短期間で成果を重視したい企業 | ・専属コンサルによる弱点分析 ・短期集中で成果を出しやすい |
・ENGLISH COMPANY for biz ・TORAIZ |
講師派遣型 | 対面での一体感重視/研修制度を内製化したい企業 | ・会議室等での対面レッスン可 ・オーダーメイド型の設計が可能 |
・AEON Business ・Gabaマンツーマンレッスン |
オンライン英会話型 | リモート勤務社員向けで、コストを抑えて継続学習したい企業 | ・1日短時間で学べる柔軟設計 ・毎日レッスンで習慣化しやすい |
・Bizmates ・Berlitz |
AI型 | 低コストでスキマ学習を推進したい企業 | ・AIで苦手を自動解析 ・学習履歴・進捗のレポート機能あり |
・POLYGLOTS ・cooori |
英語研修におすすめの会社4選【英語コーチング型】
専属の講師が1対1で英語学習をサポートする指導形態が、英語コーチングと呼ばれています。一般的なマンツーマンの英会話教室と異なる点は、パーソナルトレーニングジムのようにレッスン中の指導だけでなく、自宅学習のプランニングやサポートまで実施することです。
仕事や家事などのスキマ時間を使って無理なくつづけられるような学習計画を作成してもらえるので、業務やプライベートへの負担を最小限に抑えながら、高い学習効果を期待できるでしょう。
1. ENGLISH COMPANY for biz(株式会社スタディーハッカー)
ベネッセグループである株式会社スタディーハッカーが提供する、実践的なビジネス英語に特化したパーソナルトレーニングプログラムです。第二言語習得研究の科学的知見を活用し、最短90日間で飛躍的な英語力向上を実現します。
おすすめポイント
ENGLISH COMPANY for bizの最大の特徴は、科学的根拠に基づく効率的な学習メソッドです。一般的な英語コーチングが1日3時間の自習を求めるのに対し、同サービスでは1日1.5時間程度の学習で高い効果を実現。専門家が受講生の課題を科学的に分析し、最適化されたカリキュラムを提供します。
また、ビジネス特化型のカリキュラムにより、会議・商談・プレゼンテーションなど実際のビジネスシーンで即戦力となる英語力を習得できます。日本人トレーナーによるコーチングと外国人講師による実践レッスンの組み合わせで、理論と実践をバランスよく学習できる点も魅力です。
研修コースの種類
- パーソナルトレーニングコース
90日または180日のマンツーマンコース。専属トレーナーによる課題分析と外国人講師との実践レッスンを組み合わせた集中プログラム。全レベル対象。 - コーチングコース
90日のコーチングコース。専属コンサルタントによる課題分析による学習戦略の提示に特化。学習コンサルティングをおこない、外国人講師との実践レッスンを組み合わせることも可能。中・上級者向け。 - セミパーソナルコース
最大4名の少人数制グループレッスン。コストを抑えながらもパーソナライズされた指導を受けられるコース。初級・中級・上級とレベル別にコースを用意。 - エグゼクティブコース
90日または180日のマンツーマンコース。専属の日本人トレーナーとネイティブ講師による英会話レッスンで高度な英語力を身につけることが可能。 - 海外赴任準備コース
海外赴任に必要なマネジメントスキルと英語スキルを一気通貫で習得することが可能なコース。
2. イングリード(株式会社Morrow World)
株式会社Morrow Worldが運営するオンライン完結版の法人向け英語コーチングサービスです。日本人の専属コーチが英語学習方法と学習時間をプランニングし、学習モチベーションを保てるようLINEでのコミュニケーションを通してサポートします。
おすすめポイント
学習期間を柔軟にカスタマイズできることが、イングリードの特長です。必要な時期だけ受講できる1か月更新のサブスク方式プランと、3か月や6か月間の長期割引プランが用意されています。
3. TORAIZ(トライズ株式会社)
英語初心者からTOEIC900点レベルの上級者まで、レベルや目的に適したきめ細やかなコースの英語コーチングを提供するトライズ株式会社です。教室が都内を中心とした全国13か所にあり、コンサルティングやネイティブとのマンツーマン英会話レッスンは対面にもオンラインにも対応しています。
おすすめポイント
トライズでは幅広い英語レベルに対応したさまざまなコースを提供していて、初心者が1年かけて高度な英語力を身につけることも、上級者が3か月の短期集中学習に取り組むことも可能です。
4. PROGRIT(株式会社プログリット)
専任コンサルタントによる課題発見や進捗管理および、1日3時間の自宅学習プログラムにより、英語力向上をサポートする英語コーチングです。インプット中心の学習を大切にしていて、学習内容のバランスは1人ひとりの課題にあわせて調整しています。
おすすめポイント
プログリットの自宅学習プログラムは、1,200点以上の学習教材が収録されている専用アプリのほか、市販の教材やオンライン英会話なども選択肢に入れながら、1人ひとりに最適なメニューを作成します。
英語研修におすすめの会社4選【講師派遣型】
外部講師を招いた社内研修として、オフィスの会議室などを利用してレッスンを定期的に実施するのが講師派遣型の英語研修です。講師派遣型の特長は、丁寧なヒアリングのもと、企業や社員1人ひとりの課題にあわせて研修プログラムの提案を受けられること。法人向けレッスンだけでなく個人向けの英会話教室でノウハウを積み重ねてきた会社が名を連ねているからこそ、予算にあわせて研修費用やレッスン方法なども柔軟に対応できます。
1. AEON Business(株式会社イーオン)
1973年創業のイーオンでは、英会話教室の運営で培ったノウハウを活かした「企業研修プログラム」を実施していて、これまでに4,000社以上での導入実績があります。オフィスへの講師派遣、オンライン、スクール通学などさまざまな手法に対応していて、研修目的にあわせてプログラム内容をカスタマイズ可能です。
研修コースの種類
- 英語コミュニケーション育成プログラム
- ビジネス英語スキルプログラム
- インバウンド対応プログラム
- TOEIC L&R テスト対策プログラム
- 海外赴任前短期集中プログラム
2. Gabaマンツーマン英会話(株式会社GABA)
マンツーマン専門の英会話スクールを運営するGaba(ガバ)では、企業の課題にあわせた研修プランを提案する法人向け英語研修事業も行っています。通学でのマンツーマンレッスン、講師派遣によるグループレッスン、オフィスにスクールを設置してのマンツーマンレッスン3つの受講タイプに対応していて、オンラインでの受講も可能です。
3. NOVAの法人企業向けサービス(NOVAホールディングス株式会社)
「駅前留学」でお馴染みのNOVAでも、法人向けの講師派遣レッスンを提供していて、3,800社以上の法人企業と官公庁での研修実績があります。講師はネイティブで、レッスン内容は業界やポジションにあわせてカスタマイズ可能です。
4. ECC法人向けサービス(株式会社ECC)
子どもから大人まで幅広い英会話レッスンを提供しているECCでも、法人向けサービスを実施しています。講師の品質管理や、英語のアウトプット力を伸ばす独自の教授法「ELICITメソッド」など、レッスンを標準化するためのノウハウが確立されているのが特長です。
英語研修におすすめの会社4選【オンライン英会話型】
オンライン英会話とは、オンラインミーティングツールを利用して講師とのマンツーマン英会話レッスンを提供するサービスです。基本的には業務時間外にレッスンを受けてもらうことになりますが、レッスンの予約は受講生である社員に委ねられるので、1人ひとりのライフスタイルにあったタイミングで英語研修を受けられます。
1. Berlitz(ベルリッツ・ジャパン株式会社)
国内5,500社以上、世界20,000社以上の導入を持つオンライン英会話スクールです。Berlitz(ベルリッツ)では、講師によるレッスンとAIを活用した自己学習型レッスンを提供していて、社員1人ひとりの課題を把握したうえで、英語の基礎力と実践力を伸ばし、目標到達を目指しています。
2. Bizmates(ビズメイツ株式会社)
Bizmates(ビズメイツ)は、ビジネス英語に特化したオンライン英会話サービスです。ビジネスシーンを想定した実践的な英語と、グローバル思考が身につくレッスンを実施していて、研修を語学力はもちろん国際感覚を養えます。
3. レアジョブ英会話(株式会社レアジョブ)
累計会員数100万人以上のオンライン英会話サービスで、個人向けのサービスがメインですが、3,400社の法人にも導入されています。講師は日本人とネイティブのどちらも在籍していて、目的やレベルに適した人が担当します。
4. 産経オンライン英会話Plus(産経ヒューマンラーニング株式会社)
産経グループのオンライン英会話サービスで、毎月付与されるコインを消費する形でレッスンを自分でスケジューリングしていくシステムです。日常会話からビジネスまで幅広く網羅していて、講師も自由に選べるため、1人ひとりの自主性に任せて希望にあったレッスンを受けてもらえます。
英語研修おすすめの会社3選【AI型】
AI型の英語研修とは、AIを活用した英語学習アプリでの自己学習を中心とした形式を指します。アプリではAIを活用して課題を把握して、間違えやすい単語や文法を含んだ問題を重点的に出題してもらえるため、効率よく英語学習を進められます。費用も低価格で、学習状況がリアルタイムでレポーティングされるため、高い費用対効果を期待できるのも魅力です。
1. POLYGLOTS(株式会社ポリグロッツ)
AIアプリ「レシピー」の運営会社による法人向け英語研修サービスで、アプリとオンラインレッスン、コーチングを組み合わせたプログラムです。研修担当者に目的・予算・受講する社員1人ひとりのレベルをヒアリングしたうえで、最適なプランを提案します。
2. cooori(株式会社コーリジャパン)
語学学習用に開発されたオリジナル AI 「3O(スリーオー)」と脳科学を採用した、法人向けのオンライン英語学習サービスです。英語学習は基本的にスマホでもPCでも利用できるアプリで進めます。
3. AI英会話スピークバディ(株式会社スピークバディ)
累計400万ダウンロードのAI英会話アプリで、法人導入実績も100社以上に上ります。AIの技術を採用したキャラクターと実際に会話しながら英語学習を進める仕組みで、実践的な英語力が身につくのが特長です。
成果重視の企業向け英語研修サービスなら「ENGLISH COMPANY for biz」がおすすめ
成果を重視して英語研修を選ぶなら、STUDY HACKERが運営するENGLISH COMPANY for Bizがおすすめです。これまでご紹介してきたチェックポイントを網羅しており、累計265社以上への導入実績もあります。
言語習得の科学的なアプローチに基づく効率的なカリキュラム
ENGLISH COMPANY for Bizでは、第二言語習得研究の知見を活用しています。専門家が受講生の課題を分析することで、英会話スクールにおける1年分のレッスンを最短90日間に凝縮し、独学と比較して最大3.8倍の効率の高さを実現します。
ビジネスシーンを想定したトレーニング
会議や商談、プレゼンやメールのやりとりなど、リアルなビジネスの現場を想定したトレーニングを実施するため、無駄なくスキルアップすることができます。また、外国人講師との英会話レッスンがあるため、実践を想定した会話の練習を積み重ねていけるのも魅力です。
レッスン外での充実したサポート体制
仕事・プライベートと、英語学習の両立をサポートします。1日のどの時間に何をするのかまでプランニングし、学習の進捗は専用アプリを使って講師と共有が可能。チャットでのやりとりも行なえるため、不安な点があってもすぐに解消できます。
3か月で飛躍的に英語力が向上した英語研修事例
グローバル化が加速する昨今、社員の英語力向上に頭を悩ませる企業は少なくありません。そんななか、効果的な英語研修でたった3か月で目覚ましい成果を上げた、工機ホールディングス株式会社さまの取り組みを紹介します。
海外市場が売上の約8割を占め、経営幹部の過半数が外国籍というグローバルな環境下で、より迅速な企業変革に迫られた同社は、2023年から将来のリーダー候補に向けた新たな施策をスタート。ENGLISH COMPANY for BizのSTRAILコースを活用した選抜型英語研修に着手しました。
企業の英語研修でよくある失敗例と解決策
英語研修を成功させるために、よくある失敗例と解決策を確認していきましょう。
英語研修の目的が不明確
「他社も行なっているから」という理由だけで英語研修を実施しても、費用対効果は得られません。
「英語でプレゼンできるようにスピーキングを強化したい」「メールのやりとりが多いのでビジネスの文章を書けるようにしたい」など、向上させたいスキルの明確化が重要です。研修自体を目的とせず、目的を達成するための手段と考えてください。
社員のモチベーションを維持できない
語学学習は継続が大切。社員には自宅学習にも取り組んでもらう必要がありますが、モチベーションが続かないケースは多くあります。ですので、社員が英語学習を習慣化できるように取り組まなければなりません。
研修中だけでなく、継続して英語学習ができるようなツールを提供したり、カウンセリングや学習プランを提案したりすることでモチベーションの維持をサポートしましょう。
社員の英語力にバラツキがある
社員の英語力は個人差が大きいので、画一的なレッスンではレベル差に対応しきれない場合も。まずは社員の英語力の現状を把握してグループ分けし、レベル別のレッスンを展開しましょう。
企業が英語研修を実施する目的
企業が英語研修を実施する目的は以下の4つ。
- 社員の英語力向上のため
- 取引先や顧客と英語でコミュニケーションをとるため
- グローバルリーダーを育成するため
- 海外赴任に備えるため
社員の英語力向上のため
英語研修を実施する大きな目的のひとつは社員の英語力向上です。海外で事業を展開したいと考える企業では、社員の英語力向上が欠かせません。企業研修に英語研修を取り入れれば、社員の英語力を高める基礎をつくることができます。
関連記事:社員の英語力を効果的に向上させるコツは?【英語研修導入ポイント完全解説】
取引先や顧客と英語でコミュニケーションをとるため
海外に取引先がいる企業では、業務で英語を使うことも多いはず。社員の英語力を強化すれば、メールやチャット、プレゼン業務のなかで英語を用いてスムーズにコミュニケーションをとれるようになります。
グローバルリーダーを育成するため
海外事業でリーダー・管理職となる人材を育成するために英語研修を取り入れる企業も多いでしょう。海外法人のスタッフに英語で指示を出したり、海外の顧客と交渉したりする役割を担う人材の育成につながります。
海外赴任に備えるため
海外赴任や出張に備えるために英語研修を実施する企業もあります。一方で、突然海外赴任や出張が決まるケースもあり、短期間で英語力を向上させるために、英語研修を実施する企業も多いようです。
関連記事:海外駐在や海外赴任に必要な英語力はどのくらい? おすすめの勉強法と効率よく短期間で英語力を上げるコツ
法人向け英語研修に関するよくある質問
企業の英語研修は、社員の英語力向上やグローバルリーダーの育成につながります。しかし、社員の英語力や学習目的、学習環境には個人差があるので、個別のフォローを充実させることもポイントです。社内では対応しきれない場合も多い分、英語研修を成功させるには信頼できるパートナーの存在が欠かせません。
今回おすすめした英語研修サービスや選び方を参考に、目的にあった英語研修を実践してみてください。
*1 PR TIMES|【Duolingo JAPAN Report】4月23日は「英語の日」「ビジネスパーソン英語力実態調査」実施
*2 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会|英語活用実態調査 【企業・団体/ビジネスパーソン】2019
*3 STUDY HACKER|グローバル人材育成のプロに聞く! 日本企業が海外進出で必要な視点とは?
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。