悩み続けるのは “言語化できていない” から。「悩みメモ」で解像度を上げれば解決策は浮かんでくる

頭を抱えるビジネスパーソン(女性)

何かの問題にぶつかったとき、まずやるべきは解決策を練ること。とはいえ、悩み込んでしまうことだってありますよね。

しかし、思考を停止させて「悩む」という無駄な時間を浪費したうえに、解決もできず、大きなストレスにまでなってしまったら目も当てられません。そうなる前に「悩みメモ」を書いてみませんか?

さまざまな仕事のプロフェッショナルたちによれば、悩みはメモするだけでも解決しやすくなるそうです。筆者も試してみました。

メモすると「悩み」に囚われない

程度の差はありますが、誰にでも悩みはわいてくるもの。それが途絶えることはありません。

一般財団法人ほめ育財団代表理事の原邦雄氏は、悶々と頭の中だけで悩みについて考えていると、それにとらわれてしまい、ずっとその悩みに付き合う羽目になってしまうと、著書『1日1ほめで幸運を引き寄せる 自分をほめる習慣』(すばる舎)の中で述べています。

しかし、原氏によれば、「悩み」は書き出してしまうことで「悩みではなくなる」のだそう。書き出すことで悩みが「解決すべき課題・課された仕事(タスク)」と化すからです。

原氏の場合はどんどん頭の中をメモ書きしてしまうので、頭の中で悩みが停滞することはないのだとか。 書き出されたものを見れば、「あ、そうだ」と目の前の課題について考えるようになる――つまり思考停止が解除されるわけです。

それで何かしらアイデアが出てきたら、あとは行動するのみ。これだけでもモヤモヤ感がなくなりそうです。

でも、なかには深刻で大きな悩みだってあるはず。メモ書きするだけで解決するのは難しいのではないでしょうか……?

悩んでいる様子のビジネスパーソン(男性)

メモで「悩み」を潜在意識に残す

すると、弁護士・公認会計士・通訳の「資格三冠王」としても知られる、黒川康正国際法律会計事務所代表パートナー・所長の黒川康正氏いわく、「多くの悩みはメモに書き出すだけで解決してしまうレベル」とのこと。著書『クヨクヨするな!どんな悩みも自分で解決できる』(PHP研究所)のなかで説いています。たとえ深刻な悩みだとしても、ひとつひとつ順を追って書き出してみると、何かしらの手がかりをつかめるのだとか。

また、いま解決するのが難しい悩みの場合、メモのかたちで残しておけば「潜在意識」の状態にできると同氏はいいます。取りかかっていたタスクの資料をいったん机の上から片づけて、視界に入る範囲に置いておくイメージでしょうか。そうすれば、あとは普通にいつもの生活を送っているうちに、意外と解決案が生まれてくるものなのだそうです。

たしかに、そこから離れた仕事や、日常生活にもいろんなヒントはあるだろうし、悩むだけの不毛な時間を避けることで、頭も働かせることができます。

でも、なぜメモに書くだけで悩みが解決できるのでしょう?

鉛筆を持ち、悩みメモを書く手

メモは「悩み」の解像度を上げる

メモ書きで悩みが解決する理由のヒントは、『メモの魔力(前田裕二氏著)』ほか多数の書籍を編集している幻冬舎の編集者、箕輪厚介氏の言葉にあるかもしれません。

たぶんほとんどの悩みは単に解像度が低いだけ。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|メモという「強制言語化ツール」で、ほとんどの悩みは解消できる-『メモの魔力』前田裕二×『絶対内定』熊谷智宏×編集者 箕輪厚介 特別鼎談 【後編】 ) 

頭の中の「悩み」は、解像度が低くて何だかよくわからないから、解決しにくいわけです。我究館(日本初の就職・転職スクール)の館長・熊谷智宏氏いわく、「しっかりと言語化されていないことは、誰にも解決できない」とのこと。

つまり、こんなプロセスで “悩み解決” へと近づくのでしょうか。

ぼんやりとした解像度の低い脳内にある悩みを、メモに書き出そうとすれば言語化されて解像度が上がる。解像度が上がると、ハッキリ見えてくる。だから解決しやすくなる。

――ここで、原邦雄氏の言葉を借りると、メモに書き出された解像度の高い悩みは、もはや悩みではなく「解決すべき課題やタスク」になっているはず。それで自動的に思考が動きだすわけですね。

『メモの魔力』を著した前田裕二氏は、メモを「強制言語化ツール」と表現します。

頭の中のモヤモヤをメモすることで強制的に言語化できるなら、上のプロセスを踏んで、うまく解決していけるかもしれません。筆者もやってみましょう!

悩みが解決できそうな予感がある、笑顔で休憩中のビジネスパーソン

パソコンの付箋で「悩みメモ」をやってみる

黒川氏は著書で、「悩みメモ」について「貴重な悩みの克服体験を、あとで参考資料として使えるよう保存しておきたい」と述べています。

そこで今回筆者は、パソコンの付箋機能を使って「悩みメモ」を書いていくことにしました。もちろん手書きでもいいのですが、「検索しやすい」という点ではパソコンのほうが使い勝手がいいからです。

筆者の場合は、Windows 10に標準装備されている付箋機能を使います(MacOSの場合はスティッキーズ)。

Windows 10に標準装備されている「付箋」機能

7色の中から色を選べるので、悩みを書くのになぜか気分が上がります……!

先述のとおりキーワード検索できるため、同様の悩みが生じた際には「どう解決したか」すぐ確認できて便利なはず。

なお、習慣にする気持ちが削がれないよう、書き方はものすごく簡単に、たったこれだけにします。

  1. 悩みが生じたら付箋にメモ
  2. 解決策があれば箇条書きする

たとえば、こんな感じです。

パソコンの付箋機能を使い、ちょっと「悩みメモ」を書いてみた

  1. 悩みが生じたら付箋にメモ:「記事のネタがなくなってきた」
  2. 解決策があれば箇条書きする:
  • 「本屋めぐり」
  • 「セミナー検索してみる」

付箋を開いて更新すると、更新時間とともに一番上に配置されるので、「ここ最近で生じた悩み」「解決策を書き込んだ悩み」が上部に並びます

もちろん“通常のメモ書き”でもパソコンの付箋機能を使っている場合は、悩みメモの間に“通常のメモ書き”が入り込んでしまいますが、立体駐車場で車を出してもらうかのごとく、キーワードで悩みをピンポイント検索できるので、一緒くたに積み重なっていても大丈夫。

このようなかたちで、数日間続けてみました。

パソコンの付箋で「悩みメモ」をやってみた感想

頭の中にあったモヤモヤをただデジタル付箋に書いてみただけですが、付箋の色をとっかえひっかえ選んで書いていたら、なんだか書くことが楽しくなってきました。

パソコンの付箋機能を使って「悩みメモ」を数日間やってみた画像

 一例を挙げてみましょう。

「集中しすぎると掘り下げなくていいような部分まで掘り下げてしまい、結果として執筆に時間がかかる」
  • 「1項目にかける時間を設定する」
  • 「休息すると客観的になれる」

この一例に限らず、いずれも上の「悩み」を書いたあと、すぐ下の箇条書きにした「解決策」を書いたわけではなく、思いついた時点で書くようにしました。

カラフルで、このうえなくシンプルな機能のデジタル付箋に書き込む妙な楽しさにつられ、「えっと、これはこうだな」と思いつき次第、適当に解決策を書き込んでみたところ――「あぁ、たしかにそうだよね」と、思わず納得しました。

どうやら、悩んでいるときすでに自分は、「いまやるべきこと」や「いまできること」がわかっていたようです。悩みと同じように、すでにわかっていた答えも解像度が低かったのですね。

もちろん、今回筆者が書いたものは深刻な悩みとはいえません。実際には、これほど簡単に解決策を書けないものもたくさんあるでしょう。

しかし、強制的にメモで言語化することにより、「最低限いまできること」は何かしら出てくるはずです。黒川氏が述べたように、そこからひとつひとつ順を追って書き出していけば、深い悩みに対しても手がかりをつかんでいけるのではないでしょうか。

よろしければ、お試しくださいね。

***
パソコンの付箋機能を使い「悩みメモ」を書いてみたら、悩みと一緒に解像度が低くなっていた、

  • いまやるべきこと
  • いまできること

もハッキリ見えてきました。また、カラフルなデジタル付箋に書いていたら楽しくなって、ちょっぴりストレスが和らいだ気がしたことも、お伝えしておきます。

(参考)
原邦雄著(2017),『1日1ほめで幸運を引き寄せる 自分をほめる習慣]』,すばる舎.
黒川康正著(2004),『クヨクヨするな!どんな悩みも自分で解決できる』,PHP研究所.
ダイヤモンド・オンライン|メモという「強制言語化ツール」で、ほとんどの悩みは解消できる-『メモの魔力』前田裕二×『絶対内定』熊谷智宏×編集者 箕輪厚介 特別鼎談 【後編】 

【ライタープロフィール】
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