時間に追われる毎日、もっと効率的に働きたいと思っていませんか?スキルアップの時間も作れず、山積みの仕事にため息をつく日々。でも、そんなあなたにチャンスがあります。
本記事では、忙しくても実践できる生産性アップの秘訣を3つご紹介します。AIの活用から会議の改革まで、明日からすぐに使える具体的なテクニックをお届けします。あなたの働き方を変える鍵が、ここにあります。
さあ、一緒により効率的で充実した毎日へと踏み出しましょう。生産性向上への扉を開く、3つの秘訣とは...?
秘訣1:AIツールを活用して作業時間を大幅削減
仕事のなかで、意外と時間を要するのがメール作成。事務的な日報や報告だけでなく、催促や謝罪、断りなど言いにくいことを伝えることもありますよね。筆者も、毎日数十通のメールでやりとりをしているため、メール作成の時間を積み上げると2〜3時間ほど割いていることになります。
そんなメール作成ですが、じつは生成AIの力を借りて文面作成ができることをご存じでしょうか。文章の校正だけでなく、ゼロから文章を考えてくれるのです。
では、実際にここからは生成AIを使ったメール作成をしてみましょう。今回は、ふたつのケースを例にChatGPTを使用してみます。
1.アポイントの日程調整
ChatGPTのチャット画面に、「仕事の取引先に、アポイントの日程調整メール文を作ってください」と入力しました。瞬時に以下の回答が出力されました。
件名: 【アポイント調整のお願い】
○○株式会社
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○でございます。
早速ではございますが、先日ご相談いたしました○○の件につきまして、改めてお打ち合わせのお時間を頂戴したく存じます。ご都合の良いお日にちがございましたら、ご教示いただければ幸いです。
なお、私の方では以下の日時が候補として挙げられますので、ご確認いただけますと幸いです。
○月○日(○)○時~○時
○月○日(○)○時~○時
○月○日(○)○時~○時
ご多用のところ恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
もし他の日時の方がご都合よろしければ、ご遠慮なくお知らせください。
どうぞよろしくお願い致します。
敬具
あとは、社名や相手と自分の名前、日程を入れるだけで完成です。場所などを調整する必要があれば必要項目として入力すればより詳細なメール文を作ってくれるでしょう。
2.謝罪
次に、謝罪などメール作成の表現に気を遣わなければならないシーンでも試してみましょう。ビジネスシーンでは、今後の得意先との関係性にも影響するためかなりの注意が必要です。
チャット画面に「取引先に、謝罪するメールの文章を考えてください」と入力したところ、以下の文章が出力されました。
件名: 【お詫び】○○の件について
○○株式会社
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○でございます。
この度は、○○に関しましてご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
(具体的な問題の説明を簡潔に記載)
例:先日ご依頼いただいた納期に遅延が生じ、ご不便をおかけしましたこと、大変申し訳ございませんでした。
本件に関しましては、社内での確認体制を見直し、再発防止に努める所存です。今後このようなことがないよう、徹底してまいります。
何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げますとともに、引き続きご指導賜りますようお願い申し上げます。
この度の件につきまして、改めてお詫び申し上げます。
敬具
筆者が想定していたよりも丁寧な文章が出力されました。このままメール文として使えそうです。謝罪などのデリケートなケースの場合は、指示の際に関係性や背景なども入力すると、事情を理解した詳細なメール文になりそうです。
社内に謝罪文を送りたいとき、メールではなくチャットを使うシーンもあるかと思います。同様に指示してみます。
○○さん
お忙しいところ失礼します。
先日の件について、私の不手際でご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。今後同じことがないように注意いたします。
もし何か追加で対応が必要でしたら、遠慮なくお知らせください。
よろしくお願いします。
この文章を手で入力すると案外時間がかかってしまうもの。生成AIであればコピー&ペーストで完了できます。
筆者も本記事で初めて生成AIにメール作成を依頼しましたが、数秒で出力されとても便利だと感じました。みなさんも明日から取り入れてみるのはいかがでしょうか。
秘訣2:会議は「15分×2 = 30分」で生産性アップ
仕事のなかで、毎日入るのが会議。どんな内容であっても、無意識のうちに1時間に設定していませんか? 今回は、この常識を疑ってみましょう。
「なぜ1時間に設定しているのか」に目を向けると、特に理由はなく、何となくで設定してしまってはいないでしょうか。これは効率的ではありません。
公立諏訪東京理科大学教授で脳科学を専門とする篠原菊紀氏によると、「対象や状況によって集中できる時間は大きく異なりますが、机に座って勉強をする場合はおおよそ15分以内といえる」とのこと。(*1)
ソフトバンクでのマネジャー経験があり、プレゼンテーションクリエイターの前田鎌利氏によると、私たち人間の集中力は15分を一区切りとしているのです。小学校の授業が45分、大学の授業が90分なのも同様の理由だそう。
そこで、この「15分を集中の1ブロックとして考える」ことを仕事にも応用してみましょう。1時間の会議は本当に必要なのでしょうか。
前田氏は、ソフトバンクでマネージャーをしていた際に、定例会議は基本30分と決めたそうです。(*2)
「インプット+アウトプット」の2部構成にしました。それぞれ、「基本的に15分以内」という制約を設けて、「15分×2=30分会議」になるようにしたわけです
定例会議でのインプットが15分と聞くと短いと感じるかもしれませんが、時間の制約を設けることで、不要な報告や共有を省く努力につながり、より効率的に仕事を進めることができるのかもしれません。
秘訣3:「マイクロラーニング」で隙間時間を最大活用
AIによるメール作成の時間短縮、会議時間を見直すことによって生まれた時間、みなさんはどのように使いますか? 休息に当てるのもいいですが、せっかくできた時間でこれまでなかなか手が出なかった勉強をするのはいかがでしょうか。
とはいえ、長い時間が確保できるとは限らないもの。そんなときは、マイクロラーニングがおすすめです。
マイクロラーニングとは、「eラーニングにおける学習形態の一種であり1~5分程度の短時間で学習を行うスタイルを指します」。(*3)
eラーニングが30分〜1時間ほどのコンテンツなのに対し、マイクロラーニングは短いことが特徴。これなら、スマートフォンやタブレットを利用して電車の待ち時間や寝る前などのスキマ時間にも勉強ができそうです。
動画形式のものもありますが、クイズが組み込まれていてインプットと復習のリズムをつかみやすいものもあります。1回あたりの時間は短くとも、継続することで参考書1冊分などまとまった知識の習得を目指すことができますよ。
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仕事に追われていると、日々の細かな時間の過ごし方に目を向けることは難しいですよね。
毎日忙しく過ごしているあなたも、ご紹介した方法で生産性をあげることができれば嬉しく思います。
*1 朝日新聞デジタル|勉強の集中力は“15分”が限界? 脳科学の専門家に聞く「集中」のコツ
*2 ダイヤモンド・オンライン|「会議は1時間」という常識が生産性を下げる。会議は「15分×2=30分」が原則である。
*3 ITトレンド|マイクロラーニングとは?メリット・デメリット、活用例を解説
藤原瑶
大学では経営学を専攻。思考法に興味があり、ロジカルシンキング・クリティカルシンキングを勉強中。仕事力向上のためビジネス書を読む習慣をもち、書籍で学んだことをタスク・スケジュール管理などに活かしている。