勉強で最重要とされるのが「復習」です。

人間の記憶は曖昧なもので、全く復習をしない場合、一日でその記憶のほとんどが失われてしまうといいます(参考:Wikipedia|忘却曲線)。しかしいくら復習すると言っても、闇雲なやり方では、成果につながりません。いかに自分の学んだことを効率的に復習し、自分のものにするか、が重要になってくるわけですが、効率的な復習方法とはどのようなものか、ちゃんと理解できている人はそう多くないのではないでしょうか。

今回は、ビジネスの世界で活躍する方々の「振り返り・フィードバックの技術」に注目。効率的、かつ効果的な振り返りの方法を学びましょう。

1, まずは率直に自分のミスを認めよう

資格試験などの復習していて、ミスを発見した時。
それを「ケアレスミスだから……」「たまたま難問が出ただけだから……」と言い訳していませんか?

自分のミスを認めるのは辛いことですが、それが自身の成長に直結します。そう語るのは、サイバーエージェントにて人事総括本部長を務める曽山哲人氏。彼が部下のミスに気づいた時に行うのは、まずは率直にミスを伝えることだといいます。

「これを言うと嫌われるだろうな」「言ったらきっと傷つくだろうな」というようなことでも言わなければ、部下自身が自分の課題に気づけないんです。上司としても、組織成果が出せず、部下が育たないという二重苦に陥る。だから率直に言うことが重要なんです。

(引用元:”未来を変える”プロジェクト by DODA |サイバーエージェント流 部下のポテンシャルを引き出すフィードバックの技術

これは勉強にも同じことが言えるはず。

自分に甘い振り返りをしていては、成長は望めません。ミスしたことは素直に認めましょう。ミスばかり見つかると落ち込みたくなるかもしれませんが、課題を発見できた、とポジティブに捉えるべきなのです。

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2, 良い点と悪い点を3つずつあげてみよう

次に、自分の解き終えた問題演習に対して、良いところと悪いところを3つずつあげてみてください。プラス・マイナス両面から振り返ることで、偏った復習を防ぐことができます。

例えば、資格試験の論述問題の復習を考えてみましょう。

一見、間違いだらけに見える自分の論述にも、きちんと字数制限を守れている、指定された語句は忘れずに使い切った、などなど、褒められる部分が3つは必ずあるはずです。自分のパフォーマンスを褒めることで、やる気が生まれると言われています。

しかし、褒めてばかりでもいけません。間違えたところは必ず3つ以上指摘し、自分を戒めましょう。この時、欠点の指摘だけではなく、次回以降の具体的な行動に落とし込むことを意識してください。振り返りがただの「意思表明」になっている人が多くいますが、それでは次回以降に繋がらず、意味がありません。具体例を挙げてみます。

×良くない振り返りの例:
「読み飛ばしが多かったから、ケアレスミスに気をつけよう」
「ミスが多かったから、次は意識して取り組もう」

◎良い振り返りの例:
「次回以降は計算は2回解き直して答えをチェックしよう」
「解答の見直しを最低3回することを徹底しよう」

具体的にどのような行動を次回以降とるのか、それを明示した振り返りを心がけましょう。

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3, 自分の目標を「プレゼン」しよう

最後に、振り返りからわかった自分の目標をプレゼン資料にまとめましょう。

アメリカの著名な政治家であるベンジャミン・フランクリンは、自分の貫くべき信念を13の項目(節制や規律、決断など)にまとめ、人生の指針にしたと知られています。そして、その13項目について、「自身の目標を定量化し、チェックすること」を重要視したのだといいます。次のポイントにあるように、目標を立てるだけではなく、達成度合いを常に確認していたのです。

・各項目を守ったか破ったかの基準を明確で判別可能なものにする
・13項目を日時の確認表にまとめ、順守できなかった日を記録する
・毎週13の項目のうち1つを重点項目と定め、日々その遵守を意識する

(引用元:”未来を変える”プロジェクト by DODA|ベンジャミン・フランクリンに学ぶ〜目標を行動に定着させる方法

確かに、大事そうですが、ちょっと大変ですよね。ベンジャミン・フランクリンのようにストイックに継続できればいいですが、なかなかそうも行かないでしょう。そこで今回は、上記のポイントのうち「各項目を守ったか破ったかの基準を明確で判別可能なものにする」に注目してみることにします。

ここで言っているのは「自分で立てた目標を達成できたか、視覚化し明確にしましょう」ということ。今回は簡略化して「自分の立てた目標をプレゼン資料にまとめること」をおすすめします。

プレゼンするためは、他人にも明確で伝わりやすい目標を立てる必要があります。さらに、他人に評価してもらうため、目標の達成基準も客観的なものにする必要があるでしょう。

例えば、「次回のTOEICに向けて、英語の勉強に力を入れたい」と思っている時。この言葉のまま目標にしたのでは、あまりにも漠然としています。そこで、プレゼン資料にまとめるつもりで「○月のTOEICでは700点だった。次の×月に行われるTOEICで800点を取るために、前回点数が不足していたリスニングの力を伸ばす。そのために、毎日30分、英語のニュースを聞くことを日課にする」といったように具体的でわかりやすい目標にしてみましょう。これなら、自分にとっても他人にも、目標の達成度合いが明確になりますよね。そのような目標を立てたら友人や同僚に公言したり、SNSで宣言したりしてみてください。

このように、プレゼンによって人の目を通し、その人に理解してもらうというプロセスを経ることで、目標をブラッシュアップし、復習を確実に次につなげていきましょう。

(参考)
Wikipedia|忘却曲線
“未来を変える”プロジェクト by DODA |サイバーエージェント流 部下のポテンシャルを引き出すフィードバックの技術
“未来を変える”プロジェクト by DODA|ベンジャミン・フランクリンに学ぶ〜目標を行動に定着させる方法