現代のビジネスパーソンにとって、副業は収入アップの強力な手段です。
しかし、本業をもちながら副業で効率よく稼ぐのは、なかなか難しそうだと考える人もいるでしょう。収入は増やしたいけれど、仕事とプライベートの調和も崩したくない人もいるはずです。
そうした方々のために、本記事ではワークライフバランスを保ちながら、副業でも成果を上げる秘訣を紹介します。
成功者が実践している3つのこと
副業で成功している人たちには、共通して実践している3つのことがあります。それは、「明確な目的と目標の設定」「時間管理」「的確な副業選び」です。
- まず成功者は、目的と目標を明確にすることから始めます。ただ収入を増やそうとするのではなく、具体的な目的と目標を設定することで、やるべきことがわかり、活動を維持しやすくなります。
- また、成功者は時間管理に優れています。本業の合間や通勤時間など、限られた時間を最大限に活用し、効率よく副業に取り組んでいます。この時間の使い方の工夫が、本業とのバランスを保つ秘訣です。
- そして、成功者は自分に合った副業を選ぶことの重要性を理解しています。自分のスキルや興味にマッチした副業を選ぶことで、より続けやすく、より高い成果を生み出すことができるからです。
どんな副業を選ぶにしても、これらのポイントが成功への確かなステップとなります。 次の項で、それら3つの行動を詳しく説明します。
1. 明確な目的と目標の設定
副業で成功するには、まず目的と目標の明確化が必要です。何のために副業をするのか、その理由をハッキリさせることで、自分の行動に一貫性が生まれ、成果に直結しやすくなります。
それは、「お金をもっと稼ぎたい」というような漠然とした目的ではありません。たとえば、こういった内容です。
- 毎年、海外旅行に出かけられるくらいの収入になりたい
- 本業をもちながらクラフトビール醸造所を開きたい
- 有名なチェリストにチェロの演奏を習うために稼ぎたい
- スマートホームサービスを導入した最新のタワーマンションに住みたい
これらは、具体的であればあるほど、いつまでにどれだけの金額を、どんなかたちで稼げばいいのか決めやすくなるのではないでしょうか。
グロービス経営大学院 副学長の田久保善彦氏も、目標設定の重要性やメリットを、こう伝えています。*1
- やるべき行動が具体的になる
- 時間を有効に使って成果を出せる
- 進捗状況を把握しつつ、遅れたらプランを立て直せる
- 前進していると感じながら、モチベーションを保てる
ちなみに筆者の場合は、来年、年の初めに海外旅行を計画しています。ただし、毎年ではなく単発の計画なので、現時点では中期的な目標を立てているわけではありません。
しかし、目的も、目標の金額も、いつまでに貯めるかもハッキリしています。こうした状況が、現在の副業選びに大きく影響しているのは確かです。これをケーススタディにして、より確実な年収アップにつなげていけたらと考えています。
副業初心者の方であれば、まずは筆者のように、単発の目的に向かって副業を始めてみてはいかがでしょう。
2. 時間管理
副業で成功するためには、本業とのバランスを保ちながら効率的に時間を使うことが不可欠です。それだけでなく、仕事と生活のバランスがとれた状態を維持することも大切です。そうしなければ、長続きはしないはず。だからこそ、時間管理が必要です。
株式会社ジェイック シニアマネージャー・講師の宮本靖之氏は、時間管理が効率アップや生産性向上に役立つだけでなく、ワークライフバランスにも好循環をもたらすとしています。また、時間管理で効率化を図ると、精神的な余裕も生まれると言います。*2
たしかに時間がしっかりと管理されていれば、それがない状態よりも、ずっと安心感が生まれます。
その場合、ひとつのやり方として、決まった時間の副業ルーティンが有効かもしれません。 たとえば、出勤前の毎朝6時から7時まで、退勤後の19時～20時まで副業に取り組むといった具合に、副業の時間を固定化してしまうのです。
歯磨きをするように、まるで日常の一部と感じられるようになれば、副業に取り組む負荷も軽くなるでしょう。
また、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を有効に活用することも、忙しいビジネスパーソンには最適な手段です。「通勤中はリサーチやアイデア出しをしよう」などと、スキマ時間にできる作業をリストアップしておくと、短い時間を生産的に使えます。
ただし、自分の生活リズムや、エネルギーのピークに合っていなければ長続きしません。たとえば朝が得意な人は朝の時間を、夜型の人は夜の時間をうまく活用することをお薦めします。
3. 的確な副業選び
副業で成功するためには、自分に合った副業を選ぶことも大切です。自分の能力に合っていれば成果が出やすく、好みに合っていれば長続きしやすいからです。
また、本業として働く会社の規定に反していないことが大前提ですが、本業で得たスキルを横展開できる副業を選べば、時間や労力を効率的に活用できます。
たとえば、マーケティングやライティングのスキルをもつ人は、本業とは競合しない会社の外部スタッフとして、SNS運用代行やライター業にチャレンジしてもいいかもしれません。
あるいは、自分の興味に基づき、ネット系、スキル系、サービス系など、さまざまなジャンルを選択することも可能です。
- ネット系：ブログ運営、YouTubeチャンネルの運営、アフィリエイトなど
- スキル系：プログラミング、デザイン、翻訳といった専門技術を生かした仕事
- サービス系：家庭教師、コンサルティング、ハンドメイド作品の販売など、直接人と関わる副業
自分の興味に合ったものを選ぶことができれば、本業とはまったく別のかたちで、楽しみながら収入を得られることでしょう。
ちなみに、アイオワ大学ティッピー・カレッジ・オブ・ビジネス教授の Jennifer D. Nahrgang 氏らが寄稿した、Harvard Business Review の記事によると、副業が充実感を高める5つの重要なポイントがあります。内容は以下のとおり。*3
- autonomy（自主性を与えられる）
- seeing tasks through from beginning to end（最初から最後までやり遂げられる）
- feedback（フィードバックが得られる）
- significance（仕事に意義がある）
- skill variety（多様なスキルが身につく）
副業選びの際には、これらを意識しておくといいかもしれません。
選び方ひとつで、副業を成功する確率と充実度は大きく変わるはず。慎重に、しかし前向きに挑戦したいものですね。
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副業で成功するために大切な3つのことをお伝えしました。まずは手始めに、興味のある分野でクラウドソーシングに登録するなど、小さな行動からスタートしてみてはいかがでしょう。
*1: グロービスキャリアノート｜目標設定の3つのポイント。成果を出すリーダーが実践する目標の立て方とは
*2: HRドクター｜タイムマネジメントとは？重要性と効果・生産性を高める方法とコツを解説！
*3: Harvard Business Review｜Make Your Side Hustle Work
Shinya
大学では経済学を専攻。集中力があり、長時間、長期間にわたって勉強し続けることが得意。現在は、資格試験に向けて効率的な勉強法の情報を収集中。心理学にも関心があり、コミュニケーション力の向上を目指してさまざまなメソッドを学び、実践している。
