職場の人間関係に疲れた人必見! 苦手な同僚とも上手く付き合える3つのコツ

上司が怒っている

「同じチームの苦手な人との接し方がわからない……」
「職場のまわりの人からの評価が気になる……」
そんな悩みを抱えていませんか?

同じ目的のために仕事をしていても、性格や価値観が異なる人々とうまくやっていくのは難しいものです。しかし、職場の人間関係に疲れている状態を放置すれば、生産性の低下やキャリアの停滞を招きかねません。

そこで今回は、人間関係で消耗しないためのコツを具体例とともにご紹介します。本来のパフォーマンスを発揮できるよう、職場の人間関係の悩みを解消していきましょう。

【ライタープロフィール】
上川万葉
法学部を卒業後、大学院でヨーロッパ近現代史を研究。ドイツ語・チェコ語の学習経験がある。司書と学芸員の資格をもち、大学図書館で10年以上勤務した。特にリサーチや書籍紹介を得意としており、勉強法や働き方にまつわる記事を多く執筆している

心が楽になる方法1:相手を「仕事の役割」でとらえる

自己中心的な人、すぐ感情的になる人、やる気が感じられない人など、職場にそりが合わない人がいるとやりにくいですよね。仕事のためだとムリして「いい人」を演じ、ストレスを溜め込んでしまうことも……。

しかし仕事で大事なのは、あらゆる人に好かれることではなく、立場や意見が異なる人とでも、うまく協力して最大限の成果を上げることです。

職場の人間関係でムダに神経をすり減らさないようにするコツは、相手を「仕事の役割」でとらえること

『アサーティブ 「嫌われない自己主張」の技術』(PHP研究所, 2022)の著者でビジネスコミュニケーションの企業研修などを手がける大串亜由美氏は、職場の苦手な人とうまく付き合う方法を次のように提案しています。*1

仕事で関わる相手ですから、苦手であっても無理やり友だちになる必要はありません。そこで、「仕事の役割」でとらえるのです。そうすれば、自然に相手を尊重できるようになります。

つまり、好きか嫌いかではなく相手の仕事の役割に意識を向け、自分がどう動けばその人の仕事がスムーズに進むか考えることに集中すればよいのです。

具体的には、次のように苦手な相手に対する意識をチェンジするイメージです。

【「好きか嫌いか」でとらえる】
・せっかちですぐ感情的になるチームリーダーが苦手。叱責されないよういつも顔色を伺っている。常に緊張と不安でいっぱいいっぱい……。
 ↓
【「仕事の役割」でとらえる】
・チームリーダーの役割は、チームメンバーの指導や業務の進行を監督し、目標達成に向けてチームを導くこと。常にメンバーの仕事の進み具合を心配している。リーダーが忙しくない時間帯に、まめに進捗報告したりフィードバックを求めてみたりしよう。

上記のように、自分の仕事がしやすいよう気遣ってもらえた相手はとても助かるはず。自然と好感度がアップするのではないでしょうか。

説明をしている上司と聞いている部下

心が楽になる方法2:根拠がない言葉は受け流す

「あなたの代わりは、いくらでもいるから!」

「こんなこともできないようでは、これ以上の成長は見込めないだろうね」

そんな理不尽な言葉をまき散らす人が職場にいると、心が削られますよね。

たしかに、プロジェクトの締切を守らない、無断欠勤が多いなど、明らかに厳しい批判や叱責を受けてもしかたがない理由があれば、素直に悪いところを認めて改善する必要があります。

しかし、相手の感情的でネガティブな言葉がどうにも腑に落ちないときは、自分の身を守るため、そのまま受け止めないようにしましょう。

『どうして会社に行くのが嫌なのか』(アスキー, 2007)の著者でメンタルケア・コンサルタントの大美賀直子氏は、「職場でいろんな周りの意見や目を気にしないようにするためにスルースキルを身につけることはとても大切」だと話します。

「スルースキル」とは、「根拠」がないと判断した相手の言葉を上手に受け流すスキルのこと。次のような場面で発揮するとよいそうです。*2

【「決めつけで失礼なこと」を言われたとき】
「最近仕事に対するやる気がないんじゃない?」と言われたら……
 ↓
「おっしゃる通り、改善の余地があるかもしれませんね。今後の目標をしっかり設定して取り組みます」と返してみる。

【「希望をくじかれるようなこと」を言われたとき】
「このプロジェクトを成功させるのはムリだと思うけど」と言われたら……
 ↓
「確かにチャレンジングなプロジェクトですよね。だからこそ、全力で取り組む所存です」と返してみる。

もし、職場で嫌なことを言われたとき、具体的にどうスルーすればいいかわからないという方は、心理カウンセラーの青柳雅也氏が提案する、下記の方法を実践してみては?

【相手にニックネームをつけ、「キャラクター」として割り切る】
相手に腹が立つのは、「分かり合えるはず」という大前提をもっているから。「漫画の登場人物」「歴史上の人物」「動物」など、ニックネームをつけて「そういうキャラクターなんだ」と割り切る。たとえば、ドラえもんのキャラクターをニックネームにするなど。*3
  • すぐ感情的になる上司→ 「また、『ジャイアン』がカッカして暴言を吐いているな~」
  • 嫌味な同期→ 「さすが『スネ夫』! ネチネチと嫌味な言い方をするなあ」

職場の人の言葉が気になり、疲れてしまう方におすすめのメソッドです。

怒り狂う上司

心が楽になる方法3:他人を変えようとすることをやめる

「うちの後輩は、なぜいつも締切ギリギリにならないと動かないのだろう……」
「どうしてあの上司は、雑談ばかりしているのだろう?」

職場の人にハラハラしたりイライラしたりしてしまうのは、他人を自分の型にあてはめようとしているから。けれども、相手には相手なりのルールがあり、こちらが気に入らないからといって思いどおりに変えることはできません。

そんな、職場の人のやることなすことが気になって疲れてしまう方にオススメしたいのは、「他人を変えようとしない」意識をもつこと。

『何があっても疲れない心をつくる 職場ですり減らないための34の「やめる」』(ぱる出版, 2023)の著者で一般社団法人感情マネージメント協会代表理事の片田智也氏は、人間関係に疲れてしまう人の共通点に、「他人を変えようとする意志が強い」ことを挙げています。*4

なぜなら、「『他人』は、自分次第で変えられない最たるもの」であり、「他人の判断や評価といった現実と自分の理想とのギャップによって心が疲れる」からなのだとか。

では、他人を変えようしない意識をどのように行動に反映すればよいのでしょうか?

たとえば、自主的に報告をしてこない部下との関係に疲れている上司が意識を変えると、次のようにネガティブな状況が改善するイメージです。

【他人を変えようとすると……】
上司:「なぜあの部下は、自分から仕事の報告ができないのだろう?」と気をもみながら、部下が自分の思いどおりに動くまで待ち続ける。
 ↓
  • イライラが募ってストレスを溜める
  • 部下を厳しく叱責してしまい、関係が悪化する
  • 結局仕事は進まない
【他人を変えようとすることをやめると……】
上司:「あの部下は自分から仕事の報告をするのが苦手なようだ。仕事に支障がでないよう、こちらからマメに進捗状況を尋ねるようにしよう」と、自分から部下に働きかける。
 ↓
  • 部下の仕事の進み具合がわかり安心できる
  • 小まめにフィードバックをすることで、部下とのコミュニケーションを取りやすくなる
  • 余計なことを考える時間を省けて仕事に集中できる

上記のように、他人はムリでも自分は思いどおりに動かせるので、仕事の目標達成に向けてやるべきことを自ら行動に移したほうが疲れずにすみ、成果も上げられるというわけです。

自分の感覚とは異なる職場の人との関係に疲れを感じがちな方は、上記の例を参考に、他人を変えようとすることをやめてみてはいかがでしょう?

***
職場の人間関係にお疲れの方は、次の方法をぜひお試しください。

  • 相手を「仕事の役割」でとらえる
  • 根拠がない言葉は受け流す
  • 他人を変えようとすることをやめる

心が楽になりますよ。

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