コロナウイルス禍によって社会に大きな変化のあった2020年。働き方や仕事に変化をせまられた人。そしてその変化にとても苦労した人は、多かったのではないでしょうか。
だからこそ「今年は巻き返したい」「さらなる飛躍を目指したい」「新しいことを始めたい」と、強い気持ちで2021年に臨もうとしている人もまた、多いはずです。
そこで新年最初の今回は、昨年2020年の1年間にSTUDY HACKERで公開された700以上の記事のなかから、最も反響の大きかった人気記事を10個ピックアップ。その内容をダイジェストでご紹介します。
脳科学的に考える効率のよい勉強法、デキる社会人に不可欠な文章力アップ術、仕事力・学習能力を支える脳の整え方など、飛躍を目指すみなさんに役立つ情報を一気に振り返っていきましょう。
まずは、第10位から第7位の発表です。
【第10位】繊細で疲れやすいHSPは「一度にたくさん」が苦手。この “3つのルール” で仕事が少しラクになる
人や物事に対して非常に敏感な感性をもつ「HSP(Highly Sensitive Person)」。細かいことによく気がつく一方、変化に弱く、急を要する仕事やいっぺんに頼まれた仕事の処理は苦手なのだとか。『繊細で疲れやすいHSPは「一度にたくさん」が苦手。この “3つのルール” で仕事が少しラクになる』では、そんなHSPさんがラクに仕事をするための3つの工夫について紹介しています。
- 思考の外部化
やることや思いついたことを「紙に書き出す」「人に振る」「スマートフォンに入力しておく」こと。クリエイティブディレクターの水野学氏が実践しているそうです。現時点で必要ない思考をいったん意識の外に出しておくと、頭が混乱せずにすみます。 - ToDoリストは5つまでルール
HSP関連の著書をもつ精神科医の西脇俊二氏によれば、1日のToDoリストを5つまでに絞り込むことで、余分な刺激を排除しつつ毎日のリズムを整えられるとのこと。かなりの確率でHSPであるというライターが試してみたところ、たしかに有効だったそうですよ。 - Doing&Doneリスト
企業向けコミュニケーション研修などを手がける株式会社さすがコミュニケーションズ代表取締役の岩田ヘレン氏が提案。「タスクを1つ書く→1つのタスクに集中→終わったら線で消す」という流れを繰り返し、常にやることを1つに絞ります。タスクが多すぎて5つに絞れないときにおすすめだとのこと。
このように仕事を単純化することは、HSPさんだけでなく、日々の仕事量の多さに悩む人にも役立ちますよ。ぜひご一読を。
『繊細で疲れやすいHSPは「一度にたくさん」が苦手。この “3つのルール” で仕事が少しラクになる』
【第9位】なぜかミスが多い人は “この4つ” に原因がある。
人が失敗やミスをする原因のひとつとして「学習不足」を挙げるのが、NPO失敗学会副会長の飯野謙次氏。飯野氏はインタビュー記事『なぜかミスが多い人は “この4つ” に原因がある。』において、克服すべき学習不足とは以下の4つだと述べています。
- 学習機会欠如
学習の機会を逃すこと。たとえば、朝礼で重要なことが伝達されている最中に電話対応をしなければならなくなり、聞き逃してしまうといったことです。この問題は、素直に人に聞くことで克服できます。 - 学習内容忘却
以前勉強した内容を忘れてしまうこと。これが原因でミスが起きたのなら、億劫がらず勉強しなおす必要があります。 - 応用力不足
応用力が足りない人には「得意分野の勉強ばかり繰り返す」という特徴があるそう。算数の文章問題に国語力が必要なように、異ジャンルの知識や考え方が自分の仕事に生きることはよくあるもの。幅広い分野の勉強が大切です。 - 学習意欲欠如
意欲がなくて勉強できないということ。勉強しないといけないのに意欲が湧かないときは、勉強の内容に関係することのなかで、自分が興味をもてることから学び始めるのがいいそう。
以上の4つはいずれも、強い好奇心さえあれば克服できると飯野氏は締めくくります。常にアンテナを張っていろいろなところに出かけたり、「合わないな」と思っている人とも話をしたり。そこからたいした成果が得られなくても、学びは広がっていくと言います。
【第8位】いい休日を過ごしたい人に知ってほしい3つの黄金比。勉強するなら「20:8:2」を守って
時計メーカーのセイコーが実施した調査によると、休日の1時間に感じる価値は、仕事の日の1時間の1.88倍。価値ある休日を有意義に使えていない、休んでも疲れが抜けないと感じる人に読んでいただきたいのが『いい休日を過ごしたい人に知ってほしい3つの黄金比。勉強するなら「20:8:2」を守って』です。
よい休み方として精神科医の西多昌規氏がすすめるのが、家でゆっくり過ごす「静的な休み方」と、外に出て体を動かす「動的な休み方」を使い分けること。どちらかに偏っても充分な休息にはならないので、「午前/午後」「午前/午後/夜」のように1日を2~3分割し、それぞれの時間で休み方を変えると、バランスのよい休み方ができるそうですよ。
また、休日の睡眠、いわゆる寝だめは「平日の睡眠時間+2時間」以内がベスト。産業医の穂積桜氏によると、寝だめには疲労解消効果がある一方、体内時計を後ろ倒しにしてしまうとのこと。それによる体の不調の回復には3〜4日もかかるのだとか。
そして、休日の勉強をはかどらせるには、座りっぱなしで勉強しないことが大切です。コーネル大学経済学部教授のアラン・ヘッジ氏によると「20分座って勉強→8分立って勉強→2分休んで歩く」というサイクルで勉強すると、脳血流が増加し、頭がよく働くそうです。
ぜひこの記事を読んで最高の休日を過ごせるようになってください。
『いい休日を過ごしたい人に知ってほしい3つの黄金比。勉強するなら「20:8:2」を守って』
【第7位】「なぜか疲れてる」その原因は脳の酷使にあり。1日10分で可「脳の回復方法」教えます
「いつもなぜか疲れている」「なんとなくやる気が出ない」そう感じることが多い人は、『「なぜか疲れてる」その原因は脳の酷使にあり。1日10分で可「脳の回復方法」教えます』で紹介している、日常生活でできる脳回復法を実践してみてはいかがでしょう?
- たった10分の軽い運動
カリフォルニア大学アーバイン校と筑波大学の学者チームの研究によると、1日たった10分の軽い運動で記憶力がアップする効果があるのだとか。通勤時に一駅歩く、休憩中に10分ウォーキングするなどの工夫をすれば、さえた頭で仕事に臨めそうですね。 - 自然に触れる
ミシガン大学の研究によると、市街地を歩いた人と公園を歩いた人に認知テストをしたところ、後者の成績のほうが20%も高かったそう。また、国立研究開発法人森林総合研究所の実験では、森林浴にリラックスやストレス低減効果があるとわかりました。自然は脳機能もメンタルも回復させるのです。 - 瞑想をする
瞑想には、短期記憶と関連があるワーキングメモリの容量を増やし、集中力を持続させる効果があるそう。また、大脳皮質の注意と知覚をつかさどる部位を発達させる効果もあるのだとか。これらはアメリカの複数大学の研究により明らかにされたことです。
フレッシュな頭で仕事に取り組み、力を発揮するには、脳のコンディションを整えることが大切。仕事の休憩時間をはじめとする日々の生活のなかで、こまめに脳を回復させましょう。
『「なぜか疲れてる」その原因は脳の酷使にあり。1日10分で可「脳の回復方法」教えます』
(※ランキング対象記事:2020年1月1日~12月15日に公開した記事)
(参考)
STUDY HACKER|繊細で疲れやすいHSPは「一度にたくさん」が苦手。この “3つのルール” で仕事が少しラクになる
STUDY HACKER|なぜかミスが多い人は “この4つ” に原因がある。
STUDY HACKER|いい休日を過ごしたい人に知ってほしい3つの黄金比。勉強するなら「20:8:2」を守って
STUDY HACKER|「なぜか疲れてる」その原因は脳の酷使にあり。1日10分で可「脳の回復方法」教えます
【ライタープロフィール】
月島修平
大学では芸術分野での表現研究を専攻。演劇・映画・身体表現関連の読書経験が豊富。幅広い分野における数多くのリサーチ・執筆実績をもち、なかでも勉強・仕事に役立つノート術や、紙1枚を利用した記録術、アイデア発想法などを自ら実践して報告する記事を得意としている。