「頑張って勉強していても、思うように成績が上がらない......」
「勉強した内容を定着させるのにいつも時間がかかってしまう......」
仕事で充分に時間をとれないみなさんのなかには、勉強の効率がなかなか上がらず困っている人もきっと多いのではないでしょうか。
そうした人は、スマートフォンのアプリなど、デジタルの勉強ツールをぜひ活用してみましょう。この記事では、勉強の精鋭部隊とも言える東大生やハーバード大生が使っている、おすすめの勉強ツールについてご紹介します。
【勉強ツール1】「リマインダー」アプリ
『東大式スマホ勉強術』の著者である現役東大生の西岡壱誠氏がすすめるのは、スマートフォンなどに初めからインストールされている「リマインダー」アプリです。日常の予定を忘れないように通知してくれるツールであるリマインダーに、学習タスクを予定として登録し、通知が届くようにしておけば、未習の範囲やまだ理解できていない箇所を残さず勉強できると西岡氏は言います。
西岡氏によると、リマインダーにはタスクを具体的に設定することが重要だそう。たとえば「英語の勉強をする」のようにタスクが抽象的だと、実際どのように勉強すればよいかがわからないため、リマインドされたとしても行動に移しづらい可能性があるとのこと。代わりに「問題集の〇ページにある演習問題をすべて解く」「単語帳の×ページに載っている単語を20個覚える」のような、具体的な行動にすぐ移れるような内容で通知が来るよう設定してみてください。
またハーバード大学に現役合格かつ首席卒業した経験をもつ廣津留すみれ氏によれば、「Google Keep」(iOS/Android)もおすすめとのこと。廣津留氏は、タスクが終わるまでリマインド通知をホーム画面へ常に残しておく使い方をしているそうです。
Google Keepは、音声や画像でもリマインド用メモを登録可能なほか、指定した時間と場所においてリマインドしてくれる機能もあるとても便利なツール。たとえば、ノルマをまだ達成できていない勉強科目について、音声でタスクを簡単にメモしたとします。さらに「家に帰ったら忘れず勉強を始めたい」と思ったら、メモ内容と一緒に自宅の住所も設定しておきましょう。そうすれば、自宅に到着したときに、設定しておいたタスクをリマインドしてくれるはずです。
【勉強ツール2】「写真・アルバム」アプリ
「参考書や問題集での勉強しかしたことがなく、デジタルツールをどう活用すべきかわからない」と悩む人もいるはず。そんな人に、西岡氏は「写真・アルバム」アプリもおすすめしています。
西岡氏によると、東大生の多くは受験生の頃、試験や問題集で解けなかった問題をスマートフォンで写真に撮り、「できなかった問題アルバム」を作成していたのだそう。写真で保存しておけばいつでもどこでも見返すことができるため、気軽に復習できるというメリットがあるのだとか。また、その写真をホーム画面やロック画面の背景に設定することで、できなかった問題が自然と目に入り知識の吸収に役立つと伝えています。
たとえば、問題演習の際に初見で解けなかった問題や、参考書を読んでいて特に重要だと思った内容などがあれば、スマートフォンで写真を撮っておいて入浴中や通勤中などいつでも見返せる状態にしておいてはいかがでしょうか。そうすれば、ちょっとしたスキマ時間で効率よく勉強ができますよ。
【勉強ツール3】「暗記系」アプリ
西岡氏によると、東大生の多くは暗記系の勉強にもスマートフォンのアプリを活用しているそう。彼らおすすめのアプリはふたつ。
ひとつは、「Monoxer(モノグサ)」(iOS/Android)という単語帳代わりになるアプリです。このアプリは、「解いて憶える記憶アプリ」というコンセプトで勉強の暗記を効率化するというもの。覚えたい項目や単語を自分で設定すると、その内容についてAIが自動生成した問題を出題してくれます。たとえば、英単語の “environment” の意味を覚えたいとき、英語で “environment”、日本語で「環境」と入力すると、“environment” を選ばせる5択問題や、スペルを入力させる問題をAIが自動的に出題してくれるのです。また、AIが記憶の定着度に応じて問題の難易度を変えてくれるため、アプリから出題される問題をただ解いているだけで確実に暗記できるようになるのだとか。
さらに、「いつまでに覚えたい」という目標をアプリに入力すれば、AIがその日までに確実に暗記できるようプログラムをつくって出題してくれるとのこと。自分で理解度をいちいち確かめながら勉強するより手間もかからず効率的に暗記することができます。
そしてふたつめが、「reminDO」(iOS)というアプリ。リマインダーが指定した時間に予定を通知してくれるように、暗記したい単語の意味をリマインドのようなかたちで通知してくれるというものです。
西岡氏は、単語の意味を忘れないためには、「この単語はこういう意味だ」というのを繰り返しリマインドするほかに方法はないと言います。しかし、覚えたい大量の単語を自分で定期的に確認するにはかなりの労力が必要。そこで、記憶になかなか定着しない単語を勝手に自分へリマインドしてくれる「reminDO」が役に立つというわけです。
脳科学の知見に詳しく、科学的に証明された勉強法について多くの著書をもつメンタリストDaiGo氏も、記憶は思い出す作業によって定着すると述べます。ここでご紹介した暗記系アプリを使えば、その作業が楽になり、勉強が効率化するはず。英語など言語系の勉強はもちろん、仕事の専門用語の暗記にも役立つでしょう。
【勉強ツール4】「PCの誘惑を断ち切る」ツール
パソコンを使いながら勉強しているとき、ついネットサーフィンをして時間を無駄遣いしてしまうなんてことはありませんか? パソコンなどのデジタルツールは勉強へ大いに活用できる反面、娯楽としての要素ももつため、勉強効率を下げる要因になりえますよね。
前出の廣津留氏は、勉強や作業の邪魔になる “誘惑” を断ち切るためのツールとして、パソコンに「セルフコントロール」(PC)という機能を導入することをすすめています。このツールは、TwitterやYouTubeなどつい見てしまいがちなサイトをブラックリストとして登録し、設定した時間中はそれらのサイトにアクセスできなくなるようにする強力な抑止力となるものです。
廣津留氏によると、「セルフコントロール」はパソコンのシステム自体を変更する仕組みとなっているとのこと。どんなに頑張ってもそのサイトに行くことはできず、無理やり自分を抑えることができると言います。パソコンで資料を読んだり勉強ノートを作成したりするときなど、集中の邪魔になるサイトへのアクセス自体を不可能にしてしまえば、半強制的に勉強に集中でき、効率が上がるというわけです。
スマートフォンの場合であれば「フォレスト」(iOS/Android)というアプリがおすすめだそう。廣津留氏いわく、これを使えば「ついスマートフォンを触ってしまう」という習慣から脱し、勉強へ集中できるようになるとのこと。
このアプリは、1時間や30分など時間を決めて、その時間中スマートフォンを見ずに集中して作業できれば木や植物が育つというもの。しかし、諦めてスマートフォンを操作してしまうと、せっかく植えた木は枯れてしまいます。つまり植物を枯らさずきれいな森をつくるには、スマートフォンを触りたいという気持ちを我慢するしかありません。結果、集中して勉強できるようになるのです。
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東大生やハーバード大生がおすすめするツールをいくつかご紹介しました。これらを上手に活用して、これまでの勉強効率を大幅に向上させてみてください。
勉強に役立つアプリは、ほかにもたくさん。「【社会人向け】勉強に役立つ無料&有料のおすすめアプリ16選」で紹介しているので、ぜひ見てみてください。
(参考)
プレジデントオンライン|東大生が使っている「効率的に勉強が進む3つのスマホアプリ」
Hint-Pot|ハーバード首席卒業の才女が実際に使うタスクが効率化する神アプリ3選
プレジデントオンライン|東大生が実際に使っている最新「スマホ学習アプリ」3選
ferret|多機能メモアプリ・Google Keep(グーグルキープ)の使い方と便利な機能を詳しく解説!
Monoxer・解いて覚える記憶アプリ
reminDO
Mentalist DaiGo Official Blog|短時間で最高の成果を手に入れるための「科学的勉強法」
SelfControl
【ライタープロフィール】
YOTA
大学では法律学を専攻。塾講師として、中学~大学受験の6科目以上の指導経験をもつ。成功者の勉強法、効率的な学び方、モチベーション維持への関心が強い。広い執筆・リサーチ経験で得た豊富な知識を生かし、効率を追求しながら法律家を目指して日々勉強中。