トヨタ "カンバン方式" を個人で使う。ふせんを使ったタスク管理術。

みなさんは、“かんばん方式”をご存知でしょうか?

もともとトヨタをはじめとする製造業界が用いていた方式なのですが、私たちの日々のタスクマネジメントでも使えるものなのです。To Doリストを作っている人は多いと思いますが、この方式を用いれば、さらに上手にタスクマネジメントをすることができます。

海外でも「Kanban System」として流通しているこのタスクマネージメント方法は、聞き慣れない方からすると少し難しそうに聞こえますが、簡単にできて、いろいろと応用することもできるので、自分だけでなく、学校や会社でグループワークする際にもオススメです。

かんばん方式とは

“かんばん方式”とは、ソフトウェア開発でも使われています。

かんばんはソフトウェア製品を開発するための方法である。さらに、かんばんは、ソフトウェア開発者に過剰な負荷をかけずに、ジャスト・イン・タイムでのソフトウェアリリースを強調したプロセスでもある。このアプローチでは、顧客へのデリバリーに必要なタスクの定義を行い、そのタスクをソフトウェア開発プロジェクトの関係者が理解するために、プロセスを視覚化する。

(引用元:Wikipedia|かんばん (ソフトウェア開発)

もともと“ジャストインタイム生産システム”とも呼ばれ、トヨタが効率の良い生産を目指し、導入したもの。トヨタは「必要なものを、必要な時に、必要なだけ」というポリシーの元に、「かんばん」を使って情報を可視化し、生産効率の向上を図りました。

これがどんどんと進化していき、今ではソフトウェア開発という部門でもかんばん方式が使われています。当初のトヨタの方式とはかなり異なっていますが、効率の良い生産性と生産状態の可視化を追求するという側面は共通しています。

実践法

準備していただきたいのは、ホワイトボードや大きな紙など、いわゆる「かんばん」の役割を果たすもの。そして、大きめの付箋。

まず、準備した「かんばん」を縦に3つに分けてください。1番左のセクションには「To Do」、真ん中のセクションには「Doing」、そして右側のセクションには「Done」と上の方に書き入れましょう。これが3つのセクションの分類分けとなります。

次に、自分がこなしている、あるいはこなさなければいけない全てのタスクを1つずつ付箋に書き出していってください。

まだ何も着手していないタスクの付箋は1番左の「To Do」のセクションに、現在進行しているタスクは真ん中の「Doing」のセクションに貼っていきます。そして、新たなタスクに着手したら、その付箋を左から真ん中のセクションに、タスクが終わったら真ん中から右側の「Done」のセクションに移動させていくのです。

これで自分がしているタスクの全体像がつかめますし、やらなければならないことも分かりやすくなります。これがカンバン方式の1番簡単な方法です。

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応用編

さらにこのかんばん方式を使いこなしたい人は、「Doing」のセクションに貼る付箋の枚数に上限を設けるのがオススメ。これによって、必要以上にいろいろなことに手を出して収拾がつかなくなるという事態を防ぐことができます。

また、付箋の色をうまく利用するのも良いでしょう。急を要するタスクはピンク色の付箋、まだたっぷり時間があるものは青色の付箋、その他は黄色、といった具合に分けることで、パッと見た時に重要度がよくわかりますよね。

実はこのかんばん方式、グループワークをする時にももってこいです。お互いがどれだけ進んでいるかが分かりますし、まだ誰も着手していないタスクが残っていればすぐにわかります。同じグループの人の状況を見極めた行動がしやすいでしょう。

このようにかんばん方式は、簡単に実践できるうえに、応用範囲も広いものです。

自分がしなければいけないことは何なのか、今実際に着手していることは何なのか、よくわからなくなった時は、是非このかんばん方式を使ってみてください。頭の中がきちんと整理されると思います。

(参考) InfoQ|「かんばん」をソフトウェア開発に適用する: アジャイルからリーンへ Kanbanchi|What is Kanban System? Your Family, Agile, and You|How to study for your next exam with Kanban SUCCESS|12 Work Methods That Will Skyrocket Your Productivity トヨタ|ジャスト・イン・タイムについて Wikipedia|かんばん (ソフトウェア開発)

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