はじめまして。資格・勉強コンサルタントの鈴木秀明と申します。今月より週イチで、StudyHackerにて連載を持たせていただくことになりました。
まずは私自身の簡単な自己紹介をさせていただければと思います。
資格取得家・資格研究家。 1981年8月4日富山県生まれ。 東京大学理学部卒。東京大学公共政策大学院修了。 気象予報士・中小企業診断士・証券アナリストといった「難関」とされる資格から、アロマテラピー検定・MTVロック検定・お好み焼き検定といったゆる~い趣味系の検定まで、520以上の資格・検定にすべて独学で合格してきた、ひらたく言うといわゆる「資格マニア」です。 (ちなみに東大受験も独学で合格しています)
総合情報サイト「All About」にて資格ガイドを務めるほか、資格・勉強法ライター、資格関連の雑誌・書籍の監修、テレビ・ラジオなどの各種メディア出演など、資格・勉強法の専門家として活動しています。資格取得は趣味でもあり、仕事でもあり、日課でもあります。
ほぼ毎週何らかの資格試験を受験し、1日に複数の試験をハシゴすることもザラ。年間50個以上のペースで資格を取得しています。ということは資格1個あたり平均約7日間の勉強で何とかしてしまっていることになるわけですが、そんな経験を『効率よく短期集中で覚えられる 7日間勉強法』(ダイヤモンド社)という書籍にまとめたりもしています。
「ほとんどの試験は7日間あれば何とかなる!」をモットーに、日々資格を取り続けています。
なぜそんなに資格を取るようになったのか?
そんな「資格取得家」になってしまったきっかけについては、初対面の人から非常によく訊かれるのですが、そもそもの始まりは東大在学中、大学2年のときでした。当時、東大生協の学生委員会という「サークル的なもの」に所属していたのですが、そこで編集・発行していた機関誌というか広報誌にて、資格取得に関するコラムコーナーを担当したのがそもそものきっかけです。
コーナーのコンセプトを簡単に言うと「いろんな資格試験を受けに行って、面白おかしく受験体験談を書こう」という企画です。一応、名目としては、「生協の書籍部で各種資格試験の参考書販売やスクール斡旋を行ってますのでぜひ利用してくださいね!」という宣伝を目的としたコーナーなのですが、実際のところは、ある種のネタ企画として好き勝手にやっていたという感じですね。
コーナーを担当した当初は、資格に興味を持ったからというよりは、仲間とワイワイやることや、記事書き・編集作業自体が楽しくてやっていたという感じなのですが、そのうちだんだん資格取得の楽しさや快感に目覚めてハマっていくことになり、今に至る……という感じです。当時は、まさか将来、資格を仕事にまでしてしまうことになるとはまったく想像していませんでしたけれども。
勉強はゲームと同じだ、と気楽にとらえよう
「とても勉強がお好きなんですね!」と言われることも多いのですが……、実際のところは、はたしてどうなんでしょうか。
様々な資格試験を通じて、いろんな分野の未知の知識を勉強してみることで、今まで知らなかった新しい世界が広がるのが楽しい、というのは確かにあるかなと思います。世界遺産検定・パンシェルジュ検定・美容薬学検定など、もともと格別興味がある分野というわけではまったくなかったことでも、いざ参考書などで勉強してみると、その奥深さにすっかりハマってしまったり、仕事や生活に役立つ意外な知識やノウハウが身に付いたりすることもあります。
そういう意味では、資格取得というのは趣味と実益を兼ねた有意義な活動なのかなと思います。
しかし、私自身が資格取得をライフワークとして続けているのは、「勉強が好きだから」というよりは、攻略対象である試験をいかに攻略していくか? を考えるのがゲーム感覚で楽しいから、と言ったほうが正しいかもしれません。
たとえば、一見とても難しそうな試験でも、出題傾向を的確に掴んで、そこをピンポイントでついた勉強をすることで、何も考えず正面からぶつかるよりも大幅に勉強の時間や労力を削ることができます。これは、ゲームの中に出てくるボスを、いかにアイテムや戦術を駆使してテクニカルに倒していくか、ということにとてもよく似ています。
このように考えてみると、勉強における退屈な過程や作業も意外と楽しめるようになってきますし、何より、より効果的・効率的なやり方を模索するようになり、最小の労力で最大の結果を出すことができるようにもなります。
先に「東大受験も独学」と述べましたが、実は、塾を使わなかったというより、そもそも近所にそんなものが存在しなかった、というのが実際のところなのでした。私の地元は田んぼに囲まれたいかにも田舎~なエリアなので、塾や予備校というもの自体がそもそも存在しませんし、では頭のいい家系に生まれたのかというとそんなこともありません。東大どころか大卒の家族・親戚もほとんどいません。
そのような決して勉強に恵まれた環境とは言えない中で、いかに工夫するか、いかに戦略的に取り組むか、いかに勉強のモチベーションを保つか、を追求してきた結果が今につながっているのかなと思います。
「勉強が続かない」「がんばっているが成果が出ない」といったお悩みをお持ちの方は少なからずいらっしゃるのではないかと思いますが、私が思考錯誤しながら生み出してきた様々なやり方が、少しでも皆様の学びのヒントになればと思っています。
ということでこの連載では、独学でいかに効率的に勉強していくか? といった勉強法のお話や、カタくとらえられがちな「資格」や「学び」について親しみを持ってもらえるような記事を綴っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします!