皆さんは筋トレをしていますか?
最近、体を鍛えようとしている人が増え、ジム通いをしているという社会人の方も多くなってきました。実際、海外のエリートビジネスパーソンはジムが設けられているホテルに泊まるケースも多く、時にはパーソナルトレーナーを雇ったりもしています。
“脳みそまで筋肉”というように、体を鍛えている人に対して、あまりよくないステレオタイプな見方があるようですが、筋トレには、勉強やビジネス、人生において応用のできる方法論がいくつも含まれているのです。
今回は、人生のあらゆる局面において応用の利く、筋トレの常識を紹介していきます。
身に着けたい能力があるなら、一見関係がないことも勉強する
多くの人が鍛えたいであろう胸板や二の腕を鍛えたいときに、どこをトレーニングしますか?
上半身を鍛えたいからといって、上半身ばかりをトレーニングして下半身は何もしない、という人も多いでしょう。しかし、ただ鍛えたい箇所をトレーニングすればいいというわけではありません。
これには、人間の体の構造やホルモンの分泌の仕組みに関わってきます。 人間の体の筋肉の70%は下半身にあるといわれており、筋肉をつけるために必要なホルモンの分泌は、より多くの筋肉に刺激を与えた方が多くなるのです。また、消費カロリーも多くなるため、脂肪の燃焼も進み、シェイプアップがより簡単になるでしょう。
このように、一見遠回りのように見えることであっても億劫がらずにこなしていくことが大切になります。この方法こそが、いろいろなところに応用できるのです。
例えば、マーケティングを知りたいからと言ってマーケティング関連の本ばかりを読むと、応用が利きづらいもの。しかし、少し関係の薄そうな経済学の理論や全く関係のない文学などを読むことで、少しづつ有機的な繋がりが生まれたり、新たな視点で物事を見ることができるなど、意外な広がりが期待できます。
いろいろな方法で刺激する
鍛えたい筋肉があり、それを効果的に刺激できるトレーニング方法があると、ついついそればかりを行ってしまうことは、筋肉の成長速度を遅くさせる要因のひとつであるといわれています。
人間の脳には、外界からの刺激に対する驚くべき適応能力を持っているのです。
最初はきついと思っていた作業も慣れてくると難なくこなせるようになってきた、という経験はありませんか? これは、成長を実感することができますが、刺激が弱くなり、その分成長の幅も小さくなってしまいます。
そうならないために、筋トレでよく行われる“少しずつやることを変えていく”という方法が有効です。 スクワットに慣れてきたら、それを片足でやってみたり、ジャンプしてやってみたり、あるいはマシンを使ったトレーニングをしてみるなど、ちょっとした変化を加えます。そうすることで、脳や体がその刺激に対応するために変化を起こしてくれるのです。
ずっと同じ参考書や教科書で勉強していては飽きてしまいますよね。効果も上がらなくなってしまうでしょう。そのように感じたら、別の参考書を読んでみたり、問題集を解いたり、あるいは読んでいたところを書き写してみたりすると、新鮮な気持ちでインプットをすることができるはずです。
停滞を打破するには休息も必要
トレーニングをしばらく続けていると、刺激を変えたり、全身をバランスよく鍛えているにも関わらず、結果に表れなくなる、プラトー状態に陥ることがあります。
そのときには、思い切って2週間ほどトレーニングを休むことが有効であるとされているのです。トレーニングをしていないと筋肉が落ちてしまわないか心配になるかもしれませんが、休息の後にトレーニングを再開すると再び今までのようにトレーニングの成果がでるようになります。
勉強を続けていて、成果が出にくくなると感じたことはありませんか? これもプラトー状態と同じように、もしかしたら脳が休息を求めているのかもしれませんよ。
しかし、長い休息をとることは難しく、また勇気のいることではあります。2週間のような期間が取れずとも数日間リフレッシュしてみるだけでも非常に効果的でしょう。
筋トレも情報が武器だった
ボディビルディングの選手権に出場するような人は、すさまじい筋肉を持っています。しかし、ここまでトレーニングで成果を出すためには、単なる激しいトレーニングだけでは不十分なのです。
トレーニングをするというのは、自分の体型を自在にコントロールするということ。そのためには、さまざまな科学的、栄養学的な知識が必要です。
ボディビルディングの選手には、生理学や栄養学の知識を大学で専門的に学んだという人も少なくありません。そうでなくとも、最先端の論文や雑誌を通して、どうすればより効率的に栄養を取り、体を強くできるかを熱心に勉強し、それを実践しています。
その点では、情報を集めることが成功の大きなファクターになっているといえるのです。環境が次々と変化する中でも、それに対応して自分自身も変化していく、ということが今の時代には必要でしょう。
*** 情報をスピーディーに集め、それをもとに新しい理解を得る。こういったスキルは、今後もますます重要になってくることでしょう。
(参考) Teststerone (2016),『筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法』, U-CAN. 現役ラガーマンの筋トレ講座|停滞期を打破するための7つのチェックリスト 千葉琢哉 (2015),『お金を稼ぐ人は、なぜ、筋トレをしているのか』, 総合法令出版.