本1冊を “たった30分” で読む裏ワザ。これなら年100冊だって余裕!

本1冊を30分で読む裏ワザ01

時間がなくて本を読めない、という悩みを抱える人は多いでしょう。

きちんと本を読もうと思えば、どんなに薄い本でも最低2~3時間、ものによっては何日もかかります。平日忙しい方ならば、読書の時間を確保するのは大変ですよね。

今回は、およそ30分で1冊の本を読む方法を紹介します。あくまですばやく、ザックリと読むためのコツなので、細かく熟読したい本には適用が難しいかもしれません。熟読したい本には向いていない代わり、話題に乗るためにかじっておきたい本や、上司にすすめられて渋々読まなければいけなくなった本、大学の授業の参考図書など、「おおまかに理解できればいい」という本に対しては、大きな効果を発揮しますよ。

30分で1冊読み終わる方法とは、いったいどんなものなのか。詳しく解説していきましょう。

【ステップ1】「目次」から内容を想像する

本を読み始めるときには、まずは目次をじっくり読みましょう

目次は、本の内容を濃縮して全体像を示した、いわば「地図」。目次をしっかり読むことにより、“この本にはどんなことが書かれているのか” “どんなことが言いたいのか” など、おおよその当たりをつけることができます。

たとえば、株式会社ドワンゴ創設者である川上量生氏の著書『コンテンツの秘密 僕がジブリで考えたこと』(以下『コンテンツの秘密』)の目次は以下のようになっています(※川上量生氏が2011年よりスタジオジブリに弟子入りしたこと、本書がアニメなどのコンテンツについて考察したものであることを踏まえてご覧ください)。

第1章 コンテンツの情報量とは何か? ーー「脳に気持ちのいい情報」を増やす
第2章 クリエイターは何をアウトプットしているのか? ーー「イケメン・美女」を描くのが難しい本当の理由
第3章 コンテンツのパターンとはなにか? ーーパターンをズラす、そしてお客とシンクロする方法
第4章 オリジナリティとはなにか? ーー天才の定義、クリエイティブの本質はパッチワーク

(参照:川上量生(2015),『コンテンツの秘密 僕がジブリで考えたこと』, NHK出版.)

目次を見るだけでも、「コンテンツのおもしろさ(脳の気持ちよさ)のカギは『情報量』にあるらしい」ということや、「“コンテンツを作る人は何を考えているのか” “オリジナル性の定義とはどんなものか” といった内容について語られるのだな」ということがわかりますよね。編集工学研究所所長・松岡正剛氏は、本を読む前にまず「目次を3分読み、1分で本の内容を説明(想像)する」ことを推奨しています。3分以上目次を読んでも、3分で得られる以上の情報が得られることは少ないそうです。

目次だけではどうしてもイメージできない……、という場合には、前書きなどもあわせてヒントにするとよいでしょう。

本1冊を30分で読む裏ワザ02

【ステップ2】「あとがき」を読む

目次を読み終わったら、いったん本文を飛ばして「あとがき」のページを開きましょう。教育学者の齋藤孝教授によると、「あとがき」には著者の思いや執筆の背景などが記されていることが多いため、「あとがき」を先に読むことで著者への共感・興味がわきやすいのだそうです。

たとえば、ビジネス本の著者が「昔、僕は仕事ができなかった」などと語っていると親しみがわくでしょうし、「書いている途中で一度、すべての原稿データが消えてしまった」なんて苦労話が載っていたら、とても大変な思いをして書き上げた本なのだな、と感情を揺さぶられますよね。

著者のパーソナルな部分を「あとがき」であらかじめ知っておくことで、読んでいる最中のイメージ喚起力や、話の理解度はかなり変わるはずです。また、「あとがき」には本の結論やまとめが記されていることも多いため、目次を読むのと同様、本の全体像を先取りすることにもなりますよ。

本1冊を30分で読む裏ワザ03

【ステップ3】「ときめく」ページだけ拾い読みする

これで、下準備完了。いよいよ本文を読み始めましょう。

30分で1冊を読むには、もちろんすべてのページを熟読することはできません。そこで、「ときめく」ページだけを拾い読みするという方法を取ります。齋藤教授は以下のように述べています。

ページをめくりながら、自分にとって「ご縁」がなさそうなページは3秒くらいでサッと失礼。心が動いて「ご縁」がありそうなページは、ペースをグッと落として、30秒くらい味わうようにします。

(引用元:ダイヤモンドオンライン|本はときめくページだけ味わう

事前に本の内容がイメージできていれば、どんな情報が必要で、どんな情報が不要か見当がつくようになっているはずです。「自分にとって必要な情報がある」と感じるページに関しては立ち止まってゆっくり読み、不要そうなページは思い切って飛ばしてしまいましょう

どこを読み、どこを飛ばせばいいのかわからない場合は、知りたいことや疑問点を書き出しておきましょう。『コンテンツの秘密』の例で言えば、読み始める前の段階で以下の点が疑問にのぼりました。

  • コンテンツの「情報量」とは何だろう?
  • 「情報量」がなぜ大切なのだろう?
  • どんなコンテンツがおもしろいのだろう?

上記の疑問に対する答えが示されていそうなページこそが読むべきページであり、答えに関係なさそうなページは飛ばしていい、という判断をすることができます。読書の目的を「始めから終わりまで読み通す」ことではなく「疑問の答えを探す」ことにすれば、読書に対する心理的ハードルがぐっと下がりますよ

従来の読書が「ディズニーランドのアトラクションにすべて乗る」ものだとすれば、本記事の読書法は、いわば「三大マウンテン(※)だけに絞って乗る」ようなもの。ほとんどのアトラクションには乗れていませんが、楽しめることには変わりありませんし、ディズニーランドの話題になったときに話に加われますよね。

むしろ、ぐっと情報が絞られることで、ひとつひとつの記憶をより鮮明に思い出すことができるというメリットも考えられるでしょう。

(※三大マウンテン……ディズニーランドを代表する3つのアトラクション「ビッグサンダーマウンテン」「スプラッシュマウンテン」「スペースマウンテン」のこと)

***

  • 目次から読む
  • 「あとがき」を読む
  • ときめくページだけ読む

30分で1冊の本を読むための読書法をご紹介しました。限られた時間を有効活用するために、ぜひ活用してみてください。

(参考)
BUSINESS INSIDER JAPAN|本はもっと自由に読んでいい —— 松岡正剛 「“つもり”の中に真実がある」の意味すること
4gamer.net|ジブリは決して続編を作らない有名ゲームスタジオのようなもの――スタジオジブリに入社したドワンゴの川上量生氏が見た,国内最高峰のコンテンツ制作の現場とは
ダイヤモンドオンライン|本は「おわりに」から読んでみる
ダイヤモンドオンライン|本はときめくページだけ味わう

【ライタープロフィール】
佐藤舜
中央大学文学部出身。専攻は哲学で、心や精神文化に関わる分野を研究。趣味は映画、読書、ラジオ。人生ナンバーワンの映画は『セッション』、本は『暇と退屈の倫理学』。好きな芸人はハライチ、有吉弘行、伊集院光、ダウンタウン。

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