脳トレ、脳活。 これほどまでに日本人が「脳を鍛える!!」と張り切っているのは歴史上でも初めてかも。
携帯ゲームやパズルや計算問題、食べ物や飲み物まで、巷で「脳にいい」と言われるものはたくさんありますが、一体どうなのでしょうか。
結局、「脳にいい」って?「脳が活性化する」って?「脳を鍛える」って? 一体、何のことなのでしょう。
今日は、脳の仕組みを紹介しながら、「本当に脳にいいこと」が一体なんなのか。 一緒に考えていきましょう。
一体脳はなんなのか
脳とは、簡単に言ってしまえば、「神経細胞の塊」のこと。神経細胞がネットワークを作り、情報の伝達を行っているんです。
新しいことができるようになったり、新しい知識を得た時には、脳の神経ネットワークに新しい回路が作られるのです。よく使う回路には頻繁に電気信号が流れ、回路の接続が強化されます。逆に使わない回路は電気信号があまり流れないので、弱っていきます。
覚えたばかりの知識。繰り返し使うと忘れにくくなり、あまり使わないとどんどん忘れていくのには、こういうメカニズムが隠れていたんですね。
脳の活性化に必要なのは「チャレンジ」だった
脳がはたらく仕組みを簡単に理解してもらったところで、本題に戻りましょう。 一体どうしたら脳は活性化するのでしょうか。
答えは簡単です。「新しいことにチャレンジ」してみればいいのです。
さきほど、脳は新しいことを学ぶたびに、新たな神経回路を作り出していく、という話をしました。だったら、それを積極的に起こしてやればいいだけの話。
医師であり「脳を強くする56の習慣」の著者である米山公啓氏は、新しい環境に自ら積極的にチャレンジしていくことが重要だと説きます。
いくら新しいとはいえ、インターネットやTV番組で得た情報は二次的なものにすぎませんし、すでに古くなっているかもしれないからです。
難しく聞こえるかもしれませんが、そんなに大層なことではありません。
例えば、昼食を食べる店がマンネリ化してしまっているあなた。いつもと違った店を開拓してみませんか。
コミュニティー内での交友関係がマンネリ化しているあなた。今度の休憩時間にでも、勇気を出してまだ話したことのない人に話しかけてみませんか。
慣れた環境ほど、気楽な場所はありません。いつもの場所で、いつものメンバーで、いつもと同じように過ごす。確かに楽だし、楽しいことかもしれませんが、それだけでいいのでしょうか。
脳には本来的に、「新たなことを学び、新たな環境に適応する能力」というものが備わっているんです。ならば、それを生かさない手はありません。積極的に新たなチャレンジを繰りかえすことで、脳はパワーアップするんですから。
参考
池谷裕二 「記憶力を強くする」 ITmedia ビジネス|脳を強くするのは?新しい環境から刺激を受ける

