あなたが「勝負に弱い」致命的理由。勝つための “脳の使い方” していますか?

勝負強い人になる方法01

“勝負の世界” に生きるのはアスリートだけではありません。
「顧客獲得のためにプレゼンを成功させたい!」
「絶対に資格試験に合格したい!」
など、ビジネスパーソンもさまざまな場面で勝負をしています。そして、勝負に勝って次々と成果をあげている人もいれば、なかなか勝てずに頭を抱えている人もいることでしょう。

本番でいつもの実力を出せない……もしかして負け癖がついているかも……そんな「勝てない人」が勝負強くなるのに役立つ4つの方法を紹介しましょう

【1】「勝負脳」を鍛えよう。勝つための脳の使い方がある!

「気合いが足りないから負けるんだ」「勝つためには努力根性こそが必要だ」――こういった精神論で困難を乗り切ろうとする人は、なかなか勝ちが得られないかも……

アテネ五輪・北京五輪と大会2連覇を果たした競泳の北島康介選手に「勝つための脳の使い方(=勝負脳)」の指導をしたこともある、脳神経外科医の林成之氏は、勝負脳を鍛える際のポイントとして、「脳の “自分を守りたい” という自己保存の本能に逆らった努力をしない」ことを挙げています。

「頑張りが足りない」と発破をかけたり、誰かと比べて自分を責めたりすると、“自己保存” の本能が働くと林氏は指摘します。苦痛を避けようとするあまり、困難にぶつかっても逃げようとする癖がついてしまうそうです。

では、どうすればいいのか。林氏は「結果を意識するのではなく、それを達成するまでに必要な技術や作戦に気持ちを集中させる」べきだと説きます。これは、サイコ・サイバネティクス理論と呼ばれる「人間が成功するか否かは現象の受け取り方しだいであり、成功するイメージを持っていれば必ずそこにたどり着ける」という理論を応用したもので、具体的には、次のような方法で成功するイメージを作り上げます。

  1. 目的と目標を明確にする
  2. 目標達成の具体的な方法を明らかにして実行する
  3. 目的を達成するまで、その実行を中止しない

何を達成したいのかという最終的な「目的」と、そこに到達するために必要な「目標」を区別するのが特に重要だと、林氏は言います。それにより、具体的な方法が浮かぶためです。たとえば、「広告からの年間アポイント数を昨年の2倍に増やす」のが目的の場合、「昨年の広告を分析する」「掲載媒体を見直す」といった目標が立てられます。

時には、思うように目標が達成できないこともあるでしょう。林氏によれば、そんなときは自己保存の本能から「あれは難しい」などと理由をつけて方向転換しようとする傾向があるのだそう。しかし、方向転換をしたら当初の目的から外れてしまう可能性が。「迷ったら初心に帰る」のが大事だそうですよ。

勝負強い人になる方法02

【2】「自分は勝負に弱い」は思い込み!? 脳疲労が原因かも

前出の林氏は「脳の疲労は勝負の大敵」と指摘します。そして、「自分は勝負に弱い」と思い込んでいる人の中には、脳疲労をためたまま戦っているだけで本来は勝負強い人もいるだろうとのこと。「気分が乗らない」「億劫だ」「勝てる気がしない」「早く勝負を終わらせたい」といった否定的な言葉は、脳疲労のサインだそうです。これらが口癖になっている人は、勝てない原因として脳疲労を疑ってみてもいいかもしれません。

脳疲労は、心にストレスがかかり、ドーパミンが大量に放出されることによって起こると、林氏は言います。ドーパミンと、脳の組織に届けられた酸素が反応して生み出される活性酸素などがやる気や集中力を奪い、脳の疲労現象を起こすのです。

このとき脳は、スカベンジャー(掃除屋)と呼ばれる複数の物質を産出し、活性酸素を除去しようとします。しかし、じつはここにも落とし穴が……。スカベンジャーの中には、かえって脳機能を低下させる物質(TFG=トランスフォーミング・グロースファクター)も存在するとのこと。脳疲労という状態が、さまざまな弊害を生み出してしまうのです。

脳疲労を取り除く方法のひとつとして、林氏は気の置けない友人や家族と楽しく会話することを提案しています。楽しい会話には、疲労の解除命令を出す前頭眼窩野(ぜんとうがんかや)の機能を高める効果があるとのことです。しかし、ひとつ注意点が。仕事の愚痴をこぼすと、脳内で「仕事=不快」と紐づけた記憶ができあがってしまい、余計にストレスがたまってしまうそうです。楽しく会話をするときは、仕事の話題は避けましょう。

また、先に述べたTFGを早く排出するには、リラックスして入浴するのが効果的だそうです。日頃の入浴をシャワーで済ませている人は、のんびり湯船につかるようにしましょう。

勝負強い人になる方法03

【3】事前の準備は入念に。勝敗は本番前に8割決まっている

「大事な商談になると過度に緊張し、うまく話せなくなる」など、ここぞという場面で本領発揮できず勝負に勝てないという人は、事前の準備を見直してみましょう。 

勝負の8割が試合前に決まっている」と述べるのは、メンタルコーチとして一流経営者などへの指導を行なっている飯山晄朗氏です。本番で実力を発揮し、勝負強くなるための「準備」として、飯山氏は次の3つを提案します。

  1. 心を整えるルーティンを決める
  2. 最悪を想定しておく
  3. 緊張を解く

ルーティンとは、心を整えるために行なう一連の動作のこと。飯山氏は、講演会前の待機時間などに、「目を閉じてゆっくり深呼吸して気持ちを落ち着かせ、両手で小さくガッツポーズする」ことをルーティンにしているのだそう。こうすることで、余計なことを考えずスムーズに本番モードに入れるため、気持ちを落ち着かせることができます。

そして、いい結果ばかりを思い浮かべていると、いざうまくいかなかったときの落ち込みが激しくなります。そこで、最善をイメージしつつも最悪を想定することで「真のプラス思考」を持ちましょう。たとえば、大きな商談に臨むというケースでは、最初の提案の段階で相手の反応が薄いケースを想定し、話題のストックを多めに用意しておくといったことが効果的かもしれませんね。

また、「失敗してはいけない」と過度なプレッシャーを自分にかけたことで、ひどい緊張に陥って頭が真っ白になってしまったという経験をお持ちの方もいるはず。事前に緊張を解くことも、勝つためには大切です。とはいえ、緊張は思考でコントロールできないもの。ゆっくり呼吸して副交感神経を活性化させると、リラックスできるそうですよ。

勝負強い人になる方法04

【4】敗戦は勝利のための必要経費。「負け方」を大切にしよう

どんなに勝負強い人でも、一度も負けを経験しないということはまずありません。問題は、負けた経験をどのように今後へつなげていくかということ。 十八世名人資格保持者の将棋棋士・森内俊之氏は、負けを「勝利のための必要経費」ととらえ、どのように負けるのかという「負け方」さえも大切にしたと言います。

森内氏が負け方でこだわったのが、局面が悪くなっても持ち時間すべてを使って考えること。それで勝敗が覆ることはなくても、粘り強く考えたことで得たものがあると、森内氏は言います。「ダメでもともと」と開き直り、大胆な手を試せるのも、負けそうなときだからこそできること。こうした思いきった挑戦を通して、将棋への理解度が上がったそうです。

これは、ビジネスの世界でも応用できるのではないでしょうか。たとえば、アイデアを練る時間が足りず、「ダメでもともと」と提出した企画書でも、上司からの助言でよりよいものに発展したり、企画の一部が採用されたりする可能性があります。

そして、「反省はするが引きずらない」ことも重要です。精神的なショックを引きずると「負けが負けを呼んでしまう」と森内氏は言います。一方で、負けをしっかりと検証し、同じ過ちを繰り返さないための反省は欠かせません。

たとえば、月ごとの売り上げを同僚と比べて負けてしまった場合。同僚の接客スキルを見て学ぶべきところはないか、商品知識を深める勉強量に差はないかといった点を反省をして、今後に生かすことができるでしょう。

このように、負けを有効活用して何かを学ぶきっかけにすることが、今後につながっていくのです。

***
負けてばかりの現状を打破したいときは、むやみやたらと頑張らず、勝負強い人が実践している思考術を取り入れてみましょう。また、もしも負けてしまった場合でも、そこから何かを学ぼうとする姿勢を忘れずに。

文 / かのえかな

(参考)
林成之(2006),『〈勝負脳〉の鍛え方』, 講談社.
All About|トップアスリートの強さの秘密は、勝負脳?
東洋経済オンライン|「勝負に強い人」が心得ている3つのこと
森内俊之(2014),『覆す力』, 小学館.

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